枯葉の中の青い炎 (新潮文庫 つ 23-1)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101321714

感想・レビュー・書評

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  • 最初の話とかはなかなかだったんだけども、、後半になるにつれて、なんだかエッセイ風というか、昔の小説っぽい感じになっていく、気がする。いや、そういうわけじゃなくて、そういえば昔こんな話があって、、という日本昔ばなし的な感じか。
    スタルヒンとかユニオンズとか、へー、ってなるけど、なんかwikipediaを読んでるみたいな気分でね。なんだろうね。

  • 2007-00-00

  • 川端康成賞受賞作品『枯葉の中の青い炎』なかなかでした。
    六編の短編それぞれが人知れぬ力が働いて思いもかけない結末へと連れて行かれる不思議な作品集です。
    それぞれがユニークな話でしっかり独立したお話なので、例えば出張ののときの読書のお供にはいいかも。

  • 「ちょっと歪んだわたしのブローチ」
    「水いらず」
    「日付のある物語」
    「ザーサイの甕」
    「野球王」
    「枯葉の中の青い炎」

    の短編6編。

    短編なのに、なにこの重厚感。
    いろんなものがつまってる感じです。
    個人的にはツシタラと呼ばれる不思議な語り部が語る「枯葉の中の青い炎」がGOODでした。

  • ○2010/07/10 
    中古屋にて長いタイトルが気になって、短編集だっていうことで購入。面白いものもあったけど、で、これはどいう言いたいの?っていうのが。
    不思議な話というか度を越した狂気と言うか、最後まで読んでみると一番しっくりくるテーマは”奇憚”だろうか。そういう話書くぞーって意気込んだはいいけど最終的に話の意思のほうが強くなってしまった印象。
    想像してたのと違って、っていうのとはまた違うんだけど、雰囲気からすると期待ほど奮わなかったなと。でも一番最初の”ちょっと歪んだわたしのブローチ”が面白かった。何か似たような話を読んだ気がするのは後か先か…。

  • 芥川賞作家辻原登の、表題作を含む6編の短編集。
    独特の(作品の題名にもあるように)ちょっと歪んだ世界が丹念な描写によって描かれており、読み終わった後はしばらくぼーっとしてしまう。
    私としては特に最初の「ちょっと歪んだわたしのブローチ」と、最後の「枯葉の中の青い炎」が良かった。
    読書家としての作者の姿が垣間見える秀作。

  •  人気なさそうですが(笑)、本屋で何気なく目に付いたので購入。個人的にサイコーです。買ってよかった!!<br>
     現実的にはまったくありえないだろう話と、事実と虚構が融合した話と2タイプに分けられます。<br>
     前者はその非現実性によって、かえって常識的想像をよせつけないまったき一つの空間を創出しています。後者はスタルヒンと中島敦がつながったり、リルケと凶悪な銀行強盗犯がつながったり、でも、強引さのかけらもなく、虚構が冷たい事実に溶け込んで生命を吹き込むような感覚です。<Br>
     つまり、どちらもそれぞれの作品の中において、確固たる真実性をもっているのです。<br>
     ありえない! 意味わかんない! なんて言わないで、小説のもつ無限の広さの中にじっくり浸ってみてください。

  • 以前「遊動亭円木」を読んで気になっていた辻原さん。新潮から新作が出たのを知って早速購入。
    でも、駄目でした。まったく受け入れられず。
    どこか文学の匂いはするのです。でも、ストーリーも文章もまったく性が合わないというか。。。。Amazonなんかを見ると、非常に高評価なのですがねぇ。

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著者プロフィール

辻原登
一九四五年(昭和二〇)和歌山県生まれ。九〇年『村の名前』で第一〇三回芥川賞受賞。九九年『翔べ麒麟』で第五〇回読売文学賞、二〇〇〇年『遊動亭円木』で第三六回谷崎潤一郎賞、〇五年『枯葉の中の青い炎』で第三一回川端康成文学賞、〇六年『花はさくら木』で第三三回大佛次郎賞を受賞。その他の作品に『円朝芝居噺 夫婦幽霊』『闇の奥』『冬の旅』『籠の鸚鵡』『不意撃ち』などがある。

「2023年 『卍どもえ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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