吐きたいほど愛してる。 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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感想 : 93
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  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101323510

感想・レビュー・書評

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  • 「愛こそが、凶器だ。暗黒純愛小説集」と帯に銘打たれた4編の短編集。

    初著者作品。
    ブク友・相棒の本棚を物色していた時に本作を発見、気になって入手した1冊。

    1編目の「半蔵の黒子」を読み終え、一度本を閉じる。

    ほう。これが噂に聞いていた【黒新堂】の謂れか。
    完全に歪んでいる。最恐に狂っている。これはもはや読書による暴力だ。

    深呼吸ののち再び本を開き、2時間20分のグロテスクツアーを存分に堪能し読了。

    特に最終編の「英吉の部屋」は救いどころが無く、吐きそうなほど気分も絶頂に悪い。だがしかしページを捲ることが止まらなかった。いや、止められなかった。『脳が侵された』という表現がきっと相応しいのだろう。

    2022年1冊目の小説読書となった本作品。
    かなりインパクト強めに抉ってくれたではないか。

    この作品を誰かに勧める気は1ミリもないが、0.6ミリていどはあるので、よろしければ召しませ【黒新堂】

    そして、久方ぶりに小説を読んで確信したことがある。

    私は読書を、吐きたいほど愛してる。

    • akodamさん
      NORAxxさん、おはようございます。
      私を誰だとお思いで(´ε` )?NORAxxさんの相棒(しつこい)ですわよ。参考書のレビュー…のコメ...
      NORAxxさん、おはようございます。
      私を誰だとお思いで(´ε` )?NORAxxさんの相棒(しつこい)ですわよ。参考書のレビュー…のコメント読んで思わず声。出して笑ってしまい、娘に「お父ちゃん気持ち悪い」と言われるサンデーモーニング。

      私のコメント欄で交流いただけて悦びが過ぎる!
      どんどん使ってくださいな^ ^
      2022/03/27
    • 奏悟さん
      お久しぶりです。
      ついにakodamさんも、こちら側に足を踏み入れたのだと、にんまりしてしまいました。
      黒新堂、堪能されたようですね!
      一編...
      お久しぶりです。
      ついにakodamさんも、こちら側に足を踏み入れたのだと、にんまりしてしまいました。
      黒新堂、堪能されたようですね!
      一編目で、一度本を閉じた気持ちよくわかります笑
      ダークな世界へようこそ( *´艸`)

      2022/03/27
    • akodamさん
      奏悟さん、ご無沙汰しています。
      1編目のウジム…あ、いや、あのその、暗黒世界に身を置いてみると、意外に居心地が良かったのです!

      これはもは...
      奏悟さん、ご無沙汰しています。
      1編目のウジム…あ、いや、あのその、暗黒世界に身を置いてみると、意外に居心地が良かったのです!

      これはもはや、こちら側の人間ということでよろしいですかねψ(`∇´)ψヨロシクオネガイシマス✴︎
      2022/03/27
  • これからお食事にかかろうとしている人、あるいはお食事か、食後間もない人、本書には過激な描写が出てきます。時間を充分あけてから、改めてお読みください。
    あとがきのこの文章、本当です。
    タイトル通り、吐きたくなります。
    期待通り、期待以上の暗黒純愛小説!!
    4つの短編の中に、愛も暴力もグロもエロも涙も怒りも笑いも狂気も、てんこ盛り。
    中でも、毒島半蔵さん、強烈過ぎる。これを声を大にして伝えたいけれど、やはり出来ない....。
    怖いもの見たさだけでは、オススメは出来ません。
    耐性ある方だけどうぞ~。


  • ブクログファミリーのレビューに触発
    こんなにも酷い物語を
    よくも…
    しかしながら
    読む手がとまりません

  • これだけ自分に正直に生きられるなんてある意味羨ましい人達だと思います。

    毒島半蔵が好きです。
    英吉もけっこう好きです。


  • 3年振りに再読。

    4つの短編から成る本書だが
    (個人的に1話を除いた)3話は
    万人が確実に、気分悪くなれると思う。

    小説で、胸糞悪くなりたい、気分悪くなりたい、
    という方にはかなりオススメ。

    昆虫の出てくるシーンや、
    糞尿、吐瀉物など、濃い描写が多数出てくる上に
    新堂さんの手腕によって表現がリアルで厳しいので
    耐性の有無はさておき、
    食事の前後に読むのは控えるべきだと思う。

    そして私が先程除いた1話は「まゆかの恋慕」。
    私は1番好きだし1番ライトに感じたけれど
    (単体で読めば、十分重いし悲惨なので
    ライトなんて表現は絶対に間違っているんだけど
    差し置いてあまりにも他3話が衝撃的すぎるので
    比較してライトと表現させて頂く)
    あれもかなり主人公にとっては理不尽で可哀想な
    結末ではあるので人によってはキツいかも。

  • 一番初めの話がとても面白かった。
    冒頭、誰も気に留めないような小さな短所のせいで苦しめられる美少年の話かと思ったら、とんでもないサイコ野郎の話とは。

  • これまでの人生で読んできた文章の中で最も猟奇的で生理的嫌悪をそそる描写が目白押しでした。そのインパクトだけに星4つ。「暗黒純愛集」というコピーが付いてるが、すごくいいネーミング。
    「純粋に愛する」と書いて純愛なら、主人公は皆自分のことなり他人のことなり愛している。が、彼ら自身は純粋ではない(「まゆかの恋慕」以外)毒島半蔵始め外から見れば吐き気を及ぼすほど利己主義で屈折しきっているのだが、彼らからしてみれば対象を真っ直ぐ純粋に愛しているのだろう。そこがまたキモい!(断言)
    しかしみょ〜におもしろかったという感想を持った自分。新堂サマは「人には薦められないけどコソコソ読む作家」です。

  • 本当に気持ち悪くて好き

    三編目切なかったなあ、、
    三つ目にこの話を持ってくるの うまいなあと思った

    この本を読んでて"幸せな日常がずっと続けばいいのに"なんて思うと思いませんでした

    最後の話は読んでいくうちに主人公の見方が変わっていくのが読んでて楽しかったです

  • 強烈な黒。暗紅色。

  • 心が膿を出したいと渇望した時に読みたくなる、黒新堂冬樹。
    想いが頂点に達すれば、誰でもこうなるのさ。
    吐きたいほど愛してる?
    もう、遅いよ。
    この人達は…既に、吐いてしまっているよ。

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著者プロフィール

1998年作家デビュー。2003年『忘れ雪』が大ベストセラーとなる。『ある愛の詩』『あなたに逢えてよかった』と続く“純恋小説”という新ジャンルを打ち立て、話題となる。著書に『動物記』『ブルーバレンタイン』など多数。近年、『虹の橋から来た犬』がスマッシュヒットとなる。

「2023年 『なごり雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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