君はこの国を好きか (新潮文庫)

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レビュー : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101325156

感想・レビュー・書評

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  • ジニのパズルを読んで読むシリーズ その2

    群像さんリツイートありがとうございます。あの作品を読んでまだまだ読書の波が。

    葉桜の日から7年が経ち、鷺沢さんも30歳近くになっての作品。
    実際には「ほんとうの夏」が92年の作品で、芥川賞候補になって、そこから韓国の大学に留学して、97年「君はこの国を好きか」でこれまた芥川賞候補。

    むつかしいなぁと。

    「ハングルに感電」でして韓国留学、そして大学に進むんだけど、その話どうしても「ナビ・タリョン」「由熙」の世界とダブってしまうんですね。
    由熙が89年に芥川賞を受賞している。

    それが私頭から離れない、となると選考委員の人たちも(違っているのかもしれないけど)そうなのではないか、というところがありました。

    日本での違和感、それなのに韓国にいざいっても文化的には日本の人間と変わらないわけでそれはそれで違和感を感じてしまう。

    在日3世の苦しさ、自分の力ではどうしようもないことに対するこの苦しさは、こういった作品を通じて、自分の中に少しでも、感じとらないといけないなと、改めて思います。

    10代で史上最年少で文学賞を受賞!からの出生の事実を知り、韓国留学を経ての結果こうなると、作家として厳しい部分があったのではないか。

    35歳で自殺、ということを読むと、そんなことを想像せずにはいられない。

    逆に、何も知らない頃に受賞した「川べりの道」が読みたくなりました。知らぬまま、作家生活を歩んでいたらどんな人生に、どんな作品になったんだろうと詮無いことを考えながら。

著者プロフィール

鷺沢萠(1968.6.20-2004.4.11)
作家。上智大学外国語学部ロシア語科中退。1987年、「川べりの道」で文學界新人賞を当時最年少で受賞。92年「駆ける少年」で泉鏡花賞を受賞。他の著書に『少年たちの終わらない夜』『葉桜の日』『大統領のクリスマス・ツリー』『君はこの国を好きか』『過ぐる川、烟る橋』『さいはての二人』『ウェルカム・ホーム!』など。

「2018年 『帰れぬ人びと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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