- 新潮社 (2022年3月28日発売)
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感想 : 19件
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784101327495
作品紹介・あらすじ
本当に、一人ぼっちになっちゃった……。大好きな姉・千津子に続いて母も亡くし、父は別の家庭へ。高校を出て就職し、中堅社員として働く実加の前に突然現れたのは、見知らぬ女の子だった! 『ふたり』から11年、27歳の実加は危うい恋に吸い寄せられ、社の一大プロジェクトに奮闘、果ては結婚式場まで探す羽目に! そして、ある夜、懐かしい姉の声が再び――。姉妹小説の金字塔、奇跡の続編。
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
家族の喪失や新たな人間関係をテーマにした物語は、主人公の実加が27歳になった今、現実味を帯びた日常を描き出しています。前作から11年後、実加は母の死を乗り越え、父の再婚相手との結婚式の準備に奮闘しなが...
感想・レビュー・書評
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姉千津子に続いて母も亡くなり、父も会社の部下だった女性と新しい家庭を築こうとしている。
多感な中学、高校時代を経て11年の月日が経っていた。
北尾実加は27歳。中堅社員として働く実加は、亡くなったお姉ちゃんの年齢を越えてしまった。
ほんとうにひとりぼっちになってしまった。
前作の「ふたり」と違ってファンタジー要素は少なく、現実味を帯びている。
同居している後輩のさつきや、学生時代からの親友の真子、父の再婚相手の祐子の相談に乗ったり、仕事では〈連絡会議〉のリーダーに選ばれたり、実加のまわりは目まぐるしく変化に富んでいるけれど、この作者の持ち味というか、テンポが良くて楽しく読めた。
「いもうと」というタイトルがとてもいいです。
この作品を通して言いたかったことが後半にいくにつれて、次第にわかってきます。
それは、家族であったり、学校や職場の後輩であったり、身近な人を思いやる心の大切さ。
前作の「ふたり」と同様、実加の成長物語で、読んでいる自分にも希望がもらえたような気がします。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「ふたり」を読んだ後に続編が出てることを知り、急遽購入。前作のファンタジー要素のある「ふたり」とは違って、11年後を描いた「いもうと」は少し現実的で暗い雰囲気。
母の死を乗り越え、父の再婚相手との結婚式の会場を手配したり、実加の人の良さは前作から変わらなくて一安心。
しかし、実加に近づいてくる男たちもなかなか問題のある人が多く、もどかしい気持ちになりながら読み進める感じだった。連絡会議の件でお世話になった木俣が、実は下心あったのが残念すぎた。実加は幸せを手に入れることが出来そうな雰囲気を醸し出して物語は終わってしまった。続編、第3弾出るか期待。 -
一気に読んでしまいたくなる構成、というか展開。
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北尾美加を中心に多くの人が登場する物語だが、彼女の前向きな性格が様々な問題を解決していく過程が楽しめた.母の死、父の新しい伴侶、その娘の幸世など身内の問題だけでなく、会社で大きなプロジェクトを切り回す中で出会った木俣靖夫、納谷清美は複雑な状況で、美加も対処に苦労する.アパートに潜り込んできた川辺さつきと彼氏のいざこざ、神永智也の動きも妙だった.多くの人に取り囲まれた中で、父雄一が病の中で祐子との生活がほのぼのとした感覚を与えてくれた.娘の幸世の存在も大きかった.ごちゃごちゃしたストーリーだが、美加の芯の強さを味わえる筋立てだ.
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久しぶりに、懐かしい感覚で読めた小説です
主人公へ共感しながら、悪人への憎悪、ズルい奴への不快感、犯罪者への恐怖、浮つく恋心と、若かりし頃に、小説が一番に面白いんだって気持ちで本を読んでいた頃を思い出しました
たぶん読者の中で、千人に一人の「ふたり」を読んでいない者ですが、小説として、読み飽きずに最後まで読めました
プロの作家として、読める作品にするための、話の間や、予期しない展開、演出される状況は、すべて昔ながらの良さを感じました、それは懐かしい醤油ラーメンのようで、お家で食べるときにはハムがのっていた決まりきった良さでした 食べ慣れた味わいに、鮮度は関係なく、書店に併設されたCDショップの片隅のカセットテープや、いまも書店の一角を占める時代小説のような、変わらないものの良さを感じました
新しい読書の楽しみ方を発見した小説にもなりました
作者が書く事情や作者の背景へ想いをはせて、出版されるまでの物語の物語を想像しました
おそらく出版社へ「ふたり」の続きを期待する投書が、平成のおわり頃から届きだしたのかなぁとか思いました
もっと具体的に、作者さんが顔を出したパーティーとかで、赤ら顔の年配の方に、「ふたり」のあの子たちどうなったのと、アルコール混じりの吐息と共に聞かれることもあったのではないかと想像しました
だからテーマとして現実を見せる作品だったというよりも、生きて、その先を問われ続けても、いつか死ぬだけじゃん、という諦念があるのかなぁと思いました
それは新たなに生まれる命によって成り替わられ、進展していく良さでもあるという作品だと思いました
とはいえ、「ふたり」も読んでいない人間の独りよがりな感想でした 文章の上手さと物語の運びの軽やかさに、書き続けた作家の腕を感じました -
前作「ふたり」が大好きすぎて、続編と聞きとても喜びました。
まず前作の続きが見れた事にもう嬉しいの一言です。
前作の学生らしさから変わり、大人になった世界ではものの見方や価値観もやはり大人になっており、親のような感覚になりました。 -
前作「ふたり」から30年が経ってからの続編出版とは驚いた。
それでも作品の持つ雰囲気はそのままで、嬉しくなった。
主人公は前作に引き続き、ある姉妹の妹。姉は不慮の事故で亡くなったている。
前作では、その亡くなった姉の声が聞こえるというファンタジー要素があったが、今作では辛い現実を主人公が自力で乗り越えていく。
あの娘がこんなにも立派になったかと感慨深い。
そして妹だった主人公が姉の立場になり妹の立場の登場人物が何人も。
それでもやっぱり想うのは姉のことで、そうすると姉も応えてくれる。そんな変わらない関係性があるのもいいなと思わされるラスト1行でした。 -
ふたりから11年。実加の中から千津子がいなくなり母も亡くし父は別の家庭があり、他にも色々起こるけど、妹の幸世に出会えてよかった。
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「ふたり」といえば中嶋朋子と石田ひかりで映画化された新・尾道三部作の印象が強くて。だから、「いもうと」を読んでいても実加は石田ひかりで、お父さんは岸辺一徳で脳内再生されるのはさておいて。33年が経っての続編。違和感なく11年後の実加を描けるものかと驚く。鈍くさいし、お人好しだし、変わらない実加はそこにいる。世の中を儚んではいないけれど、ちょっとくたびれていて、振り回されていて、だけど、いじけたり、ひねくれたりもせずに大人になったのは心の中のお姉ちゃんの存在が大きいんだとしみじみと。
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ふたりの続編
中学生でふたり、いもうとを三十路でよんで、
ちょうど、実加と同じように歳を重ねてきて…
歳を重ねるといろんなことが変わる。
なんでこんな引き寄せるのかと思うくらい中盤は実加に大変なことがふりかかるけど、
でも大なり小なり、周りもまた、経験することなのかもしれない。
そんな中でも姉の存在が心にあることで、救われてきたんだろうなと思う。
自尊感情の低い彼女を満たす相手が現れますように。 -
先日WOWOWで「ふたり」が放映され、原作の続編がある事を知って購入。
穏やかな心温まる物語が展開されると思っていたら、全然違いました。
自分の勝手な思い込みのせいもありますが、ちょっと残念な気持ちです。 -
名作『ふたり』の続編が!
ふたりでは、ちょっと頼りなかった妹ちゃんが、とても成長していて、感慨深い、、、 -
なんとなく中途半端に終わったと感じていた『ふたり』の11年後を描いた話。ファンタジーではなく、仕事や恋愛、人間関係に悩むリアルを描くお話だったが、衝撃的な人生を歩むことになる人物もチラホラ…!前作と今作でようやく完結した完結がありますね。
著者プロフィール
赤川次郎の作品
