張り込み姫: 君たちに明日はない3 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (404ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101329758

作品紹介・あらすじ

「一生の仕事なんて、ありえないんじゃないんですか?」時代の変化と長引く不況の中、リストラ面接官の村上真介が新たにターゲットとするのは――英会話スクール講師、旅行代理店の営業マン、自動車の整備士、そして老舗出版社のゴシップ誌記者。ぎりぎりの心で勤しむ人たちの本音と向き合う内に、初めて真介自身の気持ちにも変化が訪れ……働く意味を再構築(ルビ:リストラ)する、究極のお仕事小説!

感想・レビュー・書評

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  • 君たちに明日はない3。

    リストラ請負業社『日本ヒューマンリアクト』・村上真介。
    リストラなのに暗さはない。
    みんな、次の一歩を自ら決めて、踏み出している。

    『ビューティフル・ドリーマー』 夢想家もしくは虹を追いかける人。
    英会話学校教師・優子、居場所を探し続ける。
    『心のままに生きよ。そうすれば最後はきっとうまくいく』

    『ヤドカリ人生』 旅行会社で年収の3倍は収益を出すが、それ以上の仕事はしない古屋陽太郎。
    彼には彼の生き方が…
    結末にはびっくり。まさか…

    『みんなの力』 車好きでサービスのレベルを超えて整備する宅間。真介の親友・山下が…
    車好きが集まり、みんなの力で、宅間が。

    『張り込み姫』 文芸部を目指しつつ、写真週刊誌で頑張ってきた恵。しかも東大文学部卒。
    そんなにがんばれるのか、東大卒なのに…

    『後悔のない人生なんてない。でもその時々の信念や気持ちを信じで行動していけば、後悔はあっても納得できる。』

    てか、真介の出番、あんまりなかったような…
    真介と陽子もどうなるのか…
    社長・高橋も絡んでくるのかと思ったが…

  • シリーズ3作目ですね。
    何だかんだあっても最後は良い方向にいきますね。
    4話の中では『みんなの力』が自分は一番好きです。
    次が読みたいですね。

  • 君たちに明日はない③

    表題の[張り込み姫]よりも、[みんなの力]が一番好みだった。
    ワンピースじゃないけど、一人一人の力は弱くとも、みんなが集まると大きな力がって展開がとても好み(*^^*)

    どの物語でもそうだが、このシリーズに出てくるそれぞれの短編の主人公は、どこか必ず魅力のある人物で、いろいろな輝き方があるもんだと感心させられる(*^^*)

    二作連続で読んで、少々食傷ぎみなので、次は全く別の作品を読もう(*^^*)

  • リストラ請負人の話なのに、読後感がさわやかなシリーズ。
    ややトーンダウンしたものの、今回も面白かった。
    特に「みんなの力」と「張り込み姫」が好き。
    宅間の人柄が魅力的だったし、会社に不平を言わない、姫もすがすがしかった。
    http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/3-dc88.html

  • 君たちに明日はない第3作。
    読むたびに主人公村上真介の人柄に惹かれる。
    リストラ請負人の仕事に加えて、リストラされた人たちのやる気と実力の方向性に合った会社と仕事で、ふたたび社会復帰して欲しいという思いから、人材派遣業務も請け負うことに。突き詰めていけば、リストラと採用は裏表だからだ。そして面接した人のことをよくわかっている。彼にピッタリの仕事。
    彼の素敵なセリフ
    真実。たぶんそれは、石ころのようにさりげなく道端に転がっている。

  • 3章の車の整備士の話しが、やたらと専門的過ぎて読むのに疲れた。

  • 「救われる」
    この 言葉に象徴されるような
    第三巻になりましたね

    当たり前のことですが
    厳しい「現実」の中で生きている
    私たちであるからこそ
    せめて「小説」の中では
    それなりに「救われ」たい

    それも「酸いも甘いも」含めた上での
    「救われる」物語でありたい

    世の中なかなか
    そんなもんじゃない
    だからこそ
    読みたい一冊です

  • 短編集。
    「みんなの力」感想
    この本の中で一番すきな作品だ。
    読んでいて、「この星には愛されるという勝ち方もある」という某CMを思い出した。
    好きでたまらないことを、仕事に出来るひとは幸せだろう。
    でも、好きだからこそ、こだわりもある。
    仕事にしてしまったことで、曲げなくてはいけないことや辛い思いをすることもある。
    大好きなことなのに、大好きだからこそ苦しい。
    矛盾しているけれど、きっと現実はそんなもの。
    厳しい現実をちゃんとわかったうえで、大好きな気持ちを大切にしたまま、大好きなことを仕事にできる幸せ。
    だからこその心からの「ありがとう」。
    とてもあたたかな「ありがとう」だ。

    • taka_2さん
      わたしも「みんなの力」が一番すきです!
      わたしも「みんなの力」が一番すきです!
      2021/05/05
  • 『君たちに明日はない』 シリーズ第2弾。

    リストラ代行会社に勤務する村上真介の今回の面接相手は…
    英会話スクールの講師、旅行代理店の営業マン、自動車整備士、老舗出版社のゴシップ誌記者。

    自分は今の会社で働くべきなのか?
    この仕事が好きだったらどこでも良いのか?
    本当は何の仕事がしたいのか?
    どうやって生きていくのが「自分らしさ」なのだろう?

    そうやって、煩悶を繰り返しながらギリギリで働いている彼らの本音と向き合ううちに、真介自身の気持ちにも変化が…!!

    仕事の意味、生き方を考えさせてくれるシリーズ!
    この作品が今までの作品の中で一番好きだった!

    も種々様々。
    デパートガールに生保社員、サラ金勤めのイケメンなど…

    色んな仕事があって、その中でも色んな働き方をしている人がいる。
    仕事を離れたら純愛をしていたり、勉強していたり、ゲームしていたり。

    せかせか毎日働いている自分。
    このままでいいのか?と思っている自分。

    そんな自分に元気をくれる作品。

  • このシリーズは大好き。

    主人公がリストラ請負人だけど、人としての感情をもっていて、その部分が共感できる。

    カーディーラーで働くエンジニアの物語があるけど、いい話で胸が熱くなった。一所懸命、仕事に向かう姿勢はかっこいいと感じた。

    また、しんどい時に読みたいかな。

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著者プロフィール

1966年長崎県生まれ。筑波大学卒業。2000年『午前三時のルースター』でサントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞。04年『ワイルド・ソウル』で、大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞の史上初となる3冠受賞。その後も05年『君たちに明日はない』で山本周五郎賞、16年『室町無頼』で「本屋が選ぶ時代小説大賞」を受賞。その他の著書に『ヒート アイランド』『ギャングスター・レッスン』『サウダージ』『クレイジーヘヴン』『ゆりかごで眠れ』『真夏の島に咲く花は』『光秀の定理』などがある。

「2020年 『信長の原理 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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