檸檬夫人 (新潮文庫 た 63-2)

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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101331324

感想・レビュー・書評

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  • 約20年振りの団鬼六作品。
    以前読んだモノはもっと、官能然としていたと思う(残念ながら、どの作品を読んだか記憶にない)。
    性倒錯、SMの巨匠……という一面だけでは評価できない。繊細さやわびさびという「和」のテイストと、意外にも(?)嫉妬深い潜在的な脆さ、適度なユーモア感もあって、全体的に素晴らしい。
    もちろん、官能場面の表現の秀逸さは言うに及ばず。
    最終「大切腹」を除くと、時系列を追った私小節のようでもある。
    若い時分「檸檬夫人」とお手合わせ願いたかった……。

  • モーレツな官能小説(それもSM)を予想していたら、そうでもなかったです。こう言ってしまうと身も蓋もありませんが「懐古短編」かなと。その中には著者の赤裸裸な性生活や性癖などが紹介されてはいますが。また、作品?章?が進むほど、現在に近い話。性癖に関しては「倒錯」と思われる向きもあるのかもしれませんが、僕が受けた印象は著者はただ「正直」なのではないかと。自分の気持ちに。欲望に。好奇心に。

  • 官能小説の第一人者の作品。
    SMは奥が深いなぁと思う。

    ていうか、自分にはよくわからん。

  • 団鬼六の文章は美しいと思います。

  • この人が私小説を書く人なのか、それとも空想のみで書く人なのか、それは知りません。ただ、ここには老人の醜さはない。ただひたすらに男であろうとする哀れがあるだけ。

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著者プロフィール

団 鬼六(だん・おにろく):1931年滋賀県彦根市生まれ。57年、文藝春秋「オール讀物」新人杯に「親子丼」で入選。執筆活動に入り、SM官能小説の第一人者となる。89年に断筆宣言。95年『真剣師 小池重明』で執筆再開。代表作に『花と蛇』『不貞の季節』『美少年』『落日の譜――雁金準一物語』『死んでたまるか――団鬼六自伝エッセイ』『一期は夢よ、ただ狂え』、秘書を務めた長女・黒岩由起子との共著『手術は、しません――父と娘の「ガン闘病」450日』ほか小説・エッセイ・評伝等著書多数。2011年逝去。

「2024年 『大穴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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