ジーン・ワルツ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 570
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  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101333113

感想・レビュー・書評

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  • 代理母出産で母親になった人と、自然分娩で母親になった人、どっちらより「真面目な」母親なんだろう?

    この分野のもっと深刻な小説を読みたいなら、帚木蓬生さんの著書をおすすめするぞ。凹むよー。

  • 理恵の言動にものすごく元気もらった。

  • 産婦人科に不妊治療ねぇ
    この人のは医療の問題をテーマにするけど、提示される解決策が納得いかない
    ま、議論をすべき問題ではあるんだけどねぇ

    とりあえず、妊娠後の喫煙についての部分は相方にぜひ読んでもらいたい

  • 不妊治療、代理母出産。赤ちゃんができるまで、できてから産まれるまで。赤ちゃんが産まれるのは当たり前ではない。もし産まれる前に重い障害があるとわかったらどんな決断をするんだろう

  • 久しぶりの海堂尊だった。とりあげてるテーマ、代理母出産についてはとても面白かった。でもさすがに読み物としてはまとまりに欠ける気もしたかな。後半理恵のキャラがちょっと怖い

  • おかんに借りて読んだ(笑)。同居はしてないのだが、もう20年来、母息子でよく本の回し読みをしている。全然趣味が違うので、それが面白い。
    海堂氏は初めて読んで、切り口は面白いのに文体があまりにステレオタイプで魅力にかける。
    ボクにとって映画がテーマよりカメラや音楽が気になるように、読書もストーリーより言い回しに惹かれる。
    そんなことを言いつつ、映画を観るよりは続編を読みたい自分に少し驚いているところ。

  • 生命の誕生は神秘的なことですが、人の手によって誕生の源が操作される時代。冒頭にヒロインの産婦人科医師、曾根崎理恵が人工受精の操作をする場面が登場します。彼女の行為の意味するところは何なのか・・
    体外受精という不妊治療は珍しいものではなくなり、海外では代理母出産も可能な時代。
    こうした、生命誕生の神秘や不妊治療の現実を巡る小説かと思いきや、その実、厚生労働省の医療行政や少子化政策の誤りを糾弾する内容になっています。そこのところはさすがに、医師である海堂先生、少し前に実際にあった産婦人科医師の業務上過失致死という罪状でのとんでもない逮捕事件、これを題材に現在の地方都市での医療崩壊やリスクの高い産婦人科や小児科領域での医院の閉鎖に象徴される現状に焦点を当てて構成しています。
    この小説を読むと、メディアでセンセーショナルに取り上げられがちな医療事故や救急医療の問題のどこに真実が潜んでいるのか。多くの国民が知らずに不利益をこうむっている恐ろしい現実が浮かび上がってきます。

  • 妊娠、出産、流産、不妊治療、体外受精、代理母出産、医療制度の崩壊とそれを助長する行政に対する作者の考えの波状攻撃に息も絶え絶え。
    子供が健康に生まれてくることがいかに奇跡的かと言うことを知るには最適な本かと。
    女性はすごいな。

  • 女性は怖い!

  • 当然ながら出産の経験など無いですが、色んな機会の積み重なりなんですな、直前に読んだ本と合わせて改めて生命の不思議を感じた次第。
    ただ官僚への批判については正直不勉強が過ぎて判断ができない訳ですが、何か怪しげな空気を感じなくもない。
    エンターテインメントなんでそんなに深く突っ込まなくても良いんだろうが、官僚の(医療)政策=絶対悪との図式、現実はそんな簡単なことじゃないんでしょう。

  • 子どもを授かり、産むということを改めて考えさせられました。
    覚悟を決めた女性は、強く、美しい。故に、恐ろしいのかもしれないですね。

  • 出産に関する女性の信念の決断に心打たれる。
    勿論官僚を失策による医療界の瓦解の現実への風刺や何本もの伏線のある物語性、主人公の魅力などとても楽しく読み進めることができた。

  • 適齢期女性ですが出産に対し知らない事ばかりだったのだな、と。大変勉強に。生まれ落ちることの奇跡を改めて感じました。ユミの成長と決意にも涙が出ました。

  • 海堂尊は初めて読んだ。
    素直に面白かった。実際映画になってるわけだけど、映像が無意識でイメージできるというか。本来興味のない、医療というテーマが、素直に受け入れられるテンポの良さが、この作者の最大の良さだと思う。別の作品も読んでみたい、って思える一冊。

  • 出産適齢期の今だから、感じることができたんだろうなーと思う感情が湧いてきた本だった。
    海堂作品で、今のとこ一番好きな作品。

  • 初めての海堂尊。
    チームバチスタすら読んでないから、どの登場人物も初めまして。

    クールウィッチとあだ名される主人公 理恵。もうカッコいい!
    美人で頭が切れて権力にもハッキリ自分の意見を曲げずに立ち向かう。

    色々考えることがいっぱいある話で、一朝一夕に解決しそうもなく、その点では難しいんだけど、登場人物一人一人が魅力的。
    海堂尊の他の本も読まなくっちゃ!

  • 産婦人科における代理出産などの話。日本では代理出産が認知されていない。出産医療に金を出さない厚生省は、人口減少に歯止めをかけるためにもっと考えるべきだと思う。

  • 姉妹本であるマドンナ・ヴェルデを読んだため、再読。

    マドンナ・ヴェルデでのシーンを理恵側の視点で描いた作品です。

    小説という形式で日本の医療の現状や問題点を世に認知させる海堂さんのバチスタシリーズ。
    このシリーズを飽きずに読み続けているのは、強烈なメッセージ性がありつつも、ミステリ作品としての魅力も充分に担保しているため。

    「自分の知らない世界があることを知ること」、「自分とは違う考えを持つ人や感じ方をする人がいる、ということを知ること」が小説を読む意義、醍醐味だと思っています。
    その意味で、このシリーズほど知識欲を掻き立てられるものはありません。


    お読みになる場合はジーン・ワルツ、マドンナ・ヴェルデの順がよろしいかと。

  • 曽根崎理恵(クール・ウィッチ)と清川吾郎 准教授。
    二人の医師が火花を散らす!
    海堂尊が、いま社会に問う――代理母出産
    それは神への挑戦なのか。

    帝華大学医学部の曽根崎理恵助教は、顕微鏡下体外受精のエキスパート。
    上司の清川吾郎准教授もその才能を認めていた。
    理恵は閉院間近のマリアクリニックでお産の手伝いもしていたが、
    5人の妊婦は年齢も境遇も異なり、そこには神の領域に達する倫理的問題も孕んでいた。

    理恵が大学で講義するところは勉強になるし、人が人として健康に産まれてくることの奇蹟が伝わってくる。
    主人公が冷徹な魔女と呼ばれる由縁も最後に明かされるが、これは医師としては赦されることではないだろう。
    しかしそうしてまでの行動でないと社会は変えられないのかもしれないとも思った。

  • バチスタで有名になった海堂尊さんの本。
    官僚のお粗末な改革によって致命的な打撃を受けた産婦人科医療。
    唯一ダメージを受けなかった首都東京の病院に勤務する主人公。
    官僚組織にぴったりな大学病院に勤務する身ながら、地域医療再生に力を入れ、頭の悪い現場を知らないお役所に挑戦状をたたきつける。
    スリリングで痛快で、最高!
    クール・ウィッチと揶揄される美人医師の想像を絶するほどの牙の鋭さ。気持ちいいです。

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著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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