世界ぐるっと朝食紀行 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 558
感想 : 61
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101333519

作品紹介・あらすじ

旅の醍醐味は、朝食にあり。現地の人と同じ朝ごはんを食べることは、その国をよく知るための近道なのだ。トルコ、台湾、メキシコなど様々な国の、好奇心をそそられる市場の屋台飯。バリ、早朝に男たちが食べる熱々のグラチネ。モンゴルの馬乳酒、フィジーのダロ芋。タイでは僧侶と共に寄進された朝食を。豊富な写真と飾らない文章で綴られた世界各国の朝食の記録。

感想・レビュー・書評

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  • 【腹減り度】
    ☆☆☆☆☆
    【食べ物の割合】
    ☆☆☆☆☆
    【1番美味しそうだったもの】
    中国のお粥全般
    ちっちゃなカップで飲む甘ーいお茶。(1番といいつつ2個あるじゃないか)

    *感想*
    私の人生には無い人生ってかんじ。
    う、羨ましい!世界中で食べた朝食を日記形式で綴るフォトエッセイ。写真からも市場の熱気や冬場の張り詰める空気の硬さを感じ取ることができる。
    ご本人も書いてるけど朝ごはんに対する食欲の旺盛さには目を瞠るものがある。わしわし食べてくれるからか引き込まれるように腹が鳴る。き、共鳴している‥⁈(と書くと少年漫画っぽい)
    ネットや物流が発達して世界が狭くなった今では味わえないものが、この本の中にあると思うの。

  • こうした旅の情緒あふれる本を読むと気持ちがうきうきしてくる。25年ほど前にイギリスに行った時、あちこちの小さなホテルの朝食でバラエティに富んだシリアルを堪能し、以来大のシリアル好きになった。長らく日本ではコーンフレークくらいしか身近に手に入らなかったが、ここにきて日本でもシリアル市場が拡大し商品も増えているようだ。そういえば香港の朝食では粥にも目覚めた。そんな海外の旅の思い出とともに楽しめる一冊。

    • kiyotchanさん
      世界の朝食を集めた本というのは珍しく興味深いですね。朝食にはそれぞれのお国柄や文化が反映されているんでしょうね。イギリス料理はイマイチだけど...
      世界の朝食を集めた本というのは珍しく興味深いですね。朝食にはそれぞれのお国柄や文化が反映されているんでしょうね。イギリス料理はイマイチだけど、イングリッシュ・ブレクファストは最高だと言われるのを思い出しました。
      2016/07/18
  • 軽い食べ物のエッセイ&旅の話が読みたいときにはぴったりの本である。日本にいるだけでは味わえないような空気までが本を通じて伝わってくるような気がする。ペラリペラリとページをめくるたびに、胃袋を刺激するのはアジア的な香辛料だろうか、それとも温かいカップに満たされたカフェオレだろうか…はたまたイギリス風のずらりとそろった朝食フルコースだろうか。どれも一度は食べてみたい…というよりは見てみたいような気がする。幸せな朝食の風景にちょっとばっかり心が和むのを感じた。

  • 明日には明日の腹が鳴る

    旅の醍醐味は、朝食にあり。現地の人と同じ朝ごはんを食べることは、その国をよく知るための近道なのだ。トルコ、台湾、メキシコなど様々な国の、好奇心をそそられる市場の屋台飯。豊富な写真と飾らない文章で綴られた世界各国の朝食の記録。

  • 読書録「世界ぐるっと朝食紀行」3

    著者 西川治
    出版 新潮社

    p123より引用
    “ もっとも悲惨なのは、時代の流れの中で
    どうあがいてもそこから逃れられないことだ。
    目の前に開かれた本にあるように戦場にかり
    だされ、過酷な状況に身を置かなくてはなら
    ないことだっておこる。”

    目次より抜粋引用
    “トルコ・バザール(1991年)どこへ行った
    ら朝食が食べられるのだろう
     モロッコ・ホテルと街で(1998年)スーク
    の中の朝食
     イギリス・田舎のホテル他(1990年)大英
    帝国の輝かしい朝食
     アメリカ・マイアミ(1997年)カリブのク
    ルージング
     タイ・寺にて(1984年)指の食感”

     写真家文筆家画家でありながら、料理研究
    家としても多くの著作を持つ著者による、40
    年間色々な国での朝食について書かれた一冊。
    他社刊行作「世界朝食紀行」改題文庫版。
     自国から欧米まで、世界各地の様々な朝食
    について、旅情あふれる文章で記されていま
    す。

     上記の引用は、イギリスで気になって買っ
    た本を読んでの一節。
    いつ何時どうなるかわからないのは、世界の
    どこでも起こりうることなのでしょう。何事
    も無い穏やかな日常が、出来るだけ早く戻り、
    出来るだけ続くように、毎日を過ごしたいも
    のです。
     最近値段が上がり続けている、卵の偉大さ
    が分かる一冊。世界の広くでよく食べられて
    いるようです。

    ーーーーー

  • 旅の記憶は食の記憶。
    韓国でおばちゃんに薄着を怒られながら食べたソルロンタンも、フランスで美味しいパンを食べすぎて顔にブツブツができたことも、インドで焼きそばまでもがカレー味だったことも、今では話のネタになっている。

    でもこの本ほどうまく表現できない。自分も旅にでている気持ちになり、どんな料理がでてくるかとワクワクする。おそらく今の私が苦手な料理もあるのだけれど、興味本位で食べてみたくなる。
    朝食を求めて歩く市場の様子、作る人の雰囲気や手つき、さりげない蘊蓄。少し前に読んだ「マスタードをお取りねがえますか。」もよかったけれど、この本は、もっと好み。

    いつか食べるメモ。カナダのメープルシロップをかけたパンケーキ、デンマークのオープンサンド。

  • 配置場所:2F文庫書架
    請求記号:596||N 83
    資料ID:C0028312

    気になるあの国の食事(スタッフ)

  • 2007年(底本00年)刊。カメラマン?たる著者の「世界ぐるっと○○紀行」シリーズ第一弾。取材や撮影で飛び回った世界各地の朝食列伝。正直、後続の「肉」「酒」に比べると猥雑さが薄い。夜・酩酊・肉を喰らうという各地の人間に共通する原初的な表れや動物的な生臭さが少ないからかも。そういう意味で、逆に、人類共通の特性というより、各土地毎の植生、気候、歴史や文化が如実に反映したのが朝食と換言できそう。特に、スペインと中国の要素が混在し、かつ著者曰く、それが未成熟・未完成なままというフィリピンが良くも悪くもその例証か。

  • 食べさせる本。
    朝ごはんに焦点を当てて、でもご飯の解説本におわらなかったことが逆に食欲をそそる。食があって人がいて情景があるからまずそうなご飯の話でさえ読ませる。

    朝ステーキのエピソードが忘れられなくて、夜勤明けに肉屋によって朝からステーキをじゅーじゅー焼きました私。笑

  • 20151027読了
    2007年出版。異国の空気がつまっている。●P190荒野にて 1969年。30年以上前のとにかく若かったときの文章そのままでいささか恥ずかしいとのことだが、男くささがいい。

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著者プロフィール

1940年、和歌山県生まれ。写真家であり、料理研究家としても多数の著作がある。著書に『マリオのイタリア料理全六巻』『世界ぐるっと朝食紀行』『世界ぐるっとほろ酔い紀行』『世界ぐるっと肉食紀行』など。

「2014年 『マスタードをお取りねがえますか。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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