- Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101335551
感想・レビュー・書評
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実際には「弱そうに見えても勝てます」なんだろうけど、そんな結果を残せている要因は【明確な戦略】の存在とそれを実践するための【準備】をしているから。ちなみに(残念ながら)現在の東大野球部には開成出身の選手はいないみたいです。
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開成高校野球部の取材記録。
選手や監督達の理屈っぽい独特のコメントと著者のツッコミが面白いです。
物語ではないので読み終わった!というスッキリ感はないですが、感心したりクスッとしたりしながらゆっくり読めました。
強い野球部を目指すのではなくて、弱くても強豪校に一か八か勝てるかもしれない野球部を目指す、という目標設定は新感覚でした。下手なんだから多少打たれてもエラーしても動じない、そういうメンタルコントロールは真似してみたいかも。 -
ガチガチな部活動時代を過ごした私だったので、こんな指導もあるのか、なるほどと思いました。考え方ひとつで指導も変わる。面白かった。
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ニノ出演のドラマの原作。
開成と言えど、やっぱ男子高校生って
バカなんだな(笑)
と思った。
青木監督の罵声も、生徒の言動も、
「高校あるある」が詰まってて共感しまくり。
部屋で一人で夜中に読んでて、始終ゲラゲラ笑ってしまったf^_^;(近所迷惑)
教育的示唆はこの本の中にはコレと言ってないので
あんま、そういうのを求めてはいけない…。
ただ、
「将来エリートコースに乗るような生徒でさえ、高校の時はこれだけボケッと過ごしてるんだから、そりゃウチの生徒なんかもっとボケボケしてるわな」
という広い心だけは持てるようになりました(゜ω゜)。。。 -
この物語のおもしろさはどこにあるのか?これまでの強い野球のセオリーをまったく意に介さない。大胆さはメジャーに匹敵する。自分を分析し、それを言語化し、実行していく生徒たち。生徒たちの良さを活かすためにどうすればよいか(捨てるべきものは捨て伸ばせるところを伸ばす)を考える監督。こんな野球が観られたら楽しいだろうと思う。監督や生徒たちから言葉を引き出した作者が一番すごいかな。
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強みを徹底的に強くするのに共感
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スポーツ推薦の万能選手(しかも練習量豊富)と、
エラーだらけ空振りだらけ(しかもグラウンド練習は週1回)の選手が戦うとき、
どうやったら後者が勝てるか。まともに考えると無理。
後者が勝つためには、どさくさまぎれという状況を発生させるしかなく、
エラーで10点は失なうだろうから、逃げ切るには15点とか20点が必要。
そこから考えていくと、練習でやるべきことが、見えてきます。
野球強豪高とはまったく違った問題解決のアプローチは、おもろいです。
1回でもこういう学校が甲子園にでてきたら、もっと多様性がうまれるんちゃうか、
って思うのですが(笑)
20160731 -
「思いっきり空振りしてこいや!」
思わず読みながら笑ってしまったけど、こうやって言ってくれる指導者、最高だ。
本著は実在の野球部(強豪とは言いがたい部)の練習や試合について著者が取材したノンフィクション。
野球の話ではあるんだけど、目標に対するアプローチの仕方、問題を解決するプロセスや心構えについて知ることができる1冊になっている。
読んで感じたのは、言葉ひとつで物事の見方は変えられること。
精神論が悪いとは言わないけど、どうしたら合理的にできるかを論理的に考えることは大切なんだということ(頭のいい人はこれができているんだろうね)。
「練習」ではなく「実験と検証」。
ボールが「来た」ではなく「来い」と思って対処する。
「私は打つ」ではなく「私が打つ」。 -
毎頁毎頁笑いながら読んだのは『酔って記憶をなくします』以来。
でも登場人物は酔っ払いでもなく、お笑い芸人でもなく、開成高校野球部なのです。
高橋秀実さんの筆致が冴える。
でも「だんだんと笑うところが減ってきたなあと」思っていたところで、
「しょせん、彼らのメインは東大。甲子園なんて真剣に考えていない」
と思いました。
私の高校の野球部の子だって、決して強くはないけど、本気で甲子園を考えていた。
すごくカッコイイと思いました。
私はそっちのほうが好き。
でも内容はいろいろ、勉強になりました。
私も大人になってから始めたことについて、知識偏重になるものですから。
子どもの頃からやっていれば自然に体が動くのでしょうに。
読み終わって調べたら、ドラマ化されていたことを知りました。
私が『あまちゃん』で一目惚れした福士蒼汰くんや、『プリマダム』でファンになった中島裕翔くんがでている(でも今はどちらも何とも思っていない)そうなので、見てみたいと思いました。