アミダサマ (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101338521

作品紹介・あらすじ

幼子の名はミハル。産廃処理場に放置された冷蔵庫から発見された、物言わぬ美少女。彼女が寺に身を寄せるようになってから、集落には凶事が発生し、邪気に蝕まれていく。猫の死。そして愛する母の死。冥界に旅立つ者を引き止めるため、ミハルは祈る。「アミダサマ!」-。その夜、愛し愛された者が少女に導かれ、交錯する。恐怖と感動が一度に押し寄せる、ホラーサスペンスの傑作。

感想・レビュー・書評

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  • ホラーサスペンスと言っても、純粋なホラーって感じやないな。
    何か、じとっとした感じ…
    それも、ずっと…
    年末の最後にこれ読んで、良かったんか…っと少し後悔せんでもないけど^^;
    初夢の中身がロクなもんしか思い浮かばない…

    主人公のミハル、冷蔵庫の中で発見される。
    一度、死の世界に行ったのか、特殊な力を備えてる。
    あかんで!
    一度、冥土にいったモノを呼び戻すなんて!
    怖すぎる…
    何か呼び戻すしても、もう普通の状態やない!

    伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が、火神を生んだために病んで黄泉国に移った伊弉冉(いざなみ)尊を追っていく話を思い出す。

    もう、黄泉の人の姿は!
    ぎゃー!!

    まぁ、この話自体は、お坊さんも出てくるし、阿弥陀さんやし、仏教なんやけど。


    良いお年を!笑。

    • ultraman719さん
      一休さん

      明けましておめでとうございます!
      今年も感想、参考にさせて下さい!
      家族サービス、大変ですよね。
      私はもう卒業です。
      今は、ワン...
      一休さん

      明けましておめでとうございます!
      今年も感想、参考にさせて下さい!
      家族サービス、大変ですよね。
      私はもう卒業です。
      今は、ワンちゃんサービスですね。老犬なんで大変です。
      2024/01/01
    • 1Q84O1さん
      私の感想なんかを参考にしていると大変なことになりますよw
      (;・∀・)
      私こそ今年もultramanさんのレビューを楽しみにさせて頂きます!...
      私の感想なんかを参考にしていると大変なことになりますよw
      (;・∀・)
      私こそ今年もultramanさんのレビューを楽しみにさせて頂きます!
      引き続き家族サービス頑張ってまいります(`・ω・´)ゞ
      ultramanさんもワンちゃんとお休み楽しんでください!
      8日まで…
      8日まで…
      8日まで…
      (いいなぁ〜w)
      2024/01/01
    • ultraman719さん
      ありがとうございます!
      私のこそ、内容ないですけど…
      まぁ、お互い切磋琢磨しましょ!
      ほんまかな(^◇^;)
      ありがとうございます!
      私のこそ、内容ないですけど…
      まぁ、お互い切磋琢磨しましょ!
      ほんまかな(^◇^;)
      2024/01/01
  • 2009年初版。著者の作品は5作目です。映像化されたものも2本視聴しました。全てに共通しているのは、全編にわたって湿った感じ。爽快感はありません。なんとも不愉快になります。否定しているわけではありません。それが著者の作品の好きなところです。この作品も人間の嫌なところを、ふんだんに見せてくれます。ただ、今まで読んだ作品の中では少し物足りなさが残ります。私にもう少し仏教的な知識があれば、もっと楽しめたのかもしれません。

  • 終始、重たい鉛がつきまとっているような
    暗い話でした。
    グロとも違う感じ。
    私には合わなかったな…。

    幼い頃、粗大ごみの冷蔵庫の中に捨てられた
    ミハル。
    ミハルの「コエ」が頭に勝手に届く悠人。
    そんな2人は出会ってはいけないのに、
    出会ってしまう。
    それを食い止めようとする住職。
    ミハルって一体何者?

    なんか、精神世界の話みたいで難しかった。
    もっと曼陀羅とか仏の世界に詳しければ
    面白かったかも。

  • 仏教✖オカルトホラー。
    廃棄されている冷蔵庫の中から救い出された瀕死の少女ミハル。彼女のコエに呼び寄せられた悠人とジョウカン。

    異常なまでにミハルに惹かれる悠人に危険なものを感じたジョウカンは、彼には内緒で自分の寺に彼女を連れ帰り、母と共に育てることにしたのだが…。

    ミハルが来て以来集落に相次ぐ凶事、おかしくなっていく母の言動…何かが起きている…

    なんだか気持ち悪いお話でした。律子もなぁ…マリアや菩薩のように全てを赦す存在として描きたかったのだろうけど白痴美もなく、ただ愚かしいし、悠人の仕打ちも許し難い。
    痛々しくて残酷で淫蕩な、、、岩井志麻子さんの世界観の劣化版かな…

    • katatumuruさん
      岩井志麻子さんの世界観の劣化版という表現に思わず、「うん。うん」と肯いてしまいました。
      私も以前この本を読みましたが、登場人物の行動とかちょ...
      岩井志麻子さんの世界観の劣化版という表現に思わず、「うん。うん」と肯いてしまいました。
      私も以前この本を読みましたが、登場人物の行動とかちょっとついていけない感じがして、いきなりの壊れっぷりには引いちゃいました(-_-)
      2013/07/26
    • hetarebooksさん
      Katatumuruさん

      うふふ、ご共感いただけて嬉しいです。まほかる氏の経歴って実際僧侶だった時期があったり、少し変わっていますよね。ど...
      Katatumuruさん

      うふふ、ご共感いただけて嬉しいです。まほかる氏の経歴って実際僧侶だった時期があったり、少し変わっていますよね。どこか、浮世離れしてる展開はこのせいなのでしょうか(;。;)
      2013/07/29
    • katatumuruさん
      えっ!!この人、僧侶だった過去があるんですか?異色ですね~。
      その割にはかなり過激な残酷シーンを描いていたりして・・・何か、すごいと思ってし...
      えっ!!この人、僧侶だった過去があるんですか?異色ですね~。
      その割にはかなり過激な残酷シーンを描いていたりして・・・何か、すごいと思ってしまいます^^;
      2013/07/30
  • 冷蔵庫から発見されたミハル。彼女は不思議な力を持っていた。ミハルを引き取った僧、浄鑑の周りで起きる様々な凶事はミハルが原因なのかー

    最初は神々しい文章に引き込まれていた。最後はもう何がなんだか。エピローグで救われたかな。

  • 「幼子の名はミハル。産廃処理場に放置された冷蔵庫から発見された、物言わぬ美少女。彼女が寺に身を寄せるようになってから、集落には凶事が発生し、邪気に蝕まれていく。猫の死。そして愛する母の死。冥界に旅立つ者を引き止めるため、ミハルは祈る。「アミダサマ!」-。その夜、愛し愛された者が少女に導かれ、交錯する。恐怖と感動が一度に押し寄せる、ホラーサスペンスの傑作。」

    「人は普段、自分の心の中にある全と悪の感情を無意識にコントロールしながら生きている。その両方を心の中に持っていないと善悪の判断も出来ない。ミハルがあまりに無垢で穢れを知らない心の叫びは、人の世の摂理まで乱してしまう。大人の私は、穢れというものをもう充分に知ってしまっている。だからこの本を読みながら哀しくなったり、怖くなったりしたのだと思う。底知れない無垢な心が悪に変わってしまう瞬間、それがこの世で一番怖いことなのかもしれないと思った。」
    (『小泉今日子書評集』の紹介より)

  • 住職と地域唯一の町医者か登場するところは「屍鬼」を彷彿とさせる。役割も、壊れる地域をなんとか守ろうする様な方向に持って行こうとする所など似ているが、作者は、その方向性は途中で放棄してしまった様だ。

    律子は救いではあるが、余りに、悠人のキレっぷりが理不尽すぎて全く同調できない。その物語に絡む波留雄の登場もよく分からない。

    物語としては破綻しているのかもしれないが、その紡ぎ出す世界観と言うか、雰囲気がなにか気になる作家である。

  • 「コエ」に呼び寄せられた工藤悠人。
    勤行中背後の気配に気付いた筒井浄鑑。
    二人は修理工場の廃車置き場に導かれ、放置された冷蔵庫の
    中から三歳くらいの素裸の女の子を発見する。
    物言わぬ少女の名はミハルーー。


    ミハルを中心に浄鑑とその母・千賀子の章と
    悠人と娼婦・律子の章が交互に描かれてる。

    浄鑑は、ミハルの尋常ではない本能を見抜き、扉を開けなければよかった…。
    と、思いながらもミハルを浄鑑の寺で育てる。
    浄鑑の母・千賀子は喜んで親身になって世話をし愛情を注ぐ。
    浄鑑と年老いた母・千賀子とミハルとの穏やかな時間が過ぎていく。
    けれど、そんな穏やかな日々は所詮はかりそめのものでしかなかった。
    ミハルは溺愛してた老猫のクロが死に向かっていく過程で「力」を発露させていく。
    やがて、死んだクロを呼び戻そうと「力」を解き放つ…。

    浄鑑らが暮らす穏やかな田舎町は、凶事が発生し、
    邪気なものにゆっくりとだが、確実に蝕まれていく。
    人々の心がゆっくりと綻びて行く様はたまらなく不気味だった。
    邪悪な空気が、こちらにまでネットリと絡み付いて来る様で、ゾワゾワした。
    特に、千賀子の変貌・変容が怖かった。痛々しかった…。

    ミハルのコエを聞き、離された悠人の荒れようも嫌なものだった。
    律子に対する暴力や祖父に対する態度本当に腹立たしかった。

    千賀子の死によって一気にラストへとー。
    「コエ」を持つミハルとその声に感応してしまう「ミミ」を持つ悠人との因縁ー。
    ホラーサスペンスと言いながら、とても精神的な宗教的な世界が描かれていた。
    阿弥陀様・仏教の教えでは輪廻転生がある。
    ラストは救いだった。
    今度こそ、幸せに生まれてきますように…。幸せになれますように…。

  • 始終背中がザワザワするような気味悪さを感じる話。
    私まで迷子になりそう

  • 私には合わなかった。以前、「ユリゴコロ」という本を読んだことがあり、それが面白かったため図書館で借りてみたが想像と違った。
    仏教の教えや読経がかなりの頻度で登場する。それに基づいて話も進んでいくため、今誰が何をしているのか分からないことが度々あった。後半に進むとオカルト具合に拍車がかかり、さらに訳がわからなくなった。
    物語全体が暗く、気持ち悪さが漂っている点はユリゴコロと変わらないと思った。

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著者プロフィール

沼田 まほかる(ぬまた まほかる)
1948年、大阪府生まれの小説家。女性。奈良県在住。読んだあとイヤな後味を残すミステリーの名手として、「イヤミスの女王」という称号で語られることもある。
寺の生まれで、大阪文学学校昼間部に学ぶ。結婚して主婦になり、母方祖父の跡継ぎを頼まれ夫がまず住職となるが、離婚を経て自身が僧侶になる。50代で初めて長編を書き、『九月が永遠に続けば』で第5回ホラーサスペンス大賞を受賞、56歳でデビュー。
2012年『ユリゴコロ』で第14回大藪春彦賞を受賞し、2012年本屋大賞にノミネート(6位)。それを機に書店での仕掛け販売を通じて文庫の既刊が売れ出し知名度を上げた。
代表作『ユリゴコロ』は2017年9月23日に吉高由里子主演で映画化。同年10月、『彼女がその名を知らない鳥たち』も蒼井優・阿部サダヲ主演で映画化された。他の代表作に、『九月が永遠に続けば』、『猫鳴り』、『アミダサマ』。

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