こうばしい日々 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 4340
レビュー : 319
  • Amazon.co.jp ・本 (177ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101339122

感想・レビュー・書評

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  • 一つひとつの言葉が繊細で美しくて、ガラス細工みたいで、江國香織さんの本のなかでも大好きな1冊。
    初めてこの本を読んだのは中学生のころだったと思う。思春期が始まりかけた男の子と女の子がそれぞれ主人公となった2篇の物語に、当時の私は、まだまだ幼い友人のことのようにちょっと上から目線で読んでいた気がする。
    大人になって改めて読んで、中学生という誰もが早く大人になりたいとジタバタしていた時代がなんと愛らしく大切なものだったかを知った気がする。親や先生、友達の言動一つひとつにあんなにも正直に受け止め頭をぐちゃぐちゃにしながら懸命に自分の未来をさがしていた。あんなピュアな心を私はいったいどこに置いてきてしまったのだろう。

    この本を読んでほしいのは、登場する食べ物があまりにも魅力的だからだ。大介がパーネルさんに焼いてもらうチョコレートブラウニー、みのりがおばあちゃんと一緒に食べるみつまめや次郎君と一緒に飲むコーヒー。読みながらその味や香りがありありと想像できてしまって物語にいっそう彩をもたらしてくれる。初恋の甘さや、大人になり切れない苦さ、いつまでも変わらない懐かしい味。味覚までも操る江國ワールド、ほんとに好きだ。

  • 素敵な題名。

    綿菓子の話、だいすき。

    恋って、こういう気持ちよね。

  • 大好きな一冊。またこの頃の江國香織に戻ってくれないかなぁ。

  • 何だか衝撃的なお菓子。

  • 江國さんの言葉づかい、すごくすき。
    さらさらと流れるようで、でも芯のある感じ。

    ただ日常生活を描いているだけのようで、ローティーンの子たちの複雑だけどとてもきれいな心の中をさらりと書いているところがすてき。

    ふらっと読みたくなる一冊。

  • ローティーンの男の子と女の子がそれぞれ主人公の中篇2編。
    ふんわりとした語り口で綴られる、何気ない日常の中の淡い恋が微笑ましいです。
    そうかと思えばどきりとする描写もあったり、切なくて涙するシーンがあったりしてピュアな気分に浸れました。

  • 「綿菓子」が良かった!みずみずしい。

  • 9/70

  • 「こうばしい日々」は思春期以前の男の子の幼い恋愛と日常の話で「綿菓子」は思春期真っ只中の女の子の恋愛の話。
    「綿菓子」の女の子とその姉の元彼のやり取りが甘苦くてすごく良いと思った。

  • 他の江國作品に比べてだけど、この人子供が主人公のお話のがおもしろいような気がする。
    ちょっと大人っぽいというか、自分の身近にいたら扱いに困るだろうけれど、人としては魅力的な気がする。
    収録されている「こうばしい日々」「綿菓子」2作とも面白かった。

著者プロフィール

江國 香織(えくに かおり)
1964年、東京生まれの小説家。1986年、児童文学雑誌『飛ぶ教室』に投稿した「桃子」が入選。2004年、『号泣する準備はできていた』 で、第130回直木賞を受賞。他、山本周五郎賞、中央公論文芸賞、川端康成文学賞、谷崎潤一郎賞など受賞歴多数。代表作として、映画化もされた『きらきらひかる』や『冷静と情熱のあいだ』など。女性のみずみずしい感覚を描く作家として、多くの読者を魅了している。また、小説から絵本から童話、エッセイまで幅広く活躍中。翻訳も手がけている。2019年5月2日、2年ぶりの長編小説『彼女たちの場合は』を刊行。

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