つめたいよるに (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101339139

感想・レビュー・書評

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  • Audible

  • 一編一編は短いのに、短いからこそかもしれないけど、いい意味で喰らう話が多かった。ゆっくり休み休み味わうように読んだ。

  • おとぎ話みたい
    キュンとする

  • ちゃんと読んだのは初めてで、あまり現実的でない話ばかりで驚きました。幽霊とか転生とか、動物が語り手だったり。でも、江國さんらしい不思議で柔らかい感じで好きです。『ねぎを刻む』が好きです。

  • 各話10頁程の21編の短編集。
    後半は食事がテーマらしく、さくらんぼパイとかミラノ風カツレツなど何らかの食べ物が描写されており読みながらお腹が空く。

    国語のセンター試験の題材となり泣き出す受験生がいたという逸話のある『デューク』は愛犬家でなくとも目頭が熱くなる。「今までずっと楽しかったよ」の“今まで”の意味に泣いてしまうし去り際の「僕もとても愛していたよ」に惚れてしまう。

    『子供たちの晩餐』留守番中に普段怒られる事をうんとやる。子供の頃に経験あるなぁ。うちも普段は兄弟喧嘩ばっかりでも親の居ぬ間だけ結束感が強かった。

    特に好きなのは『スイート・ラバーズ』と『晴れた空の下で』。
    どちらも老夫婦が登場するが前者は妻の方が夫より強く、後者の妻は三つ指ついて夫を迎えそうな感じがした。でもどちらも素敵な夫婦。

    『スイート・ラバーズ』
    死んでからも夫と一緒にいたくて産まれた孫の中に入ってしまった妻。
    病床につきながらも朗らかで子供のように無邪気なおじいちゃんがかわいらしい。

    『晴れた空の下で』
    痴呆が進み始めている故に妻が死んだ事を忘れている夫。いつもそばにいるのが当たり前だったのだろう。息子のお嫁さんの同情的な表情もつらい。
    「あれはもう死んだのだ。」の一文から喪失感が痛い程感じられて切ない。
    妻を“これ”、“あれ”と呼び捨てながらも長年寄り添い育んできた深い愛情が感じられる。

  • 江國香織さんの詩的な文が好き。
    少し切ない夢を見ているみたい。

  • スラスラ読めて良い。飽き性としては長編小説を途中までしか読むことができないので、区切り良く読めて良かった。全部の物語が不思議とこの世のどこかで起こっているような事なんだろうなと思わせてくれる、そんな話ばかりでした

  • 恋愛小説は読む時の気分によって受け取り方や感じ方に波があるなと感じた。
    この本は小学生の時に一度読んだことがあり、当時好きだった記憶があったけれど、この年齢になって改めて読み直すと当時は絶対わからなかったであろう人間関係が描かれていたりして不思議な気分だった。
    落ち込んでいる時に読むと居心地の悪さでドキドキするほどしんどくなるのに、落ち着いている時に読むと切ないような泣きたくなるような気持ちになった。
    「デューク」「鬼ばばあ」「いつか、ずっと昔」「晴れた空の下で」ら辺が好き。

  • どれも、短いながらに満足行く落ちが沢山。

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著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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