ホリー・ガーデン (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.50
  • (563)
  • (509)
  • (1727)
  • (118)
  • (25)
本棚登録 : 6294
レビュー : 617
  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101339146

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 江國さんの小説に出てくる、ちょっとこまったちゃんな女性がとてもすき。
    だから、果歩はとても魅力的だと思った。

    過去に果歩の不倫を責めて、でも現在自分は不倫の恋を真実だと思って幸せに浸っている静枝。わたしは果歩がすきなぶん、静枝をすきになることはできなかった。
    美術室で珈琲を飲むのは、いいなあ。笑

    親友なのに、会うとぴりぴりした雰囲気になるふたり、この関係はよくわからないなぁと思った。

    それよりも中野くん…!
    女性同様、江國さんの小説に出てくる男性にもとてもときめく。
    中野くんに、はやくお嫁にもらってあげないと、と思われたい!笑

  • この本を読んだあと、ベートーベンを聴きながら、紅茶を飲みたくなりました。
    江國さんの小説に出てくる固有名詞は、何か特別魅力的なものに思えて、雑誌をパラパラめくっているような心地よさを感じます。

  • 時々無性に読みたくなる本。
    多分、私も果歩のように食器を割りたい気持ちだったから急に読みたくなったのだと思う。
    代わりに割ってもらった。
    綺麗じゃない世界が美しく見える、江國さんの文章が好き。
    全てが柔らかくて綺麗な世界に見える素敵なフィルター。
    ずっと思っていたのですが、これ他の作品と少しだけ繋がってますよね。

  • ジムでプールの帰りにふと、そういえば江國さんのプールに行く女の人の小説があったな、と唐突に思い出し再読。実はプールにいくという描写そのものは、そこまで強調されているわけではないのに、例えば果歩が料理が上手だとか、数人の男性と刹那的な関係にあるとか、昔の男のエピソードだとか、は忘れていたのに、初読から記憶している部分が、それ、というのは我ながら興味深いと思った。

    2018.7.28

  • 江國さんの描く、こまごまとした生活の描写がことさら好ましい小説。
    いつもと同じ朝食。カフェオレボウルで飲むミルクティー。身支度の最後に選ばれる眼鏡。
    眼鏡をかけると見とれるくらい色っぽくなるというのに、「眼鏡屋の店員だから眼鏡をかけた方がいいと思って」かけているだけという果歩の投げやりなスタンスに惹かれて、江國作品の中では果歩はかなりお気に入り。ただ、変な男に失恋した傷がずっと癒えない女性という印象もあって、失恋相手にはあまり魅力を感じられなかった。
    失恋の傷がゆっくりと癒えていく様子に、ヒリヒリもするけれど、癒された。

  •  かきあげ前髪にパンツルックでビシッと決めてる静枝が甘ったれで、ゆるふわショートボブでビーズアクセが似合ってしまう果歩が実は大人というのが対照的でおもしろかったです。
     静枝・芹沢という終始ろくでもない2人――ブーメラン発言女(不倫、保健室)と愛人コントロール男――を当て馬に果歩・中野の関係が描かれているってことは、やっぱり江國さんは性愛がなくとも成立する関係性が理想だと考えているのかな? もちろん、それは現実に即さない、ロマンチックに過ぎる考えかただと断じる人はいるのだろうけど、個人的にはとても共感できる気がします。というか好きです。
     ときおりポンと出てくる江國さんの毒気で、静枝がどんどんこきおろされてゆくのは読んでいて痛快ではありました。でも、自らの未熟さや至らなさを言葉を使って正当化してしまうのは楽だし、気持ちの良いこと。やっぱ他人事じゃない。我がふりも直さなくてはなーという気持ちになりました。
     あと中野が報われてホントよかった!

  • 高校生の時に初めて読んで、「よく分からないな」と思い、定期的に読み返していたけれどもそれでもやっぱりよく分からなかった『ホリー・ガーデン』。25歳になって、やっとすとんと心に落ちてきて、好きだなと思えるようになりました。

    中野くんがいい。すごくいい。特に合鍵を返すあたり、そのあとおどけて話すあたり。とても素敵な人物です。中野くんみたいな人が身近にひとりいるだけで、とてもとても救われるんだろうなと思う。悪い考えかもしれないけれど。

  • 初めて読んだのは高校生の頃。その時は起伏のない平坦な物語に感じ「えっ、これで終わり⁈」と物足りなさがあったが、今読んでみると狭い世界の緩やかな時間の中にも事件があり進展があり、読み応えがあった。賛否両論ありそうな作風だと思う。

    まだ携帯電話もない時代だからこそ、中野くんが突然家に来ることができる。
    中野くん好き。

  • やはり江國作品は好きだ。

    奇をてらったストーリー展開はないが、日常のなんでもない情景(といっても不倫なのだが)、そのときの心の微妙なヒダがゆったりと丁寧に何層にも描かれている。
    静枝のキャラクターは一貫して静枝だが、果歩はときたま果歩ってこんなことするんだという意外性がこの小説のリズムを作っているのかもしれない。

    何はともあれ、この小説の空気感がたまなく好きだ。

  • きれいな文章って感じ。

全617件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

江國 香織(えくに かおり)
1964年、東京生まれの小説家。1986年、児童文学雑誌『飛ぶ教室』に投稿した「桃子」が入選。2004年、『号泣する準備はできていた』 で、第130回直木賞を受賞。他、山本周五郎賞、中央公論文芸賞、川端康成文学賞、谷崎潤一郎賞など受賞歴多数。代表作として、映画化もされた『きらきらひかる』や『冷静と情熱のあいだ』など。女性のみずみずしい感覚を描く作家として、多くの読者を魅了している。また、小説から絵本から童話、エッセイまで幅広く活躍中。翻訳も手がけている。2019年5月2日、2年ぶりの長編小説『彼女たちの場合は』を刊行。

ホリー・ガーデン (新潮文庫)のその他の作品

ホリー・ガーデン 単行本 ホリー・ガーデン 江國香織

江國香織の作品

ホリー・ガーデン (新潮文庫)に関連する談話室の質問

ホリー・ガーデン (新潮文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする