ホリー・ガーデン (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.50
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本棚登録 : 6316
レビュー : 617
  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101339146

感想・レビュー・書評

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  • 髪何回かきあげんるんじゃ。
    江國香織の文章の美しさめっちゃいいんだけど、
    なんかこの作品はこうトレンディドラマ感が、ある。
    しずえはワンレンロングなんだろーか。
    津久井はただのだめなやつだけど芹沢はキモいおっさんにしか見えんかった。
    江國香織のほかの作品では不倫もなんとも思わないけど、この作品ではしずえに「そのオッサンまじでやめといたほういいよ絶対」と言いたくなった。
    時代のせいなのか、江國香織でも全てが普遍的ではないということなんだろうか。

  • 「ろけでも愚痴でも、そんなのなんでもいいのだ。そして、そう思うととても安心した。おなじように社会の中で困惑し、日々模索しつつ生活している人たち。」

  • 初めて読んだのは高校生の頃。その時は起伏のない平坦な物語に感じ「えっ、これで終わり⁈」と物足りなさがあったが、今読んでみると狭い世界の緩やかな時間の中にも事件があり進展があり、読み応えがあった。賛否両論ありそうな作風だと思う。

    まだ携帯電話もない時代だからこそ、中野くんが突然家に来ることができる。
    中野くん好き。

  • やはり江國作品は好きだ。

    奇をてらったストーリー展開はないが、日常のなんでもない情景(といっても不倫なのだが)、そのときの心の微妙なヒダがゆったりと丁寧に何層にも描かれている。
    静枝のキャラクターは一貫して静枝だが、果歩はときたま果歩ってこんなことするんだという意外性がこの小説のリズムを作っているのかもしれない。

    何はともあれ、この小説の空気感がたまなく好きだ。

  • インドの日本食レストランの本棚から、読み終わった本と交換した。ホーリーガーデンというタイトルだが、これは日常の物語だ。女友達二人の人生を、クロスさせる作品は以前角田光代さんのくらーい文書をよんだなーと思ったが、これはとても緩い作品だった。
    あとがきに江國さんが、「余分なものが好き」ときしているが、本当に余分をゆったり楽しむ作品だった。

  • 無駄な話が好きです♡

  • きれいな文章って感じ。

  • 細かく区切られていることもあってか、淡々とさらさらと読み終えてしまった。きれいな水に浸ったような、瑞々しさのようなものを感じた。何となくばかりで具体的な部分は上手く受け取れなかったけれど、叔母のかほちゃんの伊達眼鏡に憧れて目が悪くなったふりをした姪っ子幼稚園児のエピソードは可愛かった。

  • 時々無性に読みたくなる本。
    多分、私も果歩のように食器を割りたい気持ちだったから急に読みたくなったのだと思う。
    代わりに割ってもらった。
    綺麗じゃない世界が美しく見える、江國さんの文章が好き。
    全てが柔らかくて綺麗な世界に見える素敵なフィルター。
    ずっと思っていたのですが、これ他の作品と少しだけ繋がってますよね。

  • 彼女が復讐しているとしたら、それは彼ではなく、自分自身なのかもしれない。
    でも復讐というのはなんか違う気がしますよね。
    多分もがいているのだと思う。自分を確かめるためというか。
    何が正しいとか、何に意味があるとか、それを他人が決めることはできないのよね。
    でも、他人だから見えることもある。
    そしてそれを言えるのは親しい間柄だからこそ。
    しかし、近いものにそれを言われるのは、どうしてもイライラするものなのですよね…。

  • ジムでプールの帰りにふと、そういえば江國さんのプールに行く女の人の小説があったな、と唐突に思い出し再読。実はプールにいくという描写そのものは、そこまで強調されているわけではないのに、例えば果歩が料理が上手だとか、数人の男性と刹那的な関係にあるとか、昔の男のエピソードだとか、は忘れていたのに、初読から記憶している部分が、それ、というのは我ながら興味深いと思った。

    2018.7.28

  • "ホープレスにあの人が好きなのよ。私の知らない土地に生まれて、私の知らない人たちと生きて、私の知らない人たちを愛している芹沢さんが好きなの。いまのあの人じゃないあの人なんて想像できないし、いまの私たちじゃない私たちなんて考えられない。"

  • 2回目

    江國香織の作品で一番すきだと思う

  • あとがきを読んで少し納得したけれど、本来小説のメインにはならない物事をことごとく寄せ集めた1冊に思えた。
    ゴム手袋をつけたまま触れる世界みたい。

  • なぜだか心があたたかくなる作品
    読んだときはよくわからなかったけど今ならちょっとわかる

  • 江國さんの描く、こまごまとした生活の描写がことさら好ましい小説。
    いつもと同じ朝食。カフェオレボウルで飲むミルクティー。身支度の最後に選ばれる眼鏡。
    眼鏡をかけると見とれるくらい色っぽくなるというのに、「眼鏡屋の店員だから眼鏡をかけた方がいいと思って」かけているだけという果歩の投げやりなスタンスに惹かれて、江國作品の中では果歩はかなりお気に入り。ただ、変な男に失恋した傷がずっと癒えない女性という印象もあって、失恋相手にはあまり魅力を感じられなかった。
    失恋の傷がゆっくりと癒えていく様子に、ヒリヒリもするけれど、癒された。

  • ――江國香織の中で
    一番最初に読んだ小説が
    ホリーガーデンだった

    どこか幼い果歩
    自立してる藤枝
    そこ抜けの能天気さに救われる中野くん
    なのにみんな どこか寂しい

    二回目になって読み直した時
    小説自体が まるで服のようだと思った

    男性についてのため息も
    女性についての煩わしさも

    思わず頷いてしまう
    肌というのか 心に 馴染むような この感覚が

    最初は よくわからないと思ったけど
    今なら その寂しさの輪郭が 分かる

    買うかどうかは分からないけれど
    どうしてか忘れられない 残り続ける風景がある

    詩でいうところの 私にとっての
    シャガールと木の葉のような

    買うかどうかは 別にして
    そして 小説としてどうかは 分からないのだけれど

    このあいまいな空気みたいで
    どこか 何となく進んでいくような文章が
    とても 小説らしい 小説だと思った

  • なんやかんや言って果歩はたくましいなと思った。
    静枝は読み始めと読後では真逆の悪い印象。
    髪をかきあげ、食事はほとんどサプリでプールに通い、遠距離不倫相手に定期的に会う学校の美術の先生で、その不倫相手にはいい女なんて呼ばれているのがカッコ悪すぎ。
    読んでいる最中はそんな風に思わなかったのに、感想書こうと思い浮かべたらそんなことに。
    登場人物全員がそれぞれすごく個性的に描かれていることに感心。好きなモノとか癖とか思い出とか、それぞれの人物の情報がギュッと詰まっている。
    だから物語の世界に浸れたんだろうなー。

  • 初めてこの本を読んだのは、高校生の時だったと思います。
    話の内容はほとんど覚えてなかったけど、すごくほんわかしていて良い印象のあった本だったはずだったのだけれど、本当に180度印象が違ってました。。

    まず、ほんわかはしていないとどうしても感じてしまう。
    渦巻くものは爽やかとは言い難い感情たち。


    微妙な、濃厚すぎる、友情関係と、病んでいる様な、真っ直ぐすぎる様な恋愛と。

    主人公の果歩ちゃんと静枝ちゃんとは、私と同じくらいの年齢設定だったけど、友情関係についてはどうも共感しにくかった。。

    果歩ちゃんと静枝ちゃんとの微妙な、イライラした駆け引きに似た描写がしんどくて、読みすすめるのに時間のかかった小説でした。

  • あまりにもつまらなくて、途中で挫折(だから、これは途中評価のみ)。

    格好よく(?)流れる言葉があるけど、中味が全然ないと感じた。20代前半までの女性には、面白いのかもしれない。

  • ただただ、中野くんみたいな人に出会えたらいいなと思う。そして果歩のつくるご飯がとても美味しそう。

  • 起伏の欠落した文がだらだらだらだらと並びオチもなくぶつ切れる内容。
    長い割には恋愛も友情も人間も描けてない。

    風呂場で紅茶茶碗を割るって、別れ話出た途端食器をわざわざ風呂場へ運んだってことだろうか。行動が珍妙。
    果歩と静枝キャラ分けた意味あるのかなというくらい同じようなキャラクターに見えた。男達も同様。

  • 五年前の恋人との恋愛から抜け出せない果歩を見守る、小学生からの付き合いの友人静枝との友情と、果歩に想いを寄せる中野の恋の物語。
    江國さんらしい文体で、ゆっくりと丁寧に描かれていて満足。そこまで深入りはしなかった。

  • 単行本版を登録して、レビューを書き続けていましたが、文字数オーバーのため書き込めなかったので、文庫本ーだいぶ前に友人に進呈して手元にはありませんがーを登録してレビューを書くことにしました。どれだけホリーガーデンに固執しているのやら。

    さて!今日のトピック。ホリーガーデンのほぼ最後の部分で、姪の今日子ちゃんが果歩に読んで欲しいといった本のこと。

    さむいくらいよるでした。きがかぜでひゅうひゅうほえているよ。

    今日子ちゃんによる引用部分はこの部分で、引用元の作品が判明!それはアーノルドローベルのかえる君シリーズの「ふたりはきょうも」の「がたがた」でした!いやー、かえる君シリーズだったとは!丁度小1の三男が学校で借りてきてまして。見覚えのあるフレーズに、即座にホリーガーデンと見比べましたよ。さすが、しっかり者の今日子ちゃん、5歳でかえるくんシリーズを読んでいるとは^o^。

  •  かきあげ前髪にパンツルックでビシッと決めてる静枝が甘ったれで、ゆるふわショートボブでビーズアクセが似合ってしまう果歩が実は大人というのが対照的でおもしろかったです。
     静枝・芹沢という終始ろくでもない2人――ブーメラン発言女(不倫、保健室)と愛人コントロール男――を当て馬に果歩・中野の関係が描かれているってことは、やっぱり江國さんは性愛がなくとも成立する関係性が理想だと考えているのかな? もちろん、それは現実に即さない、ロマンチックに過ぎる考えかただと断じる人はいるのだろうけど、個人的にはとても共感できる気がします。というか好きです。
     ときおりポンと出てくる江國さんの毒気で、静枝がどんどんこきおろされてゆくのは読んでいて痛快ではありました。でも、自らの未熟さや至らなさを言葉を使って正当化してしまうのは楽だし、気持ちの良いこと。やっぱ他人事じゃない。我がふりも直さなくてはなーという気持ちになりました。
     あと中野が報われてホントよかった!

  • 学生の時読んだ本、再読。
    果歩の姉の今日子姉さんが気になって仕方ない。「昔から何でも上手く出来る優等生」なのに「バツイチ子持ちでしかも親と同居」という超超超地雷物件と結婚って・・・すごいブス?実家が酷すぎて居たくなかったの?しかも眼科医の柴原に「この男は何だってこんなにすかしているのだろう」とか考える辺り結構鋭い気がする。果歩と中野と津久井どうでもいい。静江と芹沢どうでもいい。今日子姉さん、気になります。

  • こいつ、ばかじゃないかしら、と静枝は思った。少なくとも私たちは、何でもぶつけあえばいいなどという単純なやり方で、友情をあつかったことは一度もない。


    最大の問題点は、こんな風に常に平穏に暮らしていることだ。調和がとれすぎているのだ。穏やかな口調、穏やかな表情。だいたい、こんなに家庭的な献立てのならぶ食卓だって、穏やかすぎてどこか不自然だ。とりつく島のない感じ、というのだろうか。自足しすぎていると静枝は思う。



    果歩はこういうことが好きだった。これをしてあれをしてそれをして、そのあいだにこっちをこうしておいてー。余計なことを考えずに済む作業。



    果歩は中野を所有した覚えなどなかった。いったん所有したものは失う危険があるけれど、所有していないものを失うはずがないではないか。だからこそ一切所有しないで暮らしてきたのだし、ともかく自分がいま中野を失うはずはない、と、できる限りの理屈をかきあつめて果歩は思った。

  • 果歩の日々を送る生活(と幼なじみである静枝との関わり)を描いているのだけれど、とてもゆるやかな物語だった。

    おかしな例えだけど、蛇口から水がポタッポタッと流れているけれど、それをそのままにしたままみたいな。
    それでも許されているような。
    江國さんのストーリーはとてもゆったりしている。

  • ここ12年でずっと一番好きな本。
    何度読んでもまた読みたくなるし、歳を重ねるにつれて、実感を伴って理解できる部分が増えて行くのも嬉しい。

  • 20160726
    久々に江國香織さんの本を読みました。
    果歩と静枝。静枝のことがどうしても好きになれなかったのは、私が静枝に似てるからなんじゃないかなぁ〜、と思いながら読み終えました。プールなんて何年も入ってないし、不倫もしていないけれど、静枝の芹沢との関係性を高尚なものとするところとか、昔の恋人とお酒を飲めちゃうところとか。反対に果歩に憧れを抱くのは、静枝と同じ理由かもしれません。
    最後の、果歩と中野くんが夜道を歩くところがやっぱり良かった。果歩の人間らしいところをやっと見られた気がして、電車の中なのに微笑んでしまった。
    そして最後の最後。あとがき、で「一九九四年、夏の終わり」って!私1歳になった頃ですよ!今から二十年以上前!そこに一番鳥肌が立ちました。江國香織さんすごい。二十年経ってるのにこの新鮮さはなんなのだ。

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著者プロフィール

江國 香織(えくに かおり)
1964年、東京生まれの小説家。1986年、児童文学雑誌『飛ぶ教室』に投稿した「桃子」が入選。2004年、『号泣する準備はできていた』 で、第130回直木賞を受賞。他、山本周五郎賞、中央公論文芸賞、川端康成文学賞、谷崎潤一郎賞など受賞歴多数。代表作として、映画化もされた『きらきらひかる』や『冷静と情熱のあいだ』など。女性のみずみずしい感覚を描く作家として、多くの読者を魅了している。また、小説から絵本から童話、エッセイまで幅広く活躍中。翻訳も手がけている。2019年5月2日、2年ぶりの長編小説『彼女たちの場合は』を刊行。

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