ホリー・ガーデン (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101339146

感想・レビュー・書評

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  • 自分の生活とかけ離れた小説を読むことが多いので、
    日常生活を書いているこの小説は新鮮だった。

    一つ一つの心情や状況についての表現が豊富。

  • 五年前の恋人を忘れられずに好きでもない男と簡単に寝てしまう果歩、不倫だけど一途に芹沢を思う静枝、中野くんの報われない恋…
    いろんな愛のかたちがある。
    そして果歩と静枝のピリピリした友情はなんだかよく分からなかったな〜
    江國香織さんの小説の雰囲気は好きだけど、この作品は読み進めるのに時間がかかりました。

  • 江國さんの小説の中には必ず(と私は思っている)
    過去に囚われて、頑として変えない自分自身を持っている人が出てくる。
    自分では変えない、変わらなくていいと思っている。

    でも気づくと周りに影響されて変わっていた。

    そういう急展開。

    どんなに親しい、仲が良い相手でも
    清々しい楽しいやりとりだけではないことがリアルに描かれていて、自分もこれでいいのだと思えた。

    ただ一つ、回想の中にしか現れない人物への消化不良を残して読了。

  • 初めてこの本を読んだのは、高校生の時だったと思います。
    話の内容はほとんど覚えてなかったけど、すごくほんわかしていて良い印象のあった本だったはずだったのだけれど、本当に180度印象が違ってました。。

    まず、ほんわかはしていないとどうしても感じてしまう。
    渦巻くものは爽やかとは言い難い感情たち。


    微妙な、濃厚すぎる、友情関係と、病んでいる様な、真っ直ぐすぎる様な恋愛と。

    主人公の果歩ちゃんと静枝ちゃんとは、私と同じくらいの年齢設定だったけど、友情関係についてはどうも共感しにくかった。。

    果歩ちゃんと静枝ちゃんとの微妙な、イライラした駆け引きに似た描写がしんどくて、読みすすめるのに時間のかかった小説でした。

  • あとがきを読んで少し納得したけれど、本来小説のメインにはならない物事をことごとく寄せ集めた1冊に思えた。
    ゴム手袋をつけたまま触れる世界みたい。

  • アラサーの親友女性2人の話

    すこし読みづらかった
    悩みながら立ち止まりながら
    複雑な女性の心を感じた

    けれど共感できる部分が少なくなかなか進まない展開に惰性で読み進めた感あり、、、

    2015.08

  • ふーんってかんじだった。期待しすぎたかな、、

  • 出てくる人がなんだかんだ言って、自分それぞれを正当化している印象。女性の心理はよくわからんし。中野はほんまにあほやと思う。不倫するやつこそ愚鈍やろー。大人になってもっと現実を理解してからじゃないと読んでもよくわかんないや。

  • 私には合わなかった作品。平行して読んでいた遠藤周作『沈黙』が影響してしまったかもしれない。

  • 女同士の親密すぎる友情が重苦しかった。1文が長くてやや読みにくく感じた。
    好きなシーンは最後夜道を果歩と中野が歩くとこ。

  • 無駄にカフェオレボウルに憧れる

    なんだかこれはあまりすきになれなかった
    やたらややこしくて
    自由でとっぴな子供が主役のほうが私はすきなのかもしれない

  • 立場によって
    恋愛のしかたは変わる。
    そんな事をしっかり思い知らされた。

    全体的には淡々と進んで行く物語がイマイチだったんだけど
    これは!っていう表現がいくつもあった。

    きっと、「メロメロ」になってしまえば
    静枝が芹沢にとったような態度になるのだろう。
    逆に誰かを「メロメロ」にさせてしまったら
    果歩が中野にとったような態度になるのだろう。

    果歩が津久井の事を思いつつ
    中野となんとなく一緒に過ごしている事実から
    淡々と終わった結末が
    この物語にとって、これ以上ない正しい結末な気がして。
    果歩と中野の関係は
    なかなか変化が見えないと思うから。

    でも、中野の忠犬的発想もわかる。
    好きな人に想う人がいても
    その人と過ごす時間があれば良い。
    そう思うこと。

  • おもしろくないってほどではないんだけど、えらく読むのに時間かかってしまった。
    果歩の生き方が好き。
    だけど、ダメだよね・・・中野クンかわいそう。

  • 学生時代に、友達からすすめられて読んだことがあったけど、
    途中で挫折していたので再度ページをめくってみました。

    読んだ感想は・・・・

    「なんだか、ややこしっ!」

    といったかんじでした。
    べったり一緒に時間を過ごした親友同士の女の子が、
    30歳になっても同じ雰囲気で寄り添っているのは、
    現実として厳しい気がしました。
    でも、エスカレーター式の女子校なら有り得る話かもしれません。
    お互いの領域にどこまで踏み込むか。
    踏み込まずともどこまでスルーできるか。

    大人になればなるほど、人間がややこしくなることを
    教えてくれたお話でした。

    自分はこんな関係を保持するのはイヤだけど、
    近くにそんな2人がいたら、
    関わらない程度に見てみたい気もしました。

  • うれしくても、悲しくても、泣きたくなるときはいつも、あなたのことを想い出す。余分な時間ほど美しい時間はない。たくさんの余分な時間を共有してきた2人の物語。2人と2人をめぐる余分な日々を描く、優しくて切ない物語。
    -紹介文より

  • 江國さんの本はまだ慣れないなあ・・・
    わたしがまだまだ子どもなせいですかねー。

    性格も趣味もまったく違う女2人がどうのこうのっていうお話、
    とてもありふれてると思うけど、でも、好き。

  • 「この浮遊した空気感がいいのよ!」
    と、エグニファンなら思うのでしょうか。別に悪くはないけど。

  • ふわふわと浮世離れした話。余分な時間を共有している主人公たちのストーリーに、私はついていけなかった。。

  • 江國さんの他の本はすらすら読めたのにこれはかなり時間がかかっちゃった。   小さい頃から親友の女2人の恋と友情の話。果歩にも静枝にも共感もてずいらいらした。

  • 江国香織ばっかり読んでいたときがあって、でも何となく手に取らなかった作品のうちのひとつ。読み始めてすぐ、好きにならない、もしくはなんとも思わないのが判ったのに、だらだらと読み切ってしまった。とりあえず中野が報われて、それだけはよかった。(2007.1.28)

  • おとなの恋愛?日常?なんだかさめたかんじでとろとろすすんでいって、さいごまでなじめなくてつまんなかった。

  • いまいち、というかStoryはつまらなかった。表現にすごい凝る人だな・・。

  • 親友同士のふたりの女性と、それを取り巻く恋のおはなし。
    なんていうか、誰にも感情移入できなくてつらかった。わざとやろうけど、語り手がどかどか変わるのもややこい。
    最後、鍵を返すときの果歩の気持ちだけは痛いほどわかりました。

  • あんまり印象ナシσ(〃v〃;) 2006.07

  • 江國作品にしては、なんだかがたついた文章だと思った。
    語り手ってか主語が安定してない。
    話もなんだか・・・どうでもいいって感じ。

  • ふわふわ、さらさらしている</br>
    彼女の小説には、規則正しく生活すること、</br>
    プールで身体を鍛える美徳</br>
    怠惰であることへの肯定感</br>
    曖昧を許す倦怠感</br>
    不在を哀しまない受容的な感じ</br>

    が多く、言葉を変えて綴られている気がする。</br>
    </br>
    朝起きて、「愛してるわ」の言葉を素直に受け取れたら</br>
    この小説に出れる気がした。

  • ◇受付けない。後味悪いどころか胸クソ悪い。果歩に全く共感できない。

  •  えくに長編。

  • 切ない。
    私にはできない恋愛のカタチ。

  • 余分な時間ほど美しい時間はない、この本は余分な時間を共有してきた2人の物語、と江國さんはあとがきに書いている。何だかしっかり形には出来ないのだけれどすごく深いものが自分の胸に突き刺さっている感じ。徐々に形を膨らませてゆければいいな。2人が、自分と親友の立場にそっくりで面白かった。静枝の、「恋愛っていうのは、なんていうか唯一無二の、天文学的偶然によってできているものだと思うのね。」っていう言葉が好きです。

著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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