ホリー・ガーデン (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 6317
レビュー : 617
  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101339146

感想・レビュー・書評

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  • 江國さんの小説に出てくる、ちょっとこまったちゃんな女性がとてもすき。
    だから、果歩はとても魅力的だと思った。

    過去に果歩の不倫を責めて、でも現在自分は不倫の恋を真実だと思って幸せに浸っている静枝。わたしは果歩がすきなぶん、静枝をすきになることはできなかった。
    美術室で珈琲を飲むのは、いいなあ。笑

    親友なのに、会うとぴりぴりした雰囲気になるふたり、この関係はよくわからないなぁと思った。

    それよりも中野くん…!
    女性同様、江國さんの小説に出てくる男性にもとてもときめく。
    中野くんに、はやくお嫁にもらってあげないと、と思われたい!笑

  • 時々無性に読みたくなる本。
    多分、私も果歩のように食器を割りたい気持ちだったから急に読みたくなったのだと思う。
    代わりに割ってもらった。
    綺麗じゃない世界が美しく見える、江國さんの文章が好き。
    全てが柔らかくて綺麗な世界に見える素敵なフィルター。
    ずっと思っていたのですが、これ他の作品と少しだけ繋がってますよね。

  • ジムでプールの帰りにふと、そういえば江國さんのプールに行く女の人の小説があったな、と唐突に思い出し再読。実はプールにいくという描写そのものは、そこまで強調されているわけではないのに、例えば果歩が料理が上手だとか、数人の男性と刹那的な関係にあるとか、昔の男のエピソードだとか、は忘れていたのに、初読から記憶している部分が、それ、というのは我ながら興味深いと思った。

    2018.7.28

  • 江國さんの描く、こまごまとした生活の描写がことさら好ましい小説。
    いつもと同じ朝食。カフェオレボウルで飲むミルクティー。身支度の最後に選ばれる眼鏡。
    眼鏡をかけると見とれるくらい色っぽくなるというのに、「眼鏡屋の店員だから眼鏡をかけた方がいいと思って」かけているだけという果歩の投げやりなスタンスに惹かれて、江國作品の中では果歩はかなりお気に入り。ただ、変な男に失恋した傷がずっと癒えない女性という印象もあって、失恋相手にはあまり魅力を感じられなかった。
    失恋の傷がゆっくりと癒えていく様子に、ヒリヒリもするけれど、癒された。

  • 高校生の時に初めて読んで、「よく分からないな」と思い、定期的に読み返していたけれどもそれでもやっぱりよく分からなかった『ホリー・ガーデン』。25歳になって、やっとすとんと心に落ちてきて、好きだなと思えるようになりました。

    中野くんがいい。すごくいい。特に合鍵を返すあたり、そのあとおどけて話すあたり。とても素敵な人物です。中野くんみたいな人が身近にひとりいるだけで、とてもとても救われるんだろうなと思う。悪い考えかもしれないけれど。

  • 大人になってしまった女同士には友情は成立しないと思っている。主人公二人の間にあるのはもっと別の感情なのではないだろうか。触れてはいけない問題が多すぎて、いつの間にか不可侵条約が出来ている。でもどうでもいいわけじゃない。
    女と言う生き物の不可思議、哀しみ、おかしさ。
    本当に幸せな女なんて世の中にはいないのじゃないか、でもそれは別にひどい事では無くて、非常に自由な事なのかもしれない。

  • ちょうど人間的に一番荒んでた時期に読んだ一作。
    この人の影響を一番受けてるのではなかろうか。
    そのくらいに読み返して、いまやカバーは破れてしまっている。

    夢の中で生きている果歩も、現実に足をつけつつ逃避した生活を送っている静枝も、自分の中にいる。

    結局は、その無駄さえも糧なのよってことなんだろうけど。

  • 友達ってフクザツ。

  • 無駄な話が好きです♡

  • 15年ぶりくらいに読みました。
    江國香織さんがまだ直木賞を取る前、当時文庫化されていた作品をひととおり読んだ時期があって、その中でなにげなく記憶に残り続けていたのが『流しのしたの骨』と『ホリー・ガーデン』でした。

    前回読んだ当時は中学生くらいだったので、恋愛の感触とかに共感したわけでもなく、江國作品の何にハマったかといえば、この作品のあとがきでも解説でも述べられている「余計なこと」が丁寧に描かれていること。私にとっては、たとえば、果歩のこの冬一番の買い物だったあたたかいオフホワイトのコート。10年以上たっても記憶に残っていました。

    果歩と静枝の年齢に近くなって、オフホワイトのコートを味わいたいがために再読してみたら、「余計なこと」によって不安とか安心感とかが形どられていることが感じられて、前よりもさらにしっくり来ながら読めたのがよかったです。

  • 何度か読んでいる。ふと思い出して読みたくなる。なんかのひょうしにふと。果歩に会いたくなるのかもしれない?

  • 【本の内容】
    果歩と静枝は高校までずっと同じ女子校だった。

    ふと気づくといつも一緒だった。

    お互いを知りすぎてもいた。

    30歳目前のいまでも、二人の友情に変わりはない。

    傷が癒えない果歩の失恋に静枝は心を痛め、静枝の不倫に果歩はどこか釈然としない。

    まるで自分のことのように。

    果歩を無邪気に慕う中野くんも輪に加わり、二人の関係にも緩やかな変化が兆しはじめる…。

    心洗われる長編小説。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    不倫の傷が癒えない果歩と、現在不倫中の静枝。

    気心の知れた幼なじみが恋愛に苦しんでいる時や、のめり込みすぎている時、どう接したらいいかは悩むところだけど…。

    本書の二人の場合は、踏み込んだ言い争いもするが、その距離感の取り方は参考になりそう。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 再読。
    この本に出てくる誰にも共感出来ない、でもわかるような気もする不思議な感じのする本。
    私には幼い頃から大人になった今まで仲良くしている女友達もいないので、その関係性も共感出来ないのだけど、これもまたわからないでもないような。

    中野くんと果歩の、鍵のやり取りが良かった。
    中野くんが一番良かった。女性側が考える、保健室系男子って感じで。

  • 女を傷つけられるのは女だという記述には思わずどきり。
    確かに、どんなに酷い男でも、本当に女を「傷つける」ことは出来ないのかもしれない。しかし、女は女をいとも簡単に傷つけることができる。深いところを簡単に抉ってしまう。そんなものかも。
    江國さんは男と女の関係を書くよりも女同士を描くほうが絶対向いている、と確信できた作品。

  • 中学生のときに誕生日プレゼントにもらった1冊で、数年ぶりの再読。覚えてたのは果歩のカップのことと中野の歯磨きのことだけだった。

    犬みたいに忠実な中野が愛しかった。果歩が早く気持ちに応えてくれたらいいのにと思ってた。でも果歩みたいな女性もけっこう好き。

    果歩の独り言の引用元も気になる。

  • 秋にぴったり。。

    ゆるゆると感じ入る。

    無駄なものに思い巡らせ、心震わせるからいいんだな、小説は。

  • 時間を置いてもう一度読みたい。

  • 高校生までずっと一緒だった女の子、果歩と静枝の2人のお話。ずっと一緒だけど見た目や考えは全然違う。果歩が「いい」と思うことは静枝は「だめ」だし、静枝が「いい」と思うことは果歩は「だめ」だし。2人が心の中で思うことが絶妙にズレているからおかしくって面白い。だけどお互いがお互いをそれぞれの思いや考え方で心配し合う。私にはそんな幼なじみが一人もいないから2人が羨ましい。

  • 女の子の友達あるある

  • 綺麗な話。読んだあとすごく心が洗われた感じがする。非常識を非常識に感じさせない果歩の人物像がすごいなぁと思った。そしてこの本を読んだ女性なら誰しも中野を好きになってしまうんじゃないかなぁ。裏切らない美しい小説。

  • (俺のブログ2005-09-15投稿より)
    相変わらずの江國ワールドでした。取り扱っている題材が一人は不倫、一人は過去を引きずり男を弄ぶ、とこれだけ聞くと火曜サスペンス系ドロドロ愛憎劇な感じがするのだけどなぜかかわいい雰囲気。江國香織が書くとなんか全編ひらがなで書いてあるような子供向け物語な感じがしてくる(一方村上龍は全編漢字な感じ)。なーんか不思議。

  • 再読。
    伏線ではない、素敵なたくさんの恋愛模様の描写が好き。
    江國さんの世界にまどろんだ。

  • 江國さんの本はずっしりしている。長いんじゃなくてずっしりしていて、ひとつの例えや、描写もこの人特有のなにかがあるような気がする。なんだか静かで優雅。
    読んでいて飽きない。何度読んでも新しい発見があったりするから、読み終わっても読み終わった気がしない。なんというか、長風呂したいときにおすすめ。

    眼鏡屋さんの果歩と学校で美術の先生をしている静枝はずっと友達。通り過ぎて壊れた恋も、現在進行形な不倫な恋もお互い知っている。
    そんな二人がゆっくり少しずつ変わっていく話。

    そしてなにより、あとがきが好きです。

  • (1998.03.25読了)(1998.03.06購入)
    (「BOOK」データベースより)
    果歩と静枝は高校までずっと同じ女子校だった。ふと気づくといつも一緒だった。お互いを知りすぎてもいた。30歳目前のいまでも、二人の友情に変わりはない。傷が癒えない果歩の失恋に静枝は心を痛め、静枝の不倫に果歩はどこか釈然としない。まるで自分のことのように。果歩を無邪気に慕う中野くんも輪に加わり、二人の関係にも緩やかな変化が兆しはじめる…。心洗われる長編小説。

    ☆江國香織さんの本(既読)
    「きらきらひかる」江國香織著、新潮文庫、1994.06.01(1992年)
    「温かなお皿」江國香織著、理論社、1993.06.
    「なつのひかり」江國香織著、集英社、1995.11.10
    「流しのしたの骨」江國香織著、マガジンハウス、1996.07.25
    「落下する夕方」江國香織著、角川書店、1996.10.30
    「いくつもの週末」江國香織著、世界文化社、1997.10.20
    「ぼくの小鳥ちゃん」江國香織著、あかね書房、1997.11.20
    「すいかの匂い」江國香織著、新潮社、1998.01.30

  • よくわからない話。

    ただヒロインの恋人がヒロインから白桃を剥いた手がいい匂いなのよと教えれ、自分の手の匂いをかぐシーンがある。恋人は自分の匂いと混ざり合っていい匂いと感じない。
    ヒロインは前恋人の手の匂いを嗅いだのかもしれないなあと思うとそこはかとなく隠微な話に思えてくる。

  • 友達に勧められて読んだ本。

    過去の恋愛を引きずっている果歩と不倫を続ける静枝の話。

    江國香織の小説は痛いくらいに登場人物の気持ちに共感することが多かったのに、この話には共感できなかった。
    だからといってつまらないというわけでもなく、これはこれでこういう恋愛の形もあるんだなって思って楽しく読めました。


    ときどき果歩がかわいいと思う。
    だけど静枝と同じように、少し果歩に苛立ちを覚える。
    果歩に対するやきもちなのかしら。

    それにしても中野くん!入り込み方がずるいね。いつの間にか離せなくなる感じ。

    果歩も静枝も幸せになってほしいよね。
    2010年03月11日

  • 2011/9読了。

    江國香織さんの本は好きだけど、この本を初めて読んだのは2011年。かなり遅いです。

    20代で読んでいたらまた違う感想があったかも。この本のポワンとしたところが読みやすくていい。

    女友達ってこういう微妙な感じがある。鬱陶しく、面倒くさいとこもあるけど、何でもわかっている特別な関係って羨ましい。

  • 5年後に読んだ時。
    10年後に読んだ時。
    20年後に読んだ時。
    きっとそれぞれ今とは違う感想を抱きそうだ。
    もちろんいい意味で。

  • 何時の間にか、二人の年齢を追い越しました。

  • 2012.02.05 読破。

著者プロフィール

江國 香織(えくに かおり)
1964年、東京生まれの小説家。1986年、児童文学雑誌『飛ぶ教室』に投稿した「桃子」が入選。2004年、『号泣する準備はできていた』 で、第130回直木賞を受賞。他、山本周五郎賞、中央公論文芸賞、川端康成文学賞、谷崎潤一郎賞など受賞歴多数。代表作として、映画化もされた『きらきらひかる』や『冷静と情熱のあいだ』など。女性のみずみずしい感覚を描く作家として、多くの読者を魅了している。また、小説から絵本から童話、エッセイまで幅広く活躍中。翻訳も手がけている。2019年5月2日、2年ぶりの長編小説『彼女たちの場合は』を刊行。

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