すみれの花の砂糖づけ (新潮文庫)

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  • 新潮社
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レビュー : 268
  • Amazon.co.jp ・本 (177ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101339207

感想・レビュー・書評

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  • 甘い甘い砂糖菓子みたいな詩集。
    だけど時々どきっとさせられる鋭いことばたち。
    愛情も孤独もいっぱい胸に抱えながら、だれのものにもならない芯の強さがとても好きです。

  • 文通友だちさんからお誕生日にいただいた本です。
    何度開いても、さびしくてかわいくて好きです。
    江國香織さんの中にある、少女と女性を感じます。
    ひとりではないけど、ひとり。弱いようで、自由で力強いです。

  • 仏生山温泉に入りながら読んだ本。
    恋に生きてきた人の恋の話。

    湯あたりと相まって、浮遊した世界にいるかのように感じました。ぜひお風呂で読んでみてほしい。

  • 表紙、文字の色、書体がすごくいい。
    見た目に惹かれて買ってしまいました。
    乙女心をくすぐります。

    何年か経ってこの詩集を読み返したら、「わたし、大学4年のクリスマスの日にこれ買ってひとりでお酒を飲みながら、おとなな気分に浸って読んでたなーうわー(照)」とか言って思い出すのでしょうかね。

  • 江國さん自身のことをモデルにしているのか、もしくは別の人をモデルにしているかは別として、都合よく愛されすぎてはいませんか。

    好きなものを並べているだけではありませんか。

    そんなことをずらずらと羅列するような詩では読むののがめんどうになってしまうよ。


    ひらがなの使い方は好きだけど。

  • 勿体なくて、すこしずつ読んだ(味わった)。

    なんかもう、本当に、角砂糖みたい。
    繊細で、透明で、細やかで、きれいで、ちくちくしていて。
    読みながら何度もため息をついて、表紙を見つめた。本をさすりながら装丁を眺めた。この本、ちょっと力を入れたら崩れて溶けてなくなっちゃうんじゃないかって、思った。角砂糖みたいに。

    「うしなう」「父に」に、胸をわし掴みにされた。

  •  題名からして素敵です。中身も題名みたいに甘くて素敵な世界でした。

      この一冊は、最初の詩から一気に少女の世界へと惹き込まれます。
    少女から子供へ、子供から大人へ、不思議な世界を漂っている感じでした。江國さんは少女の視点と大人の文才を持っている人だと思います。どれも本当によかったけど、中でも「結婚生活」と「父に」がお気に入りです。

  • 完全にタイトルと表紙に惚れて、あらすじも読まないまま購入。開いてみたら詩集だった。最初は詩ってどうなんだろうと思ったけど、読んでみたらしっかり江國ワールド。大人の女の人の詩集。

  • 女性が見える。ただふわふわと甘ったるく愛らしいのではない、「女性」という生きものが見える。

  • 江國香織の詩集。
    ずっと手を出さずにきたのはなんとなく想像できる内容に怯んだから。

    江國香織の小説を読むたびに感想に書いてきたので繰り返しになるけど、私はこの人の小説の登場人物たちの倫理観のなさというか奔放さという「のびやかすぎる」生き方が苦手。

    「浮気や不倫はよくない。まちがってる」などと正論を言いたいわけではなく、するすると浮気してしまう、その「するする」感がどうも苦手なのである。

    この詩集でも『夫に』という詩と恋人に向けて書かれた詩が並んでいて、その不道徳さにどうしていいのかよくわからなくなる。
    (もちろん小説だからフィクションでエッセイや詩集は事実を書いているなんて思ってないです。とくにこの人の場合、どこまで本当のことでどこから創作かとか意味がない。)

    「あたしはリップクリームになって
    あなたのくちびるをまもりたい
    日ざしからも寒さからも乾燥からも
    あなたのつまのくちびるからも」

    なんていうのを読むと解説の町田多加次さん同様に「少し困ったような気持ち」になる。

    私が今、35歳で不倫の恋をしていたら、もっと共感できるのでしょうか。いや、たぶんできないな。

    むしろ彼女の中にいる永遠の少女、きっとかわいげのない顔で世界に向かっている孤独な女の子のほうに共感を覚えます。

    「すみれの花の砂糖づけをたべると
    私はたちまち少女にもどる
    だれのものでもなかったあたし」

    「私をうしないたくない

    あなたはいうけれど
    私をうしなえるのは
    あなただけだよ」

    「せかいぜんぶをむこうにまわし
    ひとりぼっちだった
    あの日。
    しじみちょうと とかげだけは
    すこし
    仲間だった。」

    「どっちみち
    百年たてば
    誰もいない
    あたしもあなたも
    あのひとも」

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著者プロフィール

江國 香織(えくに かおり)
1964年、東京生まれの小説家。1986年、児童文学雑誌『飛ぶ教室』に投稿した「桃子」が入選。2004年、『号泣する準備はできていた』 で、第130回直木賞を受賞。他、山本周五郎賞、中央公論文芸賞、川端康成文学賞、谷崎潤一郎賞など受賞歴多数。代表作として、映画化もされた『きらきらひかる』や『冷静と情熱のあいだ』など。女性のみずみずしい感覚を描く作家として、多くの読者を魅了している。また、小説から絵本から童話、エッセイまで幅広く活躍中。翻訳も手がけている。2019年5月2日、2年ぶりの長編小説『彼女たちの場合は』を刊行。

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