ぬるい眠り (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 4450
レビュー : 500
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101339238

感想・レビュー・書評

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  • 短編集。
    絵國香織は癖になる作家かもしれない。
    前は設定のとんでもなさに驚いたりしたのだが。
    そしてやはり古いフランス映画のような感じがする。
    表題の「ぬるい眠り」も他の人が書けばサスペンス風にもかけるような内容だが彼女の世界ではまるでおとぎ話のよう。
    いまさらながらに彼女のファンが多いのはそういうところなのかななどと思う。
    あと、「きらきらひかる」の10年後くらいの話も収録されていて、「きらきらひかる」を読み返して、ちょっと切なくなった。

  • 江國さんの書く文章、やっぱり好きだなぁと思った。読みやすくて、どろどろしている物語でも登場人物がなぜか憎めない。

    (以下ネタバレ注意)


    「ラブ・ミー・テンダー」
    ほっこりするような切ないようなお話。
    お父さんの心情が気になる。

    「ぬるい眠り」
    関係はどろどろしてるんだけど、梨花ちゃんや管理人のおばさん、細かく描かれる情景によって清々しい印象を受けた。雛子ちゃんも一歩間違えたら狂気の方にいってただろうから、切ない終わりではあるけどホッとした。

    「災害の顛末」
    ノミによって本当の自分に気付く(と主人公は言っているけど変わってしまったんだと思う)話。滑らかな肌に戻った後が気になる。ウイスキーかわいい。

    「とろとろ」
    恋人のことが好きすぎて、バランスをとるために複数の男性と浮気する女性の話。他の誰が傷つこうと構わないけど、恋人だけには傷ついてほしくない、と恋人は本当に別格なんだなと思ったけど、共感は出来なかった。

    「奇妙な場所」
    こういうさくっと読めて爽やかな物語、好きだと思った。一緒に帰るんじゃなくて、それぞれ別のタクシーで別の場所に帰るというのがなんかいい。

  • 2012/4

  • 「きらきらひかる」の十年後の物語が載っているということで買った本。
    でも印象深いのは「災害の顛末」。ひとつの事件により世界ががらりと変わってしまうお話。皮肉なエンディングが好きなのでとても好みでした。

  • 江國サンの言葉が大好き。

  • 9つの話から成る短篇集。
    話の長さは短かったり、長めだったりでバラバラなんだけど、どの話にも共通していえるのが”奇妙”という点だと思う。

    好きな話は「ラブミーテンダー」「放物線」「清水夫妻」「奇妙な場所」。
    「ケイトウの赤、やなぎの緑」は、最初?だったけど、今回読み返してみて「きらきらひかる」を読んでみたいと思った。

  • 初めて本が体に馴染む感覚を味わいました。
    初めて読んだのに、昔からずっとあったような安心感があり、ずっとこの世界観に浸っていたい。そう思いました。
    ぬるい眠りが1番好きで、夕方の情景や、田んぼの情景がありありと目に浮かび、切なくなりました。その切なさも、嫌なものではなく、ぴったりと私の体に寄り添うような、そんな不思議な感覚を味わう小説でした。もっと江國香織さんの本が読みたい、そう思います。

  • 『ラブミー・テンダー』老年期の母がプレスリーに恋をした。それを見守る父。振り回される娘。でもすごく、ハートフル。
    『ぬるい眠り』印象的だったのは出だしのかりんとうを食べるところ。だけ^^;
    『放物線』質の良い男女の友情の話。中華料理がすっごく美味しそうに描かれている。
    『災難の顛末』猫が欲しかったけど、考え物…ノミが怖い~(>_<)

    つづく

  • 何気ない日常の切り取りかたがやはり好きだ。はっとする。電車の赤いシート。

    表題作『ぬるい眠り』がすき。青と夕焼け。静かな終わり。トオルくん。真っ昼間からするセックスの、そのあっけらかんとした感じ。

    『清水夫妻』に魅入られる。黒に白と紅差す背筋の伸びる感じ。フラット。

    『夜と妻と洗剤』『奇妙な場所』この可愛らしさ。お口直しのソルベみたい。

    『とろとろ』は、胸にどこか馴染んでしまう感覚。

    とりあえずやっぱりこの次は、きらきらひかる、ですね。

    20150620

  • 印象に残ったのは「清水夫妻」と「災難の顛末」。
    「きらきらひかる」のその後は、すでにストーリーを忘れていたのもあって、最後は斜め読みになりました。

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著者プロフィール

江國 香織(えくに かおり)
1964年、東京生まれの小説家。1986年、児童文学雑誌『飛ぶ教室』に投稿した「桃子」が入選。2004年、『号泣する準備はできていた』 で、第130回直木賞を受賞。他、山本周五郎賞、中央公論文芸賞、川端康成文学賞、谷崎潤一郎賞など受賞歴多数。代表作として、映画化もされた『きらきらひかる』や『冷静と情熱のあいだ』など。女性のみずみずしい感覚を描く作家として、多くの読者を魅了している。また、小説から絵本から童話、エッセイまで幅広く活躍中。翻訳も手がけている。2019年5月2日、2年ぶりの長編小説『彼女たちの場合は』を刊行。

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