ぬるい眠り (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 4460
レビュー : 501
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101339238

感想・レビュー・書評

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  • 「ケイトウの赤、やなぎの緑」が目当てで読みました。江國さんのつける題名ってどれも素敵ね。きらきらひかるの10年後。読んだら少し悲しくなるけど、でもやっぱり3人の絆っていうのは他の人からしたら理解出来ないのだな。紺のいった「お前に何がわかる。俺と睦月と笑子ちゃんの」 という言葉。妻と夫とその恋人。けして普通な関係ではないけど、そんなの誰が気にするんだよ。三人はどうしたってチームなんだよな。

  • きらきらひかるが大好きで、あの二人がその後元気にやってるか気になって。どうしようもなく現実世界で会いたい二人。江國さんの著書は、劇的に失うことがあまりなく、感情の起伏が少ないことが救いいなる。支離滅裂な他人の感情を一心不乱に受け止める負担がない。気持ちの崖を登らずに、海面の近くで生きたいと願う私には心地よい。

  • 江國香織先生の短編集。内容は恋愛中心ですが、不倫だったりなんだったりで、変わった形が多いです。
    以下、それぞれの感想(おもいっきりネタバレ注意です)

    「ラブ・ミー・テンダー」
     短編集の始めらしい、恥ずかしくなるほど爽やかな内容で、とても好き。

    「ぬるい眠り」
     不倫もの。なのに暗くなくて、でもやっぱり悲しくて、すごく切なくなった。結婚指輪なんて馬鹿みたいとうそぶいて、でも自分の中にはっきりとした嫉妬を認めて情けなくなったり、それでも暗くはならない主人公の感じが、なんだかとても好きです。強がりと本音と色々がないまぜになった感じがリアルで、一番共感できた話かもしれません……

    「放物線」
     学生から社会人になり、変わっていく友人関係みたいな内容。オチも何もないけど、リアルで、それだけで読ませるすごい作品。

    「災難の顛末」
     ノミにさされた!という災難で、人生観が一変するという、とても馬鹿らしい、不思議な作品。もちろんノミは例えで、思いがけない何かでこれまでの価値観が崩れる瞬間が……みたいな内容なんだけど、全然説教臭くならず、なんかコメディホラー風(?)で、おかしくて笑ってしまいました。

    「とろとろ」
     恋人にのめり込むのが怖くて、浮気をしまくる女性のお話。実はこの話が一番感情移入しにくかった。女性の方が感情移入しやすいかもしれない。しかし、江國さんの書く女性は、すごくいいなと思うのに変わりはないけど。

    「夜と妻と洗剤」
     これも始めの作品と同じく爽やか系。この手の爽やか大好きです。

    「清水夫妻」
     葬式が趣味、という罰当たりな夫婦に惹かれていく女性の話。この話は不思議な雰囲気すぎて、生とか死とか堅苦しいテーマを臭わせないのだけれど、そういうことが逆に伝わって、楽しく読めてしんみりもできるという2重でおいしい話でした。

    「ケイトウの赤、やなぎの緑」
     きらきらひかる、の十年後の世界。大好きなあいつらがあい変わらずの感じで、ほっとするようなしないような。”まっとうで、まっすぐで。私に言わせればそれは暴力だ。”ってセリフが心に残った。

    「奇妙な場所」
     これも爽やか系。最後らしくデザートっぽい位置づけ。

    全体的に
     明るく読みやすい感じなのに、実は一般的にかっこわるいとされる感情にスポットライトが当たってる気がした。でもそれが江國さんに書かせるとあんまりネガティブじゃなくて、むしろ魅力的な感じに書かれている気がして(強がりに見える部分もあるけど)、元気をもらえた。自分もかっこ悪いけど……みたいな(ちょっと恥ずかしくて書けませんが)。

  • 恋愛って一対一では必ずしもないんだな、と思った。一対一が当たり前と思っていても、誰が悪いわけでもなく、想う人が別にできてしまうことだってあるのかもしれない。衝撃的だったのは、ノミの話だったけど、なんとなく、あれで関係が終わったようで、実はそのあと元に戻るんじゃないかって気がする話だった。

  • やっぱり「きらきらひかる」の十年後が読めるというあらすじに惹かれて手に取りました。
    幸せな形で終わった物語もそこからまた進めばさまざまなことがあるわけで、あのままの形で保存された物語が読めるはずもなく睦月と紺はああなっちゃうのかあとちょっとさびしい。

  • 江國さんの描く
    日常生活の形容の仕方がたまらなく好きだ。

    読むとぼんやりと過ぎてく毎日ですら、愛しく思えてしまう。

    短編だから出る良さもある。
    独特の世界もたっぷり。

    ラブミーテンダーがかわいすぎる。いい老夫婦。

  • 現実っぽいけど現実っぽくない。何とも言えぬ緩さが素敵。短編は色んな話がぎゅっと詰まってるからお得な感じ。

  • 異性間の面白いお話集?
    どことなくつかみどころもなく、とりとめもない内容だったかな。

  • 電車で読む本がなかったので、図書館に行って、久しぶりに江國香織の本を手にとった。

    短編集なんだけど、どれも微妙だった。
    レビューを見てると好きって人もいるけど、私はほとんど後味が悪い感じがした。

  • ケイトウの赤、やなぎの緑

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著者プロフィール

江國 香織(えくに かおり)
1964年、東京生まれの小説家。1986年、児童文学雑誌『飛ぶ教室』に投稿した「桃子」が入選。2004年、『号泣する準備はできていた』 で、第130回直木賞を受賞。他、山本周五郎賞、中央公論文芸賞、川端康成文学賞、谷崎潤一郎賞など受賞歴多数。代表作として、映画化もされた『きらきらひかる』や『冷静と情熱のあいだ』など。女性のみずみずしい感覚を描く作家として、多くの読者を魅了している。また、小説から絵本から童話、エッセイまで幅広く活躍中。翻訳も手がけている。2019年5月2日、2年ぶりの長編小説『彼女たちの場合は』を刊行。

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