エル・ドラド 上巻 (新潮文庫 は 29-2)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101341323

感想・レビュー・書評

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  • (上下巻合わせてのレビューです。)

    新年最初に読んだ本は、大好きな作家服部真澄さんの小説。

    バイオ企業の遺伝子組み換え作物やワインの話から
    (服部さんお得意の)国際的な陰謀小説を組み合わせ、
    壮大な物語になっています。

    遺伝子組み換え作物の危険性と
    遺伝子組み換え作物を作るバイオ企業が
    どのような陰謀を企むリスクが潜んでいるのか、
    そしてその陰謀をうまく利用しようとする黒幕の存在まで、
    服部さんの空想力・構想力には感服です。

    近いうちに、また他の小説にもチャレンジします。

  • 本当にじわじわと話が進んでいく。
    少しづつ分かっていく事件の真相にわくわくします。

  • 北米南米を舞台とした遺伝子組み換え生物の話。
    遺伝子組み換え作物で財を成した「ジェネアグリ」社が南米の麻薬カルテルと組んでコカイン市場をも支配しようと試みるがそこにアメリカCIAなどが関わり物語が展開していく。
    アナポリス在住の主人公(日本人の翻訳家)がイギリス人ワイン評論家の著書の翻訳をすることなったことをキッカケに遺伝子組み換え問題に深く関わっていくこととなる。
    とても面白かった。
    途中さまざまな人物の仕掛けがあり、後半でその役割が明らかになってゆく。長編にありがちな中だるみがあまり感じられず、最後まで楽しみながら読み通せた。

  • 翻訳家 蓮生一生はアメリカアナポリスに住まいを持つ
    ある日家に帰ると隣家が放火され、住人も惨殺されていた
    特に少年アダムと仲の良かった蓮生は私立探偵アールカッツに事件の調査を頼む
    次に科学ジャーナリストのレックスウォルシュの次回作翻訳権を交渉し前金を売り込むが電話で「キャンセル」を告げられる
    先に届いていた目次と献辞を手がかりにウォルシュを探すことにする
    当座の資金欲しさに編集者「三角乃梨」からの仕事を請け、ワインジャーナリスト「シリルドラン」の取材に同行する
    しかしボリビアに着いた蓮生は何者かに暴行を受ける

  • -

  • 上下ありますので、まとめてお譲りできたらと思います!

  • /?day=20060519

  • 遺伝子組み換え食物、というより生物的食物の技術を以って世界を牛耳ろうとする大企業を追って、ストーリーが展開していく。もし今作品にあるように一企業に全世界の食糧事情を意のままに操られてしまうような時代が来たら……想像するだけでぞっとする。遺伝子組み換え技術がもたらすのは幸福な未来だけなのだろうか。そこに一部の人間の欲望が絡んだとき、自体は恐ろしい方向に進んでしまいそう。

  • 面白い。遺伝子組み換えをやっているアメリカの大企業を追うという話。農業の話、アグリビジネスという言葉が出てきます。もちろんフィクションなんでしょうが、遺伝子組み換えについて考えさせられます。下では主人公がコカ生産国ボリビアに行きます。

  • 新規購入ではなく、積読状態のもの。
    2009/10/24~10/27

    帰宅途中の電車内で読了。
    ちょっとしんどいので簡単にまとめるが、服部氏のこれまでの作品には見られなかったような感じ。アグリビジネスを題材にしたサスペンス。しかし、ここに書かれていることは決してフィクションではないところがおそろしい。日本も何とかしないと。

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著者プロフィール

1961年東京都生まれ。早稲田大学教育学部卒。95年に刊行したデビュー作『龍の契り』が大きな話題となる。’97年『鷲の驕り』で吉川英治文学新人賞を受賞。以後、豊富な取材と情報量を活かしたスケールの大きな作品を発表し続けている。他の著書に『KATANA』『ポジ・スパイラル』『エクサバイト』「清談 佛々堂先生」シリーズ、『天の方舟』『深海のアトム』『夢窓』などがある。

「2020年 『令和版 全訳小説 伊勢物語 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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