情事 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (387ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101345147

感想・レビュー・書評

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  • 志水氏の文章表現(特に景色・植物)が好きで、好んで読んでいます。
    ある本の解説でこの「情事」の記載があったので読んでみました。
    本の帯にも渾身の長編小説って書いてあったんですが・・・。
    残念ながらこの本は何を伝えたかったのかよくわかりませんでした。
    しかもこの本には解説もありません。
    ネットで調べてみても、シミタツファンの方もよくわからないという意見が多くありました。
    よかったと思うのは岡山も舞台になっていて、一番街やシンフォニーホールなど非常に懐かしく思いました。
    この本はちょっと薦められないです

  • 内容紹介
    若い女性と燃えあがるような情交を愉しむ。妻の体の奥底まで追求する。男は会社を退き、都市と故郷を往復する気ままな暮しをおくっていた。或る日、河内亜紀と出会う。どこか謎めく女。その躯に惹かれ、逢瀬を重ねた。自宅には、ビジネスの世界で活躍する妻・治子が待つ。彼女も、夫に応じ、開かれてゆく。田園と都会、愛人と妻の間を揺れ動く日々。そして、一片の疑惑。

  • かなり昔に一度読んだことある作品だったが、ほとんど内容は忘れてしまっていた。
    主人公である静夫のダメ男っぷりが際立っていた。

  • 中年男性がひょんなことから若い女性と肉体関係をもちつつ、妻にも性行為をせまって…
    妻は生命保険の仕事関係の男性と不倫してたり、若い女性はうまいこと逃げたり最後の展開は少しミステリー要素有。
    ねっとりした官能描写が多い。おっさん、若い愛人にコンドーム付けないまま最後までする描写何回かあってオイ!と思った!
    娘、不憫…

  • 必要なものだったのかも知れないけれど、同じ様な性描写が多くこれって官能小説なの?

  • 途中からサスペンスっぽい展開になりかけて期待したが、ページが終わりに近づくにつれ失望にしぼんでいった。身体とは裏腹にお互い疑心暗鬼の夫婦になってしまったか。2019.8.27

  • 星4つでもいいかな、っておもいながら、4つ寄りの3つ。

    なんでこんなおじさん小説を読んだかはブログの感想文のほうに書くけど。

    いろいろひっぱる「ナゾ」があったから、その解明のオチを期待してたけど、なーんにもオチがなかった、っていう、いろいろ「あれれー?これで終わり―?」って肩すかし感が強いお話だった。

    もう若くない妻を愛し続けて、妻に対する性欲も少しも衰えることのない50代の主人公は、20代の若い女性とも浮気して、その愛人の人格はものすごい見下してるのに、彼女にいろいろ執着をみせて。

    こういう主人公の浮気ごっこを読んで、妻を愛しながらわたしと不倫したがった知性的なおじさんたちの「心理」が少しわかったきぶんにもなれた。

    わたしはこの小説の若い愛人のように魅力的な肉体は持ってないけど、「妻とちがう」魅力の鮮度に惹かれたおじさんたちがわたしの人格を無自覚に見下してたのは、この主人公が無自覚に愛人の人格を認めてないのとものすごい重なって納得しちゃった。

    この愛人が主人公にぜんぜん夢中にならなかったのは、彼女はわたしより聡明だから。
    いろいろ勉強になる小説だった。

    小説の感想はブログに書くよー。

  • 初心者向き官能小説。性描写は、何度も有りその都度ディテイルを変えなくてはならず、作家にとっては大変なことではないかと感じた。入門者向けの優しい内容で、主人公(静夫)と妻(治子)、愛人(亜紀)、との関係が研ぎすまされたものでなく優しい感じがしたのが良かったのかも知れない。

  • タイトル通り、情事のシーンが多い。

    前半で主人この妻が「ねえ、うしろめたいことがあると、相手の人にやさしくなれると思わない?」と意味深長なことを言って、これがとても気になって、何かを著すキーワードでは?と思って読み進んだが、結局関係なかった。

    著者の作品は二作目で、前半で小生にとっては気になる一言が出てくるにも拘らず、それがストーリーにはまったく関係ない。

    こういうのは、著者と自分の相性がよくないという事なんだろうなあ。

    愛人のやり方。ここまでしたたかな女は存在すると思う。

    結局、浮気が妻にばれたの? 妻は浮気をしていたの? など、はっきりさせて終わって欲しい。

  • 何というか...
    結構ハラハラドキドキする割に、
    最終的には「何も起きない」という
    不思議な小説でした(^ ^;

    狐と狸の化かし合い、
    お互いの腹の探り合い...

    「思わせぶり」な伏線が随所にあり
    もしや、きっと...と読者に「深読み」させて
    作者は「オチ」を語らずという...(^ ^;

    最後の最後のデュエットのシーンも、
    いろいろと勘ぐりたくなる
    「含みのある」エンディング。

    ちっとも「すっきり」はしないが、
    不思議な読みでがある作品(^ ^

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著者プロフィール

1936年、高知県生まれ。雑誌のライターなどを経て、81年『飢えて狼』で小説家デビュー。86年『背いて故郷』で日本推理作家協会賞、91年『行きずりの街』で日本冒険小説協会大賞、2001年『きのうの空』で柴田錬三郎賞を受賞。2007年、初の時代小説『青に候』刊行、以降、『みのたけの春』(2008年 集英社)『つばくろ越え』(2009年 新潮社)『引かれ者でござい蓬莱屋帳外控』(2010年 新潮社)『夜去り川』(2011年 文藝春秋)『待ち伏せ街道 蓬莱屋帳外控』(2011年新潮社)と時代小説の刊行が続く。

「2019年 『疾れ、新蔵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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