裂けて海峡 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 131
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101345185

作品紹介・あらすじ

海峡で消息を絶ったのは、弟に船長を任せた船だった。乗組員は全て死亡したと聞く。遭難の原因は不明。遺族を弔問するため旅に出た長尾の視界に、男たちの影がちらつき始める。やがて彼は愛する女と共に大きな渦に飲み込まれてゆくのだった。歳月を費やしようやく向かいあえた男女を、圧し潰そうとする"国家"。運命の夜、閃光が海を裂き、人びとの横顔をくっきりと照らし出す。

感想・レビュー・書評

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  • 「飢えて狼」も素晴らしかったが、こちらも負けていない。この話はラストに勝負がかかっていた。見事にやられたよ、撃沈。私が読んだ本は新潮文庫なのだが、講談社文庫とはラストが異なるようだ。

  • 飢、背と同コンセプトの作品。
    矍鑠とした爺さんはやっぱりカッコイイ。

  • 書評:歳月を費やしようやく向かいあえた男女を、圧し潰そうとする“国家”。運命の夜、閃光が海を裂き、人びとの横顔をくっきりと照らし出す。

    感想:いやー、どこまでいくねん。ちょっと反省。SF⇒冒険小説との変遷で出会った作家。文体がいい。何十回と読み直しているが毎回いい!
    男はつらい、女は悲しいのよね。ラストの1行が超有名。
    『天に星。地に憎悪。南溟。八月。私の死。』

  • シミタツ節健在。必読。

  • 「飢えて狼」と「背いて故郷」のシリーズ、表現の巧みさがすばらしい。

  • 國家權力と人間の自由、そんなことは脇に置いても、
    この作品は充分に面白い。<BR>
    一人稱冒險小説の傑作である。<BR>
    <BR>
    すべてが無となる結末も潔いではないか。<BR>
    <BR>

    2004年9月8日讀了

  •  ヒロインが何をしたいのかさっぱりというか、社長でこれだけ仕事放り出している時点でほんとに社長できているのか謎。危機管理能力の無さも謎。
     ワガママなヒロインかわいいって時代だったのかなぁ。

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著者プロフィール

1936年、高知県生まれ。雑誌のライターなどを経て、81年『飢えて狼』で小説家デビュー。86年『背いて故郷』で日本推理作家協会賞、91年『行きずりの街』で日本冒険小説協会大賞、2001年『きのうの空』で柴田錬三郎賞を受賞。2007年、初の時代小説『青に候』刊行、以降、『みのたけの春』(2008年 集英社)『つばくろ越え』(2009年 新潮社)『引かれ者でござい蓬莱屋帳外控』(2010年 新潮社)『夜去り川』(2011年 文藝春秋)『待ち伏せ街道 蓬莱屋帳外控』(2011年新潮社)と時代小説の刊行が続く。

「2019年 『疾れ、新蔵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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