背いて故郷 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 166
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (518ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101345192

感想・レビュー・書評

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  • 結末が待てなく、落ち着かず斜め読みで、デティールを楽しめず。

  • 初めての志水辰夫さんの本、船長の身でふとした依頼でスパイ船長の依頼を友に譲り、友の死に隠された真実を暴いて行くが。。。友の死の前に撮った写真に秘密が有り公安と組織の詮索が始る、昔の恋人、スパイ船の乗組員が絡み最後がやり切れない訳が判明する。描写が少ししつこい部分も有るがストーリーとしては面白かった。

  • 鶴岡市に住んでた頃を思い出した。

  •  この主人公の情報漏えい力に驚くばかりでした。
     うーん。いやもう最初からワナに掛けるつもりとしか思えないよ!

  • 船乗りの主人公、自分が船長をつとめる船がスパイ船ではないかと疑い始めその職を同じく船乗りの親友に譲る。その後、親友はなにか証拠をつかんだのか殺害されてしまう。真相を探るため、冬の北の地に向かう。

    追われるシーンのすごい臨場感!闇の中で迫る追っ手との攻防!
    後半とうとう証拠をつかみほっとしたとき、まだ左手に持つ残りページが割と厚くありこの先まだ何があるのか怖かった。

    そして全く予想できなかった種が明かしの最後は、悲しくむなしかった。
    有無を言わせられない壁がある限りそうせざるを得ない。

    物語とは別に、こちらもまた、女性が美しかったのが印象的。

  • シミタツは鼻につく、と云われるのが良く理解できる一冊だった。

  • 飢、裂と同コンセプトの作品。
    オチはちょっと弱いかな。

  • 読んで損はしません。

  • 今年はお休みの日によく雪が降る。今日も朝目覚めると一面の雪。この本の舞台の鶴岡や築別には遥かに及ばないけれど。
    「おすすめ文庫王国」に北上次郎から“志水辰夫はこの五冊を読め!”とあり、今更ながらにシミタツである。
    悲惨な物語で、主人公はあがけばあがくほど状況は悪くなり、話が進めば進むほど暗い出自が明らかになり、何のためにこの闘いに挑んでいるのか、救いようのないお話が展開する。
    しかししかし、物語の筋立てはこの際置こう。
    この本の読みどころはそれまでもそこかしこに顔を出しながら、ラスト三十章あたりからどこを引こうかと迷う程延々と続くリリカルでハードボイルでセンチメンタルでめくるめく文体。じんじん痺れる。
    救いがない中で差し伸べてこられた、二本の手。『人は必ずやこういう平凡な時間の中で老いていくことに悔いを残さないはずである』と喝破しつつそうでない人生を選んだ主人公への最後の救い。

  • あらすじのおもしろさと、表現の素晴らしで、読み応えある。

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著者プロフィール

1936年、高知県生まれ。雑誌のライターなどを経て、81年『飢えて狼』で小説家デビュー。86年『背いて故郷』で日本推理作家協会賞、91年『行きずりの街』で日本冒険小説協会大賞、2001年『きのうの空』で柴田錬三郎賞を受賞。2007年、初の時代小説『青に候』刊行、以降、『みのたけの春』(2008年 集英社)『つばくろ越え』(2009年 新潮社)『引かれ者でござい蓬莱屋帳外控』(2010年 新潮社)『夜去り川』(2011年 文藝春秋)『待ち伏せ街道 蓬莱屋帳外控』(2011年新潮社)と時代小説の刊行が続く。

「2019年 『疾れ、新蔵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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