デンデラ (新潮文庫)

著者 : 佐藤友哉
  • 新潮社 (2011年4月26日発売)
3.41
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  • 68レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101345536

作品紹介

斎藤カユは見知らぬ場所で目醒めた。姥捨ての風習に従い、雪深い『お山』から極楽浄土へ旅立つつもりだったのだが。そこはデンデラ。『村』に棄てられた五十人以上の女により、三十年の歳月をかけて秘かに作りあげられた共同体だった。やがて老婆たちは、猛り狂った巨大な雌羆との対決を迫られる-。生と死が絡み合い、螺旋を描く。あなたが未だ見たことのないアナザーワールド。

デンデラ (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • フルネームで呼び合うところが気になりはじめたらもうダメだ

  • バトル・ロワイアルぽい…
    いやーな話。
    読み終わったあとも、読んでる間も、どんよりした気分になります。
    生きるのも死ぬのも、辛くて怖いことが沢山、というやりきれなさが終始。

  • 婆さん版「蝿の王」のような話が、少年探偵団シリーズにおける江戸川乱歩調の語りで進んでいく、そんな話だった。
    間違っても「おばあちゃん」ではなく、「婆さん」もしくは「婆あ」と呼ぶのがふさわしいモノノケじみた女たちの物語は、たやすい感情移入を許さず、おぞましい感じもあり、決して読んでいて気持ちのいいものではない。
    でも不思議と続きが気になって、読みはじめるとあっという間だった。他人にオススメするのは難しいが。。。

  • 解説にもあるけど、どうにも女子学園?モノのよう。
    昔の山奥ながら訛りはなく、肉体を酷使しているにしてはハツラツな老人たち。
    女性だらけを強調する割には、女だなと実感出来る基準はゼロ。
    異様だしリアリティはないしのん気だし。
    けどそれもあえてならば、自分には楽しめる余地がなかったよう。

  • 図書館で。
    読み始めて楢山節考のその後かな、と思いそのうち昔ジャンプで連載してた流れ星銀とかいう犬と熊が戦う話みたいだと思いました。あまりにアリエナイ感がありすぎて逆にギャグ?とか思ってしまいました…

    それにしてもばあちゃん達タフ過ぎるだろ(笑)片腕切断されてあのバイタリティはありえない(笑)ここまで動けるおばあちゃんたちを追いだす村って…よっぽど労働力が余っているのか?働かせろよ、老人を!熊と戦えて一昼夜山をすきっ腹で行軍できる体力あるんだぞ?(笑)
    食中毒であれだけ動けるのもスゴイ(笑)大体、嘔吐って普通血じゃなくて消化物とか消化液が先だろうし、嘔吐と下痢してる人はあんなに動き回れないと思うんだけど。それで脱水症で死に至ると思うんだけどなぁ。この作者さん、あまり怪我とか病気とかしたことない人なんじゃなかろうか?
    クマもスゴイ。一撃で人の首が切断されるってクマの爪は刀なのか?(笑) 確かに動物は利口だけどヒトと同じような知恵ではないんだと思うんだけどな。

    というわけでコレはファンタジーなんだろうなぁなんて思いながら読み終えました。村に対する恨みも、男性に対する憎しみもなんだかうすぼんやりしているし、クマとの対決もなんでいきなり?という気がしないでもないし、食中毒の辺りはいきなりミステリ調だし…なんか突拍子もない話だな、と思いながらもオチは気になるので駆け足で読み終えた、というか。
    個人的にはクマを出すならコミュニティのもめごとはナシにするとか、内輪もめの話ならそれをメインにするとか絞ればよかったんじゃなかろうかと思ったり。

    小説だからこそ、ここぞという所のリアリティがないととペラッペラになるよなぁという良い例のような。
    まあ、何言ってもなって感じの作品でした。

  • ユ、ユリ羆嵐。
    AKB48より過酷な生存競争DDR50!サドンデス!……サドんdeath。

  • あらすじは、解説で法月綸太郎が一行にまとめている通り。

    ”五十人の老婆が羆と戦い、どんどん死んでいく話である。”

    この小説について何かを言うなら「老婆軍団vs羆」の面白さを一番に挙げたい。
    無惨な光景が少なくないので、面白いと言ってしまうのは躊躇がありますが、それでも言う。なにこの面白さは。
    貧相な木槍や少しの知恵を武器にしていく老婆達のたくましさがすごい。戦い方、死に方にも本当に人それぞれ。
    羆視点も交えていて、この獣の野性と知性がいっそう怖い。
    淡々とした叙述なのに、手に汗を握るスリルに追い立てられ、寝食を惜しんでしまうほどでした。

    そしてまた、文学としての読み応え。
    斉藤カユは、七十年間、何事にも疑問を抱かずただ受け容れて生きてきた。山に捨てられて極楽浄土に行くことも信じ切っていたのに、思いがけずデンデラに拾われてしまう。
    デンデラは、カユに迫ります。おまえは何をしたいのか、どうありたいのか、どう生きて死にたいのか。
    じっと対峙するカユは、思考に慣れていないので、ひとつひとつ指さしながらのように考えていきます。時に自身に嘘をついていないことを確認して安心するようなカユの姿は、ほとんど青春文学でした。
    その果てにカユが手に入れた答えに、是非は私にまだ分からないけれど、とことん胸を衝かれました。あのラストシーンは心に焼き付いて離れない。

    これだけに限らない貌を持つ多面体であることが、解説を読むとさらに理解できて、面白かったです。

  • 姥捨山に放置され死を待つのみだった老婆達が生き延び独自のコミュニティを形成する奇妙な話。『楢山節考』の様な命の尊厳について問うた厳しい話かと思いきや、とんでもないおとぼけサバイバルエンタメ小説だった。とても老婆とは思えぬ精神力と体力を持った山ガール達50人が飢えた羆と対峙する展開は笑わずにいられない。違和感溢れる台詞回しやです・ます調が緊迫感を退屈なものにしてしまったのが残念。ネタ的には面白い作品。素材はいいけど料理の仕方が…といった感じ。

  • 110519

  • 「村」には掟がある。
    70歳を迎えた老人は山に捨てられるが、そこで死ねば極楽浄土へ行ける。

    それを信じた斉藤カユは、しかし、同じく捨てられた老婆たちの集落「デンデラ」に保護される。最初は反発するカユだが、熊の襲撃、謎の疫病と戦ううちに生きる気力を取り戻していく。

    出てくるのは皆70歳を過ぎた老婆たちです。それだけでも新鮮な感じがするんですが、彼女たちの生への執念には脱帽する思いでした。

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