- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101346229
感想・レビュー・書評
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新刊で買ったのに10年も積読にしていてごめんなさい!と本に謝りたい。
とても面白かった。
芸術新潮の連載を1970年、万博と同時期に敢えて引き受けたという。体力(知的な意味でも)ありすぎる。
文章は読みやすいが独特の表現が目立つ。
目的的、無目的的、一般ピープル、世界観
1970年に。
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凡人の私には理解(読解?)するのが難しかった。
民族史とか芸術とかに興味があって、いろいろ背景を知っている人にはもっと面白く感じるのかも。 -
有名なフレーズ「芸術は爆発だ」の意味するところが、この本を読むとわかる(ような気になれる)。
火と水についての章が特に説得力があって興味深かった。気になる画家の火の描写に注意して絵を見ると、その画家の世界の捉え方が見えてくるかも。 -
岡本太郎の著書は不思議な魅力があって、一見すると個々の芸術に関する考察や批評なんだけれども、それらを通して人間や人生についての深い洞察が語られていて、かつその多くが「生きること」について掘り下げて考えるスタイルなので、読んでいて生きるエネルギーが湧いてくるというか、生きていることの実感を得たくなるんですよね。
本作も、様々な美や芸術の世界における「石」「血」「怒り」「仮面」「火」「夜」の性質や意義を考察するというものなのに、読んでいて不思議と力が湧いてくる気がします。
美術や芸術、あるいは民族学や人類学の観点からの評論集という読み方もできますが、それらを通じて「人が生きること」について考察した哲学書として読むこともできますし、そういう意味では強く生き抜くための「自己啓発書」として読むこともできるのではないでしょうか。 -
2月にあった岡本太郎展のグッズ販売で、いいなと思った手ぬぐいが売り切れていて腹立ち紛れに手にとったこの本が思いのほか凄くて買って帰った。
縄文土器の美を公に広めたのが彼だというのはよく知られているけど、他にも仮面、火、石、あやとり、戦国時代の兜といった事象に感受性を刺激されていることに共感。太陽の塔って謎めいている。その謎めき加減はこういう太古から通じる、はっきりとは表にでてこない感覚、恐ろしさの入り混じった感覚につながっているんだなと思った。
この前投稿した「ゆふ」という画集にも同じようなことが書かれていたんだけど、「没入する自分を客観視する、俯瞰する目、遊びがあってこその芸術」ということをタロウさんもおっしゃっている。古典芸能や演劇やバレエを見に行くのに、お話の筋や登場人物を見るというよりそれを役者やダンサーがどう演じるかというほうに興味があって見に行く。なるほどなあ。 -
岡本太郎の感性には舌を巻く。
火祭りのそばには必ず水があるという話が興味深かった。 -
著者:岡本太郎(1911-1996、川崎市高津区、芸術家)
解説:鶴岡真弓 -
一章と二章が特に興味深く「沖縄文化論」も読んでみようと思いました。
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大阪万博の制作と並行して著されたと言う『岡本太郎による世界美術館』的なエッセイ。 怒り・憤り・畏れ… 太郎なりの美的感性から評されるテーマはゴッホ、ピカソ、ゴダールらの著名美術作品のみに留まらず、作者不明の作品、聖地、土着の祭り・儀式など、アミニズム・シャーマニズムに根差した有形・無形の『美』にも及ぶ。 “才能と技巧は違う。技巧を伴わない才能こそが芸術。” 評論の形を取りながら、各々に挑み向き合う様な、ほとばしる言葉は、全編にパワーが漲っている。 この空気感から『太陽の塔』は産まれたのだなと。
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強烈。
透明な混沌と夜の捉え方が印象的だった。
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