神の火(下) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1198
レビュー : 88
  • Amazon.co.jp ・本 (409ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101347134

作品紹介・あらすじ

の鍵を握るマイクロフィルムを島田は入手した。CIA・KGB・北朝鮮情報部・日本公安警察…4国の諜報機関の駆け引きが苛烈さを増す中、彼は追い詰められてゆく。最後の頼みの取引も失敗した今、彼と日野は、プランなき「原発襲撃」へ動きだした-。完璧な防御網を突破して、現代の神殿の奥深く、静かに燃えるプロメテウスの火を、彼らは解き放つことができるか。

感想・レビュー・書評

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  • 福島の「人災」をきっかけに、手にとった本。

    もし震災からの一連の出来事がなければ、私は島田という人物に疑問しか抱かないまま、読み終えていたかもしれない。

    チェルノブイリによって人生を定められた青年・「高塚良」という存在を、福島が生み出さないことを願わずにはいられない。

  • 原発は攻撃されない、という大前提の元に設計されているとか。
    今回、あとからあとから津波で破壊する可能性があるという報告があったというニュースが出ていたけれど、それにしても津波で見事にあそこまで破損するとは。

    文庫本版と単行本版の内容が異なるとの事を聞いたので、読み比べたい。

  • 原発技術者だったかつて極秘情報をソヴィエトに流していた島田。すべてを捨てて平穏に生きていたが、謎につつまれた原発襲撃プラン「トロイ計画」に巻き込まれる。CIA、KGB、北朝鮮情報部、日本公安警察が入り乱れ、駆け引きが苛烈さを増す。完璧な防御壁を突破して、現代の神殿の奥深く、静かに燃えるプロメテウスの火を彼らは解き放つことができるのか?

  • ちょっとマニアック過ぎか?
    原発を狙う意図が今ひとつ曖昧

  • 1995/3/30 , 1995/7/10 read up

  • 良が身柄を北朝鮮に捕らえられしまったことから、島田はみずからが北へわたることを条件に良を解放することを求めます。こうした彼の申し出により、アメリカ、ソ連、北朝鮮、日本の駆け引きが慌ただしくなっていきます。

    そしていよいよ海上で良の身柄が引き渡されることになりますが、すでに彼の命はうしなわれていました。チェルノブイリから逃げ出した彼の身体は、放射能によってむしばまれていたのです。島田と日野は、良の計画していた原発襲撃のプランを彼に代わって実行するため、計画を練りはじめます。

    ディテールの描写は精密ですが、リアリティのあるストーリーを求める向きには不満を感じるのではないかという気がします。時間の流れを追いながらクライマックスへと突き進んでいく最後のシーンは、美しいアニメ映画のようなイメージで思い描きながら読みました。

  • 上巻に同じ

  • 結局、高村さんは原発の安全神話を本書によりぶち壊したかったのではなかったのかと思う。福島第一原発事故の20年前に原発が如何に不安定な安全の上に鎮座する代物であるかを看破し、自身の小説の中でテロという形にて安全神話を打ち壊す、作家に許される最大限の自由の中で世の中に問う事がモチベーションではなかったか、それでなければ原発に関わった主人公が自らの手で原発事故を起こす動機の必然は見出せない。何れにしても、最後まで読んだ感じは星二つ

  • 詳細部分が長かったり、細かいところは読み飛ばしていたら、はなしが全体的につながらない部分が多々あり、正直理解できたかというと微妙。。。

  • いろいろと考えさせられました。本が書かれた後に起きた出来事のいくつかが、小説の舞台や設定と重なり合い、様々な想像へと誘い込む、あまり経験したことのない読書体験となりました。

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著者プロフィール

高村 薫(たかむら かおる)
1953年大阪市東住吉区生まれ、現在大阪府吹田市在住。国際基督教大学教養学部人文学科(フランス文学専攻)卒業。外資系商社の勤務を経て、作家活動に入る。
1990年『黄金を抱いて翔べ』で日本推理サスペンス大賞、1993年『マークスの山』で直木三十五賞、1998年『レディ・ジョーカー』で毎日出版文化賞、2016年刊行の『土の記』では大佛次郎賞、野間文芸賞、毎日芸術賞をそれぞれ受賞し、新たな代表作となった。
『レディ・ジョーカー』を境として、重厚な社会派ミステリーから純文学に転向。織田作之助賞選考委員を務める。

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