- Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101347202
作品紹介・あらすじ
勤務先の病院を出た高木真知子が拳銃で撃たれた!やがて明らかになってゆく、水沢裕之の孤独な半生。合田はかつて、強盗致傷事件を起こした彼と対面していたのだった。獣のように捜査網をすり抜ける水沢に、刑事たちは焦燥感を募らせる…。アイゼンの音。荒い息づかい。山岳サークルで五人の大学生によって結ばれた、グロテスクな盟約。山とは何だ-マークス、お前は誰だ?-。
感想・レビュー・書評
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“夢中”を味わった。
下巻はとにかく読まされていく、そんな魅力のある作品だった。
あっという驚き、予想外が仕掛けられた展開も良いけれど、小さな一つ一つの点が次第に繋がり線になり…という地道な過程を描いていく作品はやっぱり好き。
真実を秘めたマークスという山が近づく、真実という山頂に一歩ずつ近づく時間は合田刑事の白いスニーカーと共に心に“夢中”という足跡を残していく感覚を味わった。
彼ら二人の世界、明暗の山に抗えない人生。
それらが虚しさとせつなさのかけらとなって最後は一気に静寂と共に心に降り積もった。
読んで良かった、そう思えた作品。 -
下巻の、特に後半からぐいぐいと読まされました。
最後の情景はとても美しく切ないものでした。
ただしかし、
・「黄金を抱いて翔べ」でも思ったが、やはり作者の文章の独特の言い回しが苦手
・登場人物を覚えるのに難儀した。ニックネームも「ペコさん」「チュウシンの竹内」「十姉妹」ってなんじゃそりゃ
・水沢の犯行に至るまでの動機の形成過程がいまいちよく分からなかった。読み手の想像力不足と言われてしまえばそれまでだけど。。
という感じで、なかなか肌に合わない部分も多くありました。
もう一度読み直す時が来るとしたら、バラバラに散りばめられた伏線の一つひとつを舐めるように読んでみたいなとも思いました。 -
ずっと前から読んでみたい本だったので、お篭り年末年始にピッタリだとチョイス。
雪山の話かと思いきやガッツリ警察小説。
これは、かなり難しい本だった。
文庫本でさらっと終わるかと思いきや、密度が濃いすぎて全然進まない。
少しでも気が散りっていると全く頭に入らない不思議な小説。
必死で読了。お陰で年末年始どこにも出掛けてないのにぐったり疲れました。 -
父の本棚で見つけて手に取ったのが出会いで、
一気に高村薫氏の虜になりました。
私にとっての最初の作品です。
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「李歐」から入って「黄金」と続いたので、警察サイドの話は新鮮。面白かった……が、やや不完全燃焼。はたして水沢の動機は?″福沢諭吉″を夢見たときに出会った『MARKS』が(脅しやすさに)標的になっただけ?ここははっきりさせてほしかったなあ。あとオチね。ラスト、水沢が死んだらまずいと騒いでいたのに、あのあと一課はどうなったんだろう。
そして蛇足。例によって文庫落ちにあたり加筆修正の嵐だったようですが、加納さんの涙と事件後のエピソードを削ったのはえぐい。 -
面白かったです
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刑事モノの長編を読んだのは初めてなせいか所々用語が分からずのめり込めなかった。同じ形容動詞が繰り返されるのも読み進める中で気になった点。合田雄一郎の主人公としての存在感がいまいち薄く感じるのは普段純文学ばかり読んでいるせいかな。
私、この映画は見てるんだよ。
でも改変されていたからか、あまり評価よくなかったような。
あ〜白いスニーカ...
私、この映画は見てるんだよ。
でも改変されていたからか、あまり評価よくなかったような。
あ〜白いスニーカーあった!
あまり覚えてないけどスニーカーすごく印象的だった。
さすが!超有名作品だよね♪♪
山のシーンは映像で観てみたいなって思ったよ。WOWWOWでやらないかな。
そう、白い...
さすが!超有名作品だよね♪♪
山のシーンは映像で観てみたいなって思ったよ。WOWWOWでやらないかな。
そう、白いスニーカーが印象的だよね(笑)
しかもこまめに洗ってるとこが微笑ましかった(๑>∀<๑)♥