動乱はわが掌中にあり (新潮文庫 み 21-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101349022

感想・レビュー・書評

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  • 明石元二郎の人生を紹介している。

    特に面白いのは、日露戦争での明石のロシアでの活躍を描いているところ。
    フィンランド人シリアスクも、フィンランドの独立に大きく貢献しつつ、フィンランドから評価されない。彼らのような、知られざる人々は、当時も今の世も多くいる。

  • 太平洋戦争後の一時期、日本人は欧米人に比べて情報収集能力に欠けるという説がはびこり思い込みは現在まで尾を引いている。原因は戦時中に大本営が戦争の実態を国民に伝えず、あまりに情報音痴な中、晴天の霹靂の無条件降伏を行っことにあると考えられる。他方で非軍事なことに対する情報収集には長けていたとも言われる。
    この本を読むと、明石元二郎含め、ある時期までは優れた諜報員がいた事が分かる。

  • 時代の大波に乗った時、一人の男にどのような仕事ができるのか――そんな感慨を抱かせる評伝である。これほどのスパイマスターを輩出しながら、たった一度の敗戦で諜報活動を手放し、インテリジェンス(情報戦)を無視した日本の現在の姿は、GHQの占領政策が完璧であった証左か。
    https://sessendo.hatenablog.jp/entry/2022/03/30/164740

  • 何という功罪。「功」は、その工作力により事実上日露戦争を有利に終結させ、帝政ロシアを崩壊に導いたこと。「罪」は、強大な共産勢力を現代に残してしまったこと。明石の罪というより日本政府の罪?だから日本人がやったことって、必ず意趣返しされる。

  • 4101349029 313p 1994・7・1 

  • 日露戦争における明石元二郎の活動を描く。
    文章がジャーナリストらしい読みやすい印象。
    しかし、この時代はいろいろな意味で型破りかつ面白い人物に国家の命運をがつんとかけてしまうのが、まだ国家としての若さを感じる。
    明石の使った活動費の金額、そして、それをきっちり経費精算する明石という人物が不思議。

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