- 新潮社 (2000年6月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784101349138
感想・レビュー・書評
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1999年第14回坪内譲治文学賞
受賞作「ナイフ」他4編の短編集
「ワニとハブとひょうたん池で」
「ナイフ」
「キャッチボール日和」
「エビスくん」
4編は、いずれも学校でのいじめがテーマです
そして、この短編集は子供達だけでなく
そのいじめを知った親達や、教室で対応しきれていない教師と 大人側の苦しさも書かれています
25年前から日常化していたいじめは、変わっていないどころか 悪化しているように思う
読んで苦しいのは、いじめの対象となってしまった子供達が抵抗しない事を最善としているかのようなところ
親達の中にも待つという対応を選択している人も多い
子供を守れない事に苦悩する親も苦しい
重松さんのいじめ小説は、いじめられる側の気持ちを充分に表現しているのだけれど
どうにかやり過ごすという方向性が多いと思う
「エビスくん」は 転校生で仲良くなりたいために
暴力的な行動をとったらしい
家庭環境が良くなくて本当は優しいとか
そうは言っても、やられる方はたまらない
「キャッチボール日和」は、少年がなかなか過酷ないじめを受けて 最後は転校するのだけど
いじめていた側が転校した後何か思ったところで
それで解決にはならないですよね
「ナイフ」は 息子を救ってあげたい父親の苦悩
教材としても使われる重松さんの作品を読んでも
全くいじめの解決策は見当たらない
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いじめをテーマにした5編からなる短編集。
いじめの描写があまりにリアルで過酷なため、何度も読むのをやめそうになったが、それでも最後まで目を背けずに読み切るべきだと感じた。
いじめという重く深刻なテーマを扱うにあたっては、安易にぼかすのではなく、このくらいの重さがむしろ適切なのかもしれない。
各短編ごとに視点が変わり、いじめを受ける本人だけでなく、苦しむ父親や見守る幼馴染など、立場の異なる人物たちの目を通してその実態が描かれる。それぞれの視点にリアリティがあり、多面的な痛みと向き合う構成になっている。
すべての物語がスッキリと終わるわけではなく、かすかな希望が見えつつも、根本的な解決には至らないリアルな結末が印象的だった。いじめは「なかったこと」にはできない。読後は心がすり減るような重さが残るが、それだけに深く考えさせられる作品集だった。 -
重松清の小説の中でも特に「いじめ」にフォーカスした短編集。さらっと読めますが、いじめの描写はやはりリアルで痛々しい。
印象に残ったのは「エビスくん」です。どんなにいじめられても、強い子が好きだから、いじめっ子であるエビスくんが好き、という主人公キヨシには共感できませんが、、エビスくんには一度会ってみたい。
最後のあとがきで、エビスくんは実際に亡くなった友だちがモデルになっていることを知りました。「どこにおるんや、エビスくん」というキヨシの最後のセリフは、切ないです。-
2021/10/09
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先程プロフィールをなんとなく見ました!
終わったんですね!
鎌倉うずまき案内所、短編集ですが、お薦めです。先程プロフィールをなんとなく見ました!
終わったんですね!
鎌倉うずまき案内所、短編集ですが、お薦めです。2021/10/09 -
ゆうママさん、お久しぶりです!
試験は無事終わりました。
結果発表は11月末ですが…自分の力は出し切れたと思います(*^^*)
実は時々本を...ゆうママさん、お久しぶりです!
試験は無事終わりました。
結果発表は11月末ですが…自分の力は出し切れたと思います(*^^*)
実は時々本を読んでいましたし、ここも覗きに来てました。
おすすめありがとうございます。鎌倉うずまき案内所、読んでみます!2021/10/09
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自分にもあてはまる、親の無力さを感じる。何とかしてあげたいという親の行動が子供にとって全くよくないことにつながることがほとんどだ。普段通り、生活を変えずに、接する。仕事を辞めたりせず、気を使いすぎず、いつも通りに。寄り添う気持ちで、愛情は伝わる。とか聞くけど、そんな神対応みたいな冷静な親なんていないだろう。愛情ってなんだろう、今までの子育てってなんだろう、私が悪かったのかとか、親もただの人間であることを思いしらされる。
最後のビタースイート・ホームが若干軽さがある話で助かった。「エビスくん」は本当にきつかった。防波堤でエビスくんに病院に来てくれるように頼む辺りは、もう限界やんと思って涙がどんどんでた。大人が気がつくこと、できることは、こんなにないものだろうか。 -
すごい。
小学生の子を持つ親として、とても苦しく辛い内容ばかりでしたが、しっかり読ませていただきました。
小中学生のいじめの短編集。
無視の標的にされる女の子や、ひどいいじめをされるが父親に負けるなと無理矢理登校させられる男の子など。
いじめに関わる子供達、親達の心の弱さや葛藤、闘った末の自分の在り方など、涙なしには読めません。
最後だけ母親達VS若い女教師の話だけど、こちらもなかなか感慨深い。
特に【キャッチボール日和】【エビスくん】
いじめの描写も特に激しい。
変にぼかしたりせず生々しいが、決して美化などされるべきではない事実がしっかりと書かれている。
本気で心が沈むので、影響されやすい私は朝からズシっときてしまう…
でも、どの作品も読後は前向き。
あとがきも納得。 -
どこかのサイトで紹介されてたので買ってみた一冊。
いじめの話しの短編集だった。
短編の話でも続けていじめの話しを読むのはなんとなく気が重くなる。
結構えぐいいじめの描写もあったし
この小説は20年以上前の話みたいだか、いじめの内容がけっこうえぐい。今も多分実際に同じような内容のいじめを受けている人はいるだろうし、これからもひどいいじめを受ける人はたくさんいるのだろうと思う。
時代がすすんでもいじめはなくならないし、解決できない問題だと思う。
この小説の話でも、いじめ問題は解決してない。
どの短編もいい感じで話が終わってる感じがするが、根本的な所は解決していないように感じた。
いじめについて改めて考えさせられた小説でした。
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何故人はイジメをするのか?
何故人はイジメられても親に言わないのか?
これは当事者で無いとわからない事なのかなぁ。
ナイフとキャッチボール日和は突如始まる絶望的なゲーム。家庭内に問題は無いのに子供が標的にされ教室の中でゲームは日常化されて参加者達は貪欲だ。そしてどちらも別の場所で起きている事と重ねて合わせる事でエールを送る。彼等や彼女を救う事が出来ずにいる親達もそしてもっともっと傷つき精神的に肉体的に追い詰められていく彼等を浮かび上がらせている点が凄い。
エビスくんは長編小説を読んだ気分になった。私の1番好きな作品である。松重清のあとがきを読んでもわかる様にSに向けた言葉がはみ出た作品だったようだ。結局最後は優子は健康になり嫁に行くみたいだ。奇跡は起こる。神様はおる。私もそう思った。
どこにおんねんや〜ホンマに
最後のビタースィート・ホームは今の若い世代は皆働きながら子供を育てている。私は専業主婦で子育てしていたから余り感じ無かったが、息子達は完全に二人で働き二人で子育てしていて実に素晴らしいと思う。ここでは元教師で今専業主婦対独身女教師の闘い。でも読み進めていくうち父親がふつうの家庭に自分を当てはめたくなって何かに負けてしまった為妻は仕事を辞めた。でも妻は自分で選んだのだと言う。そして今だったら復職してももっと良い先生になれると言う。そうなんだよね。人間は自分の立場でしか相手の事を思う事が中々出来ない。立場が変わって初めて知る事はたくさんある物だ。後悔とは人生において汚点ではあるけど、それを踏まえてこれからどう生きるかが成長なのではと思えた作品でした。素晴らしい(^^)v -
巻末にある、如月小春さんの
「巷の勇者たちへ」
が、私の感想と重なっている。
子供のいじめを
これでもか、炙り出しつつ、
その視点は父、母、教師、
いじめる側、いじめられる側、
同級生、
それぞれの
想いもしっかり描き、
それが重松清さんの
フェアな向き合い方だ、と。
短編小説集でありながら、
エビスくん、は
特に長編のような時の流れと重みを感じた。友人を亡くした重松清さんの経験と喪失を乗り越えるべくして書かれたという。
やっぱり、好きだ!
重松清さんの作品は
読後感がよく、
心に少しだけ足跡をつけてくれて、
明日は、少しだけ上手に自然に笑えている自分が見えるのだ。
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いじめに関する5つの物語を収録した短編集。読んでいて胸が苦しくなりましたが、目を背けるわけにはいかないと読了しました。名著ですが、心が弱っているときにはおすすめしません。
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イジメをテーマに子供にも親にも焦点が当てられた短編集。
本当に読み進めるのが辛いほど、リアルで酷いいじめの内容だった。
その中でもこの子はどうなっちゃうのか?このまま親はどうしていくのか?を考えながらでどんどん読み進めることができた。
この本の登場人物たちは自殺はしなかったが、こんな状態だったら自殺したくなるよなと思ってしまった。ニュースでも子供の自殺報道は度々報じられているが、それと重ねるくらいリアルな描写だったと思う。
虐めている側はどんな気持ちなのだろうと、そちらの気持ちを示した小説もあれば読んでみたい。
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イジメ題材の短編集
少し前の作品ですが、今も昔も同じことが繰り返されて問題となりますが、何一つ変わらないんだなぁって思いました。
ゲーム感覚だったり、些細なことがきっかけで行われる人の残酷さが怖いお話でした。
子供の頃には今の気持ちを持てなかったのかなぁ...
変わらないかも知れませんが、考えるきっかけになれる本だと思いますので、沢山の人に読んでもらいたいです。 -
「いじめ」がテーマの短編4編と「家族」がテーマの短編1編が収録された小説。
「ナイフ」「キャッチボール日和」のいじめ描写が特に読んでて辛かったが、最後まで読み切ってよかったと思う。些細なことでいじめは行われる、加害者は軽い気持ちなのかもしれないが、いじめられる側だけではなく、その家族も辛い思いをすることを忘れてはいけない。
作中に荒木大輔や長嶋茂雄の引退の話が出てるのが、一昔前、二昔前の作品って感じだが、いじめの根本はいつの時代も変わらないんだなと実感。是非多くの学生、教師の方に読んでもらいたい作品。
立場の弱い人にフォーカスする重松清さんの作風がやっぱ好き。 -
いじめをテーマにした4つの短編では、こうしたテーマの時には必ずと言っていいほど、「教諭」に対する憎悪でイライラしてしまう。(例え教諭が出てこなくてもだ)けど、あとがきでの重松さんの「相棒」話でイライラが少し中和出来たみたい…。
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いじめを受ける子供と、その家族のお話。
いじめは子供が最も辛いけど、側で見守る親も辛い。親の立場になった今なら分かる。
助けてあげたい、毎日一緒に学校に行ってやりたいと思う。大事に大切に思う自分の子供がいじめに合うなんて悔しい。
親の感情が如実に伝わる話ばかりだった。
短編「ナイフ」が1番親の気持ちで読めた。 -
いじめの回は入り込みすぎて自分がいじめられてれている気分になってしまった
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「父親を、お前は超えろ」
大学時代、父親を超えるというのはどういうことかという話の中で、自分を超える子供を育てて初めて父親を超えたと言えるのではないかという意見に感心したのが思い出される。 -
いじめに関する物語5つ。
「エビスくん」が特に印象に残った。
自分は我ながら負けん気が強い人間なので、もしも同じ状況だったら、とっくにどこかでブチギレてると思う。
どうして主人公はやり返さないのか当初は分からなかったが、読み進めていくうちに何となく理解できた。
家庭環境もあると思うけど、優しい子もいるもんだな。
物語として、とても綺麗な終わり方で後味が良かった。 -
重松さん好きだけどあんまり刺さらなかった。
いじめの描写が結構苦しかった。
もやもやした感情を持つ家族の話ならビタミンF、ちょっとしたすれ違いを描いた話なら日曜日の夕刊、ふとした時に思い出して読みたくなるのはロングロングアゴーです。この本はイマイチって人にはそちらをおすすめします。なんか最後の話のオチが同じ作者の別の作品で読んだような気がして残念でした。 -
ヤダこれもうステキ大好き。
な感じの、大人向けのこども話。まぁ現役のガキやら子どものいない大人やらには伝わるまいよ、この気持ち。要するに酸いも甘いも噛み分ける大人が子どもに対して持つ感傷やら苦痛やらやるせなさやら何やかんやと思う気持ちをすべてぶつけるような、要するにマスターベーションに他ならないのであって、そういうセンチメンタルに夢見がちなオッサンこそが読むべきではないか。オッサンのはそういうのが必要なわけですよ。分かってチョンマゲ。
著者プロフィール
重松清の作品

この本「ナイフ」だけでもいいから読みたいんですよね。
でもなかなか順番が回ってこない...
この本「ナイフ」だけでもいいから読みたいんですよね。
でもなかなか順番が回ってこない…。
私のとこの図書館は予約が多い方だと思うのですが、 重松さんの作品は蔵書も多いのか
すぐ来ます
次はエイジあたりを読んでみます
私のとこの図書館は予約が多い方だと思うのですが、 重松さんの作品は蔵書も多いのか
すぐ来ます
次はエイジあたりを読んでみます