青い鳥 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 4002
レビュー : 404
  • Amazon.co.jp ・本 (437ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101349268

作品紹介・あらすじ

村内先生は、中学の非常勤講師。国語の先生なのに、言葉がつっかえてうまく話せない。でも先生には、授業よりももっと、大事な仕事があるんだ。いじめの加害者になってしまった生徒、父親の自殺に苦しむ生徒、気持ちを伝えられずに抱え込む生徒、家庭を知らずに育った生徒-後悔、責任、そして希望。ひとりぼっちの心にそっと寄り添い、本当にたいせつなことは何かを教えてくれる物語。

感想・レビュー・書評

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  • ・カ行とサ行と濁音が苦手な吃音の中学の国語教師の村内先生が、臨時教師としていろんな学校を舞台とした連作短編小説。
    村内先生は大切なことしかしゃべらない。一人ぼっちの子の傍に居て、その子に「間に合って良かった。」と言ってくれる。様々な傷を抱えた多感な思春期の中学生達の傍に居る。その子の家庭環境や考え方、感じ方などをさりげなくリサーチしていたり、悩んでいるこの背中をそっと優しく押してくれるような言葉をかけてくれる。こんな先生に自分も出会いたかった。そう思うくらい良い作品でした。
    ・ストレスの多い現代社会にこそ村内先生のような存在は求められる気がする。

  • 中学生が主役の短編8話。どの話も、友達との人間関係や学校生活に息苦しさを感じたり一人ぼっちになっている子供が主人公で、吃音のある国語の非常勤講師、村内先生が登場する。先生は言葉をうまく発せない代わりに大事な言葉だけを伝え、子供たちの心を救っていく。
    この年代の繊細で複雑な子供たちの心の内がとても上手に描かれていて、そこに思春期の実在の子供がいるみたい。
    集団行動や意地悪な女子の言動、理不尽に多い校則や理解のない大人たちに、常日頃から不満を漏らしているちょうど中学1年の娘の傍にも、村内先生がいてくれたらいいのにな。私は一人の大人として、この年代の娘に何を伝えられるだろう。久しぶりに心にじんとくる話を読んだ。

  • もし自分に子供がいたならば、絶対に読んでもらいたい本の一冊です。
    私自身、どんなことが一番良いことなのかを知ることができ、自分を見つめ直すきっかけをくれた作品になりました。
    寄り添い、見守ってくれる先生のなんとも言えない暖かさに感動して、涙が出るほどでした。

  • 「ほんきのことばはほんきできかないといけない」
    だいじなことを教えるのではなく、たいせつなことを教えるという部分が、本当によかった。
    学校の教室は右利きの人に合わせてできていることに対して、こうするのが「大事」だと言うのではなく、左利きの人にとっても快適な教室にするにはどうしたらいいか、という「大切」なことに気づけるようになりたい。

  • いじめは人を嫌うからいじめになるんじゃない。
    人を踏みにじって苦しめようと思ったり、苦しめていることに気づかずに苦しんでいる声を聞こうとしないのがいじめなんだ。

  • 新年早々、良い本に出会えた。
    あぁ、重松さんの本に出てくる人はほんとに優しいな。とくにこの本の村内先生はとことん優しかった。
    正しいことを教えるためじゃない、大切なことを教えたいから先生になったんだ…村内先生の生徒に掛けるいろいろな言葉、話が心の中に静かに積もっていくようでした。

  • 作者、重松清さんの投影とも言える、主人公の村内先生。
    吃音で、中学の国語の非常勤講師。
    「たいせつなこと」しか話さない。
    ひとりぼっちの子どもの「そばに」いる。
    泣けて泣けて、仕方なかった。
    こんな先生がいたら、自分の学生生活は、もっと違うものになっていたかもしれない。

  •  ひとに優しくなれる人間になろう……そう思える作品でした。たいせつなことがこの本の中にたくさん散りばめられています。

  • 吃音という障害のために、上手に話せない村内先生。

    上手に話せないから、村内先生はほんとにたいせつなことしか言わない。

    「僕みたいな教師が必要な生徒もいる。」

    私みたいな先生でも、必要としてくれるこどもたちがいるといいな。

  • 大切なことを教えてくれる先生。こんな先生に会えたら、人生変わるね。

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著者プロフィール

重松 清(しげまつ きよし)。1963年、岡山県生まれの小説家。早稲田大学教育学部卒業。
出版社勤務を経て、フリーライターとして独立。ドラマ・映画のノベライズなどを手がけたのち、1991年『ビフォア・ラン』で小説家デビュー。
1999年『エイジ』で山本周五郎賞、2000年『ビタミンF』で直木賞、2002年『流星ワゴン』で「本の雑誌年間ベスト1」、2010年『十字架』で吉川英治文学賞、2014年『ゼツメツ少年』で毎日出版文化賞をそれぞれ受賞。
山本周五郎賞、講談社ノンフィクション賞選考委員を務める。2017年、早稲田大学文化構想学部客員教授に就任。
『とんび』、『青い鳥』、『流星ワゴン』をはじめ、多くの代表作がドラマ化、映画化されている。

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