青い鳥 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (437ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101349268

感想・レビュー・書評

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  • 吃音がある国語教師である村内先生と様々な問題を抱える中学生たちの話。先生の使命は生徒たちの側にいてあげること、ひとりぼっちにはしないこと、という村内先生の信念には心を打たれる。決して全てのケースがうまくいくわけではないところも現実感があり共感できた。悩んでいる中学生に是非読んでもらいたい作品である。

  • 授業より大切なこと、それを一生懸命に話す村内先生を想像して感動した。
    複雑な問題を抱える中学生が悩んでる時に、いいタイミングで現れる村内先生、そんな生徒に優しく寄り添うシーンで、自分自身の中学時代の悩みとかも思い出した。
    もし村内先生に出会っていたらどう変わっていたかと考えてしまった。

  • 生きづらさを抱えた生徒と教師の短編連作8編。正しいことじゃない、大切なことを教える教師、村内先生...。恩師と呼べる先生は正直あまり思い出せない。就職してから1人だけ心情を推し量ってくれた先輩を思い出した。「カッコウの卵」で号泣。中学生のみならず、大人にも読んで欲しい作品。

  • 久しぶりにじっくりと読んだ。すごく良かった。

    私は私自身の義務教育時代からずっと、今も「先生」というものに嫌悪感に近い不信感しかない。

    村内先生のような先生はいるのだろうか?いたらいいなと思う。
    たいせつなこと を伝えるにはたくさんの言葉が必要な訳ではないんだな。喋り過ぎるから、たいせつなことが なんだか分からなくなるのかも。

  • どこかのサイトで感動する本で紹介されてたので買った一冊。

    評判通り感動した話でした。

    短編の話だが、どの話にも吃音の先生が登場し、生徒に寄り添う
    よけいなことを言わないところが良かった。

    8つある話な中で「カッコウの卵」の話が一番良かった。

    重松清さんの小説はあまり読んでなかったが、他の作品も読んでみたいと思った小説でした。

  • 学生時代の先生の存在って、良くも悪くも親と同じくらい影響を与えると思う。
    おかげでこんなに本が好きになった自分がいる。

  • 普通の短編集かな?と思ったら少しだけ世界観がリンクしていました!作者の重松清さんも吃音ということで重松清さんの体験がもとになっているのかな?と感じました!勇気が欲しき人、是非本を手に取って!

  • 村内先生。吃音の、村内先生、あの頃はそばに居てくれてありがとうございました。

    大人になって、読み返して気づきました。小学校の頃に確か読んだこの小説。当時はあんまり覚えていなかったけど、冒頭作の「ハンカチ」の話が、何だか頭に残っていた。あとは、村内先生。めっちゃ吃る先生。

    それぐらいしか覚えていなかったけど、読み終わって、きっとこの小説は、きっと重松清は、僕をひとりぼっちにしないでいてくれたんだなって気づけました。
    重松清さんの小説で度々見られる「みんな」と「ひとりぼっち」そういった話に付随して描かれる子達の心理描写は、適確で、なかなか子供の頃は響かない。

    だけど、ぼんやりと、ふんわりと、自分の心に楔のように言葉が残ってくれていた事に、ここ最近で気づく。
    「大切なこと」しか話さない。それって凄く難しい世の中になってきた。どうでもいい事で溢れる社会だから、大切なことなんて埋もれてしまっている。

    誰かにとっての大切なこと、それに本気で目を向けたいなと思った日でした。

  • ひとりぼっちで苦しむ子どもに、そっと寄り添いそばにいてくれる。吃音で上手く喋れない村内先生が教えてくれる”たいせつなこと”。
    どの話も、心にすーっと沁みました。
    “ハンカチ”場面緘黙症の女の子の卒業式のシーンが良かったな。

  • 登場人物は中学生で大人ではありませんが、悪意ある人ばかり出てきて嫌悪感が募りました。村内先生は素晴らしいかもしれませんが、それを上回る性根が腐った子供たち。
    あまり共感できず、救いもなく、私には合いませんでした。

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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