- Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101349305
作品紹介・あらすじ
最後まで誇り高かったクラスの女王さま。親戚中の嫌われ者のおじさん。不運つづきでも笑顔だった幼なじみ。おとなになって思いだす初恋の相手。そして、子どもの頃のイタい自分。あの頃から時は流れ、私たちはこんなにも遠く離れてしまった。でも、信じている。いつかまた、もう一度会えるよね-。「こんなはずじゃなかった人生」に訪れた、小さな奇跡を描く六つの物語。
感想・レビュー・書評
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この頃、本を読むと、眠くなるので、もう小説は、読めないかも、と思いながら、短編集なら、と、図書館で借りてきたこの本を、返却期限1日前になって、読んでみた。
すごく、すごく良かったです。
最初の短編、「いいものあげる」を、読み終えたとたん、涙腺が、崩壊した。この話が、1番好き。
後の話も、皆良かったです。
「永遠」と、「人生はブラの上を」は、読後感が、とても良かった。
重松清が、大好きになりました。
他の小説も、読んでいきたいです。
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ここ最近で一番感動した。夜寝ながら読んでいると泣けてくる。良い本との出会いでした。
大人社会、大人の都合で子供の心がかき乱されたり、友達関係にまで影響を及ぼすこともある。大人が思うより子供は世間を見ている、というお話。どの話も「こんなはずじゃなかった人生」という短編。
なかでも「チャーリー」は圧巻だった。大人になった僕は、小4の息子がチャーリーを読むのを見、自分が好きだったキャラクターチャーリーブラウンに重ね思い出す。生き辛かった小5の頃、担任教師との気持ちのズレ、人の気持ちを察しすぎていた自分。
<チャーリーあの時の僕の気持ちがわかるかい?>
イタかった思い出。だけどそこには必死にもがいて頑張った子供のころの自分がいた。過去の自分との再会。
個人的には、再会したいと思う人もいる。でも、会いたいと思う温度が同じとは限らないから、会いたいが会えない、その感じでいい。今のところは。
むしろ、会えない日々を大切に生きよう、と訴えられている気がした。
著者ご自身の解説のこの一節が心に染みた。
<バイバイと手を振った友達に明日また会えること、いまはごくあたりまえの日常が、実はなかなかの幸せだったんだということが、いつか、わかる。> -
いま一番好きな作家が重松清氏。
単行本の「再会」も読んだけれど、もう一度文庫本番「ロング ロング アゴー」を読みました。
「せんせい」の弟番のような6編からなる短編集。
短編といっても、一つ一つがすごくしっかりしていて、一編を読み終わると、それぞれに余韻が残ってしまう。
「再会」がテーマで人生って切ないけれど、今を大切にしなきゃ って感じさせる。
ずっと手元においておきたい一冊です。 -
読書家さんからオススメされた一冊。「再会」をテーマにした短編集とのことで、興味を惹かれた。
自分の選好として、短編集はあまり得意ではない。どうせ読むなら、どっぷりと長編小説に浸りたい。
果たして、「ロング・ロング・アゴー」では1編1編の密度が高く、その希望が満たされた想い。
それぞれの短編では、登場人物の人生が切り取られる。彼らは子ども時代に誰かに出会い、大人になって再会を果たす。
それだけの物語なのに泣けてしまう。短編ながらに、確実にエッセンスを込めてくる。短いながらも、人間の感情や関わりがしっかりと描かれているように思えた。
人生にはどうしても抗えないイベントが発生する。子ども時代ならばなおさら。その無力感や、翻弄されてしまう自分の人生を前にして、人は何を想うのか、どう生きていくのか、そうして時間が過ぎ去った後、再会を果たしてどのような変化を読み取るのか。あるいは変わらないものとは何なのか。
恥ずかしながら、重松清は「とんび」しか読んだことがなかった。本書を読んでみて、改めて「人情」というものを書かせたらピカイチな作家なのだろうなと、再認識。
(書評ブログも宜しくお願いします。)
https://www.everyday-book-reviews.com/entry/%E5%86%8D%E4%BC%9A%E3%81%AE%E7%9F%AD%E7%B7%A8%E9%9B%86_%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%A2%E3%82%B4%E3%83%BC_%E9%87%8D%E6%9D%BE%E6%B8%85 -
重松清さんの本を読むたびに「やられた~」という気持ちにさせられます。今回も期待を裏切らない珠玉の6つの物語です。ずばり、主題は「再会」。幼馴染み、先生、初恋の人、幼かった頃の自分、そして好きだったキャラクター等。再会は何も実在する人間に限ったことではないんですね・・。そして、作者自身も「再会は大人の特権だと思う」と述べています。なつかしくもあり、切なくもなるのは、やはりあの頃の自分ともう一度向き合ってみるから。自然に涙がこぼれる素敵なお話たちです。
これを読んだ後、無性に母校の校舎や、幼いころ遊んだ公園、夕暮れの坂道を駆け下りたくなりました。 -
冬になると、重松作品を読みたくなるのはきっと、切ないながらもハートウォーミングだから。
今作も、いつもながら、どうしようもない人生の諸行無常を織り交ぜつつ、こどもたちの心の機敏がたくさん描かれています。
短編集だけど、最後にさくっと繋がります。 -
「ねえ、運が悪くても幸せなことって、あるよね…」
ぽつりと言った私に、母は「幸せに運の良し悪しなんて関係ないわよ。ラッキーとハッピーは違うんだから」と笑ってテーブルから離れました。
今気が付いたけど、新潮文庫の重松清の品揃えは大部分が短編集なのだ。しかも、「舞姫通信」「見張り塔からずっと」から始まっており、重松清の実質上デビューからの付き合いだった。「ナイフ」「ビタミンF」「エイジ」文学賞を獲った初期の作品群、鳴かず飛ばずの最近の短編、しかし常に家族にこだわり、テーマも新しいことに挑戦し、やって来たのだということが、この品揃えを見てわかる。
今回のテーマは「再会」だと云う。しかし、裏のテーマがある。重松清はいつもそうだ。それは、冒頭に有る様に「運」と「幸せ」の関係である。 -
ひたすら心あったか〜〜
おはようございます。
重松清さん 良いですよね~
私も大好きで新しい本を見つけたら、必ず買っています。
ずっと持って...
おはようございます。
重松清さん 良いですよね~
私も大好きで新しい本を見つけたら、必ず買っています。
ずっと持っておきたくなるんです。。
いるかさんが、重松清さんがお好きなのをずっと覚えていました。もっと早く読めば良かったです。重松清さん、良かったです!これから読ん...
いるかさんが、重松清さんがお好きなのをずっと覚えていました。もっと早く読めば良かったです。重松清さん、良かったです!これから読んでいこうと思います。
りまの