村上海賊の娘(一) (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101349787

作品紹介・あらすじ

時は戦国。乱世にその名を轟かせた海賊衆がいた。村上海賊――。瀬戸内海の島々に根を張り、強勢を誇る当主の村上武吉。彼の剛勇と荒々しさを引き継いだのは、娘の景だった。海賊働きに明け暮れ、地元では嫁の貰い手のない悍婦で醜女。この姫が合戦前夜の難波へ向かう時、物語の幕が開く――。本屋大賞、吉川英治文学新人賞ダブル受賞! 木津川合戦の史実に基づく壮大な歴史巨編。

感想・レビュー・書評

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  • 全四巻からなる戦国時代歴史小説。

    大坂本願寺を寄越せと圧をかける織田信長。

    どうしても本願寺だけは譲れない一向宗。

    信長に抵抗すると決めた大坂本願寺(一向宗)が雇った傭兵・雑賀孫市が、戦に必要な兵糧は毛利家に、運搬は海路で村上水軍に頼れと提案する。

    そこから舞台は毛利家と村上水軍へと移っていき、能島村上水軍当主の娘、村上景(気が荒く、醜女と周りから言われている)が主人公として話が進んでゆく。

    この第一巻は前半に地理、地名、家系、人名、時代背景がわんさか登場してややこしい。

    なんとか把握したあとは少し読みやすくなる。

    毛利、その他歴史の人物がどうあったか、海賊がどういうものだったかが史料を挙げて説明されるので『へぇ』と思うこともある一方、どこまでフィクションなのかが歴史に疎いわたしにはわかりにくかった。

    とはいえどちらにしてもエンタメ歴史小説として面白いので全四巻、読破したいと思います。

  • 瀬戸内海の海賊の娘 “景” を主人公とする長編歴史小説の第一巻。

    小説でしょうと、気軽に読み始めたが、作中のあちこちに、出所確かな史料が示される。史実を基にした時代小説。

    日本史、特に戦国時代の知識が乏しいので、序章は、厳しかった。が、第一章に入り、全てが規格外の“景”の登場で、「イケメン好きの海賊令嬢が、瀬戸内海で大奮闘」的な、エンターテイメントに。

    景の今後も気になりますし、イケメンの海賊頭領との縁談も心配ですし、続きも何処かで読みます。

  • 『村上海賊の娘(一)』読了。
    戦国時代を舞台に女海賊が活躍する時代小説でした。いや〜なんか、すごい。Wikipediaでいろんな登場人物を調べながら読んだからとても面白かったです!
    しかし景がとてもとてもかっこよくて割に好きなタイプ。笑。なんか憧れてしまうな…
    電車の中でゆっくり時間をかけて読んだ。たまーにジブリで映画化したらどんな風になるんだろうな〜とか読みながら考えてしまったわ。
    もののけ姫のサンみたいなキャラ(性格とかではないけど)になるかな〜とか、映像化したらかっこいいだろうな〜とか、思ったわ。
    時代小説をあまり読まないのですが、私の祖母は村上水軍の末裔らしいということを知り、読んでみようと思ったのがきっかけでした。それが本当なのかは分からない。(旧姓は確かに村上ですが笑)
    だけど、祖母にはいろんな場所に行きたい!いろんなことをしたい!という好奇心と行動力が人一倍ある人なのでなんとなく景の姿と重なった。

    2021.10.21(1回目)

  • 初めての時代小説。

    中盤までは動きも少なく退屈に感じたけど、終盤であれこれ動いてきたら面白い。

    ただ、誰の目線なのか、誰の発言なのかがわかりにくかった。
    2巻に期待
    ☆3.0

  • 普段歴史小説はあまり読まないので、最初は入りにくかった。
    登場人物を覚えてきて、村上海賊に視点が定まってからはスっと読めた。
    戦国時代の知識がほぼ無いため、この先の展開も、誰が出てくるのかも、どうなるのかも、何も分からない。そんな私でも読みやすかった。相当分かりやすく書かれてるのかと。
    歴史の勉強やり直そうかな…
    景のキャラクターが良い!姫と言われつつ全然姫感のない海賊娘。
    絶対この後おもしろくなる。

  • 本屋大賞受賞作ということで興味を持ってはいたが、文庫化を待っていた。
    主人公は、村上海賊の娘景姫、貰い手のない醜女だとか。主人公はだいたい美女が相場だろうがと、思っていたが・・・
    この時代は、おたふく顔が美女の基準だとか。
    読み進むにつれ、我が主人公はやはり、現代なら八頭身美女のモデルに相当するとわかり、納得。
    この型破りな、魅力あふれる主人公の活躍、続いて第2巻へ。

  • 私の住んでいる所は、かつての平家の水島合戦の古戦場跡の近くだ。ちょっと車を飛ばしただけで記念碑にたどり着く。つまり、ここは中世は海にすこぶる近かった。

    わが家から歩いて少し行った所に「この家はむかし海賊をやっていたんだよ。○○大将軍と言っていたんだ」といういわく付きの御屋敷がある。真偽のほどはわからない。そういう「伝説」がまだ成立するような土地が瀬戸内海の周りにまだいくらかありそうだということと、海賊の子孫は未だに地域の大物として残っていることを地域が認めているということと、子ども心に「怖いところ」しかし「尊敬すべきところ」という風に大人に植え付けられたことだけを、ここで指摘しておきたい。

    瀬戸内に住む者にとって、「海賊」は特別なのだ。

    その最後の輝きの物語なのではないかと、一巻目を読んで思った。一巻目はまだ人物紹介と、物語の発端説明の域を出ない。 次巻を続けて読むことにした。

    2016年7月読了

  • まだ2巻までしか読んでいないが登場人物もしっかりしていて話がとにかく面白い。
    戦国時代の知識など受験程度の浅いレベルだけど、要所要所解説してくれてわかりやすかった

  • 面白かった!
    マンガライクなエンターテイメントストーリ!
    本屋大賞、吉川英治文学新人賞ダブル受賞
    毛利家と織田家の第一次木津川口の戦いを下地にした物語

    第1巻では村上海賊、さらに主人公の景の紹介、木津川口の戦いとなる本願寺への兵糧搬入に至る過程などが描かれています。
    景と児玉就英への輿入れの話をはじめ、村上家としては、この戦をどうとらえるのか?
    戦国時代を生き伸びるにあたっての当主達の様々な思惑が錯綜します。
    そんな中、景は門徒達を大坂本願寺へ届けることに。
    そして、真鍋七五三兵衛との出会い。
    さて、どう展開していく?
    といった展開です。

    当時の海賊と言われた人たち、恐ろしい!

  • 初めての時代小説。
    とりあえず一巻読了。
    歴史の背景と戦の背景が多く書かれており、なかなか読み進めることができなかった。景の魅力に取り憑かれた後はスラスラと読み進められる。なかなか面白くなってきた。

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