いとみち 二の糸 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (411ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101353630

作品紹介・あらすじ

小柄で、泣き虫で、人見知り。濃厚津軽弁話者の相馬いと。高校2年生になり、メイドカフェのバイトも変わらず奮闘中。親友早苗と始めた写真同好会に大きな男子後輩登場! 早苗との初ケンカ、男の子への微妙な感情。先輩智美の夢に向かう姿、シングルマザー幸子と娘のやりとり。大好きな人たちに囲まれていとも確実に成長中。智美主役の短編「ジャンピングニー」も収録の第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • 越谷オサム7冊目。高校2年生になった相馬いと。メイドカフェの若き乙女。すぐに泣く、津軽弁丸出し、でも先輩・同級生には愛されキャラ。そんな彼女がひとたび津軽三味線のバチを叩く時は大股開き、性格が変わる姿にまた会いたくて。今回のストーリーでは親友とのイザコザ、メイドカフェの客が高校の担任、高1の部活旅行で後輩に命を助けてもらう。いとの高2生活はとても激しい。さらにメイドカフェのお姉さま方(特に智美)のぶっ飛んだ展開に読んでて心地よい。いとが青春を謳歌しながらも着実に成長するキュートな姿、まだ追っていきます。

  • いとの成長する姿 これ一点だね。おばあちゃん50音図はやっぱりウケるわ、いとが答えられることが愛情の気がするけど。今回も急に冷ややかな態度を取られるとか早苗と喧嘩とか気にし過ぎる性格が、自分も同じ直ぐに気にしたり言われて傷ついた言葉がずーっと頭の中に残るとか、あるから分かるよ、自分が嫌になるのも、相手がそれほど考えていないちっぽけな悩みだという事も知ってる。ほんと歳取れば変わるのかと思ったが、こんな性格は変わらないんだよ。言われた相手に言い返そうしか考えない脳みそがほんと嫌になる。あっ脱線しているし、智美の東京行きはお店の大ダメージだと思うけど、でも店長以下ほんと良い店っ 今回も大事件あるけど、乗り切って一安心の型が越谷オサムさんとても上手です。あと智美のスピンオフも、んだない

  • 「いとみち」の続編

    主人公は
    カフェバイトも三味線も順調で
    恋の予感もありで
    充実した高校生活を送れているようで何より

  • いとみち二作品目。

    前回からの流れを踏襲し、登場人物等は高校二年生に進級。
    “春夏秋冬”を区切りに一年が経過する流れだが、これがまた青臭く甘酸っぱい“純”なお話でした。

    前半は主人公いとが感じる不可解な雰囲気に、読み手としても訳なく不穏な空気を浴びせているわけでは無い筈…と思い思い読み進める。

    春の章ではもやもやしたが、夏の章になってわだかまりが溶け、秋冬と続く。

    何にせよ四季を通じ一年を通じ、皆成長していっている描写に、自身もウン年前(笑)はそうだったかなぁ…と思わざるを得ない次第。

    垢抜けていない純な登場人物たちだから描けるストーリー、活字での世界でここまで爽やかに表現出来るのも、作者の性格あってのものかもしれない。

    個人的には冬の章が好きです。出会いと別れ、ある者たちは新しいスタート、皆各々がそれぞれの道に進み出す展開には、涙よりもホッコリとした暖かい気持ちさえ頂戴した次第。

    次回のいとみち三の糸にも期待しか出来ません。

    加えて、巻末の智美のアナザーストーリーも良かったです。
    夢と現実のギャップを肌身に感じながらも、前に進んで行く姿には、最大限のエールしか無い。
    おちゃらけキャラでも芯が強い女の子って、とても清々しく格好良いですね。

    青春は若きうちに謳歌するものです。

    良いかな良いかな。

  • 小柄で、泣き虫で、人見知り。濃厚津軽弁話者の相馬いと。高校2年生になり、メイドカフェのバイトも変わらず大奮闘。親友早苗と始めた写真同好会に大きな男子後輩登場!早苗との初ケンカ、男の子への微妙な感情。先輩智美の夢に向かう姿、シングルマザー幸子と娘のやりとり。大好きな人たちに囲まれて、いとも確実に成長中。智美主役の短編「シャンピングニー」も収録の第2弾。

  • 越谷オサムのいとみち 二の糸を読みました。
    津軽三味線を弾く高校生のメイド相馬いとがヒロインのいとみちの続編でした。

    いとも高校二年生になり、高校の仲間たちと写真部の活動を始めます。
    写真部に一年生の部員として相撲部出身の大柄な石郷鯉太郎が入ってきます。

    沢で水に流されてしまい鯉太郎に助けられたり、先輩メイドの幸子さんの結婚式で三味線を演奏したり、先輩メイド智子さんがメイドをやめて上京することになったりと、いろいろなイベントの中でいとは鯉太郎が気になるようになります。

    物語がどのように展開するのか、続編が気になります。

  • お幸せに

  • 2022/7/19
    楽しい!
    最初ちょっと人間関係に悩むいとちゃんからスタートしたから手こずったけど、後半ずっと楽しい。
    新登場の鯉太郎もめっちゃかわいいんだもん。
    今回はおばあちゃんの出番少なかったのが寂しかった。
    あとボーナストラックの智美、諦めかけてるのかハラハラしたけどそんなことなくてよかったけど静かで大人で現実でちょっとスンとしてしまった。
    3巻も楽しみ。

  • おまけの智美が主人公の短編が何気に面白かったです。

  • いちみち2作目。

    おぼこくて、ドジっ娘で、津軽三味線バカテクのいとちゃんも高校2年生。学校では友人と写真同好会を立ち上げ、後輩にほのかな恋心を抱き、大親友とちょっと行違いのケンカをして…。

    バイト先のメイドカフェでは、1作目で初披露した三味線ライブが定期的なものとなり、それなりに活躍しはじめたものの、店長もメイド長幸子さんもチーフ智美さんも、なぜかいとちゃんへの当たりが今までより空虚になり…。

    前作で築いた良き関係に、少しヒビを入れてみる。予定調和をちょいと崩すとこから物語は転がっていくねんなぁ。いやぁ、その転がし方が越谷オサムの上手さであり、読ませどころ。

    最後、後輩鯉太郎君の母君とのセッションシーンは、文字面追っかけてるだけなのにドキドキワクワクしてしまった。次の作品でもやってほしいなぁ~。

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著者プロフィール

1971年東京生まれ。2004年、『ボーナス・トラック』で第16回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、デビュー。著書に『階段途中のビッグ・ノイズ』『いとみち』『陽だまりの彼女』等がある。

「2021年 『まれびとパレード』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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