ふつうがえらい (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.68
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本棚登録 : 439
レビュー : 59
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101354118

作品紹介・あらすじ

私嘘つきなの。嘘つくの大好きなの-そう言って、佐野洋子はふっふっふっと笑う。オンオン泣いて、ゲラゲラ笑い、ホンネを吐いて生きるのを楽しむ。「正義」ってものが大嫌いで、好きな人とはめっちゃくちゃ愛しあう。ハハハ、だって勝手じゃん。嘘のようなホントもあれば、嘘よりすごいホントもある。男も女も子供も読め、涙がでるほどおもしろい、元気がでてくるエッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • 全体的には隣に座って世間話を聞いているような、著者の人生とその日常から湧き出てきた想いというものが、極めて個人的に綴られている。急所をズバッと見抜くその鋭い目とストレートな筆致は本書でも相変わらずで、特に印象に残ったのは「人を宇宙にまで飛ばしたが、そんな事をして人間はいいのだろうか」という言葉。確かに現代人は貪欲なのかもしれない。欲張りすぎて人間の個性や限界すら分からなくなってきているのかもしれない。本書を読んでいると、仏教の中道という言葉が心に浮かんでくる。現代の価値観で構築されたシステムの中で生きていかなければならない現実はあっても、押し流されて何かに偏りすぎることもなく、いい塩梅で人生を送れたらと思ったのだった。

  • 洋子さんのお友達の話として紹介されていた、「二十六万円の羽根ぶとんの快楽」に感銘を受けた…!
    この先の人生に、ひんやりやわらかい高級羽根ぶとんにくるまって眠る日が待っていることを思えば、たしかに勇気が湧いてくる。
    このアイデアは是非真似しようと思った。

    確かにとても女性っぽい内容に、ウンウン頷きながら、とっても面白い。バランスのよさ、鋭さが気持ちいい。
    愛に満ちたひねくれもののお姉さん、大好きだ。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「バランスのよさ、鋭さが気持ちいい」
      エッセイは、いつもワぁ~って思いながら読みました。ホント歯に衣を着せない方でしたね。
      イラストの方がと...
      「バランスのよさ、鋭さが気持ちいい」
      エッセイは、いつもワぁ~って思いながら読みました。ホント歯に衣を着せない方でしたね。
      イラストの方がところどころ、照れ隠しがあるように思うのは考え過ぎ?
      2012/07/09
  • エッセイといえば、野田秀樹の「ミーハー」が一番と思い続け、今まで他のエッセイには、手を伸ばすことなく過ごしてきた。
    とはいえ、それなりの年数も経ったので、そろそろいいだろうと…。
    (って、わけでもないが。実際「ミーハー」は、今読んだらどうなのだろう?確か絶版で、家にも見当たらない…)
    で、佐野さんの「ふつうがえらい」。むぅ~!おもしろい!
    斜に構えて、エッセイから遠ざかっていた年月が実に惜しい。
    「正義が嫌い」と言ってのける勇気。私も!!!!
    「確信に満ちている人が嫌い」私も!!!!
    思っていても、なかなか口に出せないことを、すっきりはっきり言ってくれる、そんな佐野さんのエッセイ集。(佐野さん曰く「世間話」)
    中でも「あ~、かわいい」が、大好き。
    常々、子供をみて「かわいい~!」という女性たちを細ーい横目で見ていた者としては、なるほど納得。
    そうか「子供インラン」か!
    そう考えれば、私はさしずめ「子猫インラン」かな~♪
    佐野さんと同世代だったら、今後ももっと楽しめたのかと思うと、残念でならない。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「すっきりはっきり言ってくれる」
      歯に衣を着せぬ素晴しい人でした。もう少し色々書いて欲しかったなぁ~
      「すっきりはっきり言ってくれる」
      歯に衣を着せぬ素晴しい人でした。もう少し色々書いて欲しかったなぁ~
      2013/06/26
  • 一編ずつのまとまりが良い短編集。親子のあり方、恋愛と結婚、美術についてなど話題が豊富。
    先鋭的なフェミニズムからは少し距離を置きつつ、昭和当時のジェンダー的な事などに問題提起をしてます。全く押し付けがましくないのが素晴らしい。

  • 恋について、子どもについて、
    説得されてしまった気分。
    でも、これが自分の母でも、恋人の母でも、
    どっちもちょっと嫌だな、とは思った。
    近くにいないので、ステキと言っていられる。

  • 自然体でいて己を貫く歯に衣着せぬ言葉に、思わずふふふと笑ってしまった(*´-`*)ゞ面白かった!

  • 佐野洋子さんに触れはじめて何年も経たないのだけど、あー…出会ってしまった、と思えた本だった。

    世界の見方、生き方、心の中のぼやきは、わたしにとって魂の友とも言えるような価値観。
    ものすごくすきだ、うん、本当に、大好きな作家だと言える。

    わたしだけじゃないんだな。

    今回は、五分の旅、がものすごく心に刺さった。
    確認したい、そのために旅に出る、旅が好きになれる。

  • さすが 猫エッセイ多い

    自分の感じたものをストレートに表現した文章。毒はないので、共感しながら読める

    「暇な人って人相がいい」
    「人間五十過ぎると恥ずかしいことが許される」
    「エッセイというのは世間話」

  • 「男の子は十歳になったら、内なる母を殺せ。」

    パンチの効いたエッセイ集。
    佐野洋子さんがかなりアグレッシブな方だったというのは、以前に息子さんの言葉で読んでいたのだけど、確かに…。
    ゆるふわほんわかせかいにひとつだけのはなみたいなタイトルは1ページ目から消息不明に。
    私はその方が断然好きだけどね!
    他のエッセイも読んでみたい。

  • エッセイ集
    日々のアレやこれやを色々と

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著者プロフィール

さの・ようこ――1938年、中国・北京で生まれ、終戦後、日本に引き揚げました。1958年、武蔵野美術大学に入学。1967年、ベルリン造形大学でリトグラフを学びます。著書の絵本では、ロングセラーとなった『100万回生きたねこ』(講談社)や第8回講談社出版文化賞絵本賞を受賞した『わたしのぼうし』(ポプラ社)ほかがあります。童話にも、『わたしが妹だったとき』(偕成社)第1回新美南吉児童文学賞受賞作などがあり、そのほかに『ふつうがえらい』(新潮文庫)をはじめとするエッセイも執筆、『神も仏もありませぬ』(ちくま文庫)では第3回小林秀雄賞を受賞しました。2003年、紫綬褒章受章。2010年、永眠。享年72。

「2018年 『ヨーコさんの“言葉” じゃ、どうする』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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