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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784101354156
みんなの感想まとめ
家族の愛憎や葛藤を率直に描いたエッセイは、母娘の複雑な関係を深く掘り下げています。著者は、自身の母に対する愛情の欠如や、時には自己嫌悪を抱きながらも、家族の情や記憶と向き合います。特に、母の老いと向き...
感想・レビュー・書評
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ブクログレビューを拝見すると、最後まで読めば事態も変わっていき感動もするらしいのだが、文章が読みにくいのと、内容が(洋子さんの感情がよく理解できるだけに)読んでいて辛過ぎるのとで断念。
誰のセリフだかわかりにくかったり、弟のヒロシが亡くなったという表記が無いうちに、いつの間にか男兄弟3人が亡くなったと書いてあったり。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「私は母をなぐったりつねったりしたのではない。愛してなかったのだ。」
「100万回生きたねこ」なとで知られる絵本作家の佐野洋子さんの、時にぎょっとしてしまうほどに率直な言葉で、実母への愛憎と罪悪感、そして、贖罪という、家族だからこその割り切れない関係を綴ったエッセイ集。
終戦後、五人の幼い子供を連れて中国から引き上げ、三人の幼い息子を亡くし、夫の死後は、戦後に生まれた子供を含め、完璧なまでの家事と仕事で、四人の子を大学まで行かせた母。
その実、ヒステリックで身勝手で、子供を支配下に置く毒親的側面を確かに持ち、今の時代ならば児童相談所通報案件ではと思うような虐待に近いこともしていた人。
佐野さんは、進学を機に家を出た後、「愛していない」母とは距離を置きながら付き合っていたのに、老いて痴呆の症状が見え始めた母と訳あって一時の同居をして疲弊を覚え、老人ホームへ入れたことを、「金で母を捨てた」と罪悪感で胸をいっぱいにし、そして、長い長い葛藤を経て…。
正直、今の時代を生きる私には、佐野さんの選択は、佐野さんの人生を守るためにも間違ってないし、現実的な選択だった、と思います。
私自身、誰がなんと言おうと、一緒にいないほうがよほど平和で穏やかな均衡を保てる家族は絶対にあると思っているので。
佐野さんも、きっと、それは分かっているのだけど、それでも割り切れない家族の情や、消えない幸福な記憶、そして、最終的に佐野さんが得た「許し」の瞬間まで、余すところなく書ききっています。
読んでいる途中は、気が張っていたのか、けっして泣かなかったのだけど、読み終わって、もう一度冒頭からパラパラとめくって拾い読みしながら全体を把握していたら、私もいつか、佐野さんが体験したようなことを体験し、佐野さんの境地に立つことがあるのだろうかと思い、まとまらない感情が溢れて号泣してしまいました。
両親との関係に少なからずひずみを感じている人は、一度読んでみると、色々と想いを馳せることがあるのでは、思う作品です。
この作品を読んでみて、佐野さんの代表作「100万回生きたねこ」はまさに、人間のあらゆる面を直視して言葉にすることを選んだ佐野さんが描いた作品だなあ、としみじみと思わされました。セットで読むと、より一層奥深さを感じると思います。-
hotaruさんも読まれたのですね・・
終盤に来る頃ようやくほっとするものの、読んでいて胸が苦しくなる本でした。
親の虐待のニュースが耳...hotaruさんも読まれたのですね・・
終盤に来る頃ようやくほっとするものの、読んでいて胸が苦しくなる本でした。
親の虐待のニュースが耳に入ると、この本を思い出すほどです。
佐野さんはたぶん、お母さんと似ていたのかも知れませんね。
しかし親の立場から見て佐野さんはどんな子だったのだろう?と、考えます。
答えのない問いです。
ところで、私も5人きょうだいです。
穏やかな両親でしたが姉はしょっちゅう本気で言い争っていました。
傍で聞いていて苦しくなるほどのケンカでした。
でも私はただの一度も言い合ったことなし。腹も立てたことなし。
でも両親は姉の方にはるかに信頼を置いていたのです。そんなものです。
葛藤が生じるのも、肉親への愛情ゆえかもしれませんね。
2017/06/25 -
nejidon さん、こんばんは。
そうか…私は子供がいないので、親の立場から考えたことがなかったです。親御さんにも思ったことや苦しんだこと...nejidon さん、こんばんは。
そうか…私は子供がいないので、親の立場から考えたことがなかったです。親御さんにも思ったことや苦しんだことがあったのかもしれませんね…。
五人きょうだい!すごいですね。
お姉様ばかりが争われたのも、それでも信頼されていたのも、個々人の相性とは別の次元で一生付き合う家族は、より複雑で難しいから葛藤も出てしまうってことなのかもしれませんね…。
いろいろ考えさせられます…。
私は兄と二人だけの兄妹ですが、争う程のエネルギーはないけど、二人とも、両親とは距離を保ってしかいられない…という状態で、これからどうすべきかなぁ、という感じで、この本を読んで色々考えてしまいました。2017/06/26
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■ネタバレがあります
佐野さんが、お母様とご本人の一生に渡る関係を書き切った自伝的なエッセイ。
佐野さんは、お母様からの愛情を感じない。ご自身も、お母様をはっきりと嫌っていて、その嫌っていること自体に強い自己嫌悪を感じている。お母様の晩年、老人施設に預けることになったが、それを佐野さんは、お金で母親を捨てたという、これも強い自己嫌悪を感じてしまう。
佐野さん一家は戦前、北京に住み、戦争が終わってから、日本に引き揚げてくる。結局、お母様は7人の子供を産み、うち、3人の男の子を亡くしてしまう。話は、佐野さんの幼少時代から始まり、引き揚げ後の一家の生活ぶりを描く。その中に、自分と母親との関係を織り込みながら。描写は事細かく、繰り返しの多い執拗なものだ。
母親を嫌っていることに自己嫌悪を感じている人間にとって、そういう風に母親のこと、母親との関係を事細かに描くことは、とても辛い作業だと思う。佐野さんが、自分を切り刻みながら書いていることを感じてしまう。
しかし、最後に救いがやってくる。
それは、施設のお母様の部屋で2人で子守唄を歌い母親の白い髪の頭をなでている時に、突然やってきた。
少し長いけれども、この部分を引用する。
そして思ってもいない言葉が出て来た。
「ごめんね、母さん、ごめんね」
号泣と云ってもよかった。
「私悪い子だったね、ごめんね」
母さんは、正気に戻ったのだろうか。
「私の方こそごめんなさい。あんたが悪いんじゃないのよ」
【中略】
何十年も私の中でこりかたまっていた嫌悪感が、氷山にお湯をぶっかけた様にとけていった。湯気が果てしなく湧いてゆく様だった。
本書には圧倒されたが、特にこの部分には言葉もなくなった。
お母様との関係を考えることは、自分を見つめ直すことだと思う。それを考えながら、佐野さんは、自分自身の嫌なところ、とった行動に対する後悔などと向き合ってきたのだろう。
だから、最後に、この救いを得ることができたのだと思う。-
sagami246さん、良いレビューですねぇ!
思い出してちょっとほろっとしてしまいました。
一時期佐野さんと一緒に暮らしていた谷川俊太...sagami246さん、良いレビューですねぇ!
思い出してちょっとほろっとしてしまいました。
一時期佐野さんと一緒に暮らしていた谷川俊太郎さんが、佐野さんのことをこう言ってました。
「どこにでもいるごく普通のお母さんなのに、どうして洋子さんはあんなに嫌うんだろう」
傍からは見えないからこそ親子関係って難しいんでしょうね。
憎んだまま亡くなってしまったら、どれほど後悔したことでしょう。
この本は色々なひとにお勧めしてきました。
sagami246さんにも読んでいただけて本当に良かったです!2020/10/06 -
nejidonさん、おはようございます。
コメントありがとうございます。
強烈な本でした。最後の和解の部分の記述は、佐野さんの感情に圧倒され...nejidonさん、おはようございます。
コメントありがとうございます。
強烈な本でした。最後の和解の部分の記述は、佐野さんの感情に圧倒されました。
私の気持ちを中和する意味で、内田洋子さんの軽く洒落たエッセイを読み始めました。
佐野さんも、内田さんも、nejidonさんにお勧めいただいた作家です。ありがとうございます。
nejidonさんのレビューも、楽しみに読ませていただいています。2020/10/07
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時々胸が痛くなる直球な言葉たち。
その度悲しく切なるのは私の中にも多少なりとも同じ感情があって、そう思った瞬間に罪悪感が襲ってくるからだろうか?
母娘の関係は年齢や状況によってどんどん変わっていく。でも母は母で、娘は娘なんだと思う。 -
こんな時代だったわねと思いながら読みました。自分の母のことをちょっとだけ思い出しました。反面教師にしてきた母のことを。
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母親を憎んでいても、母親が呆けてから愛することができるようになることもある。
呆けてから「ごめんなさい、ありがとう」を言えるようになった というのが印象的 -
苦しい。
自分の心の汚いところ、目を逸らしたいところを、
これでもかと書こうとする佐野さんが痛くて。
それでも読み進めようとする自分は、この作品の外側の
人間なんだなと痛感します。
拒絶しながらも母を恋う。
自伝的なこの本から、佐野さんの強さ・優しさ・哀しさ
全て、透けてみえる。
神様、わたしはゆるされたのですか。
神様にゆるされるより、自分にゆるされることがずっと難しいことだった。
(本文中より)
母に対する自責の念から書かれた、一文。
肉親だからこそ、赦せなくて、それだからこそ赦される、
感情の揺れが、心にぐーっと入り込んできて、
最終章は、涙が止まらなかった。-
「ずっと難しいことだった」
率直な物言いの底にあるのが、こう言ったストイックさだと判る一文ですね。「ずっと難しいことだった」
率直な物言いの底にあるのが、こう言ったストイックさだと判る一文ですね。2012/09/12
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佐野さんが罪悪感と憎しみの狭間からゆるしを見つめる心情にグッときました
母も歳をとる わたしもそうだけど 自分と母のこともいろいろかんがえました
わかるーーってところもあったし、全然わからないこともあった
良き時に死ぬ 生まれてこない人はいるけど死なない人はいない それもなんだか救われた言葉でした
佐野さん涙が出てよかったです -
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合わない母と娘なんてこの世にごまんといる
友人だったら合わなければ付き合わなければいいけど、母娘だとそうもいかない
なんと難儀なことか
でもきっと時間をかけてそれを乗り越えて、歩み寄って、許し合うことが神様の与えた試練だと思うことにしている
なんか自分と母との関係を思い出してしみじみとした -
母娘の不仲の話が読みたくて。大陸からの引き上げに始まる子ども時代はなかなか壮絶で、時代の違いもあって身近には感じられなかった。佐野さんは母が好きになれない自分を自覚しながら、それに罪悪感を覚えていて、なんならえらいなと思う。母のすごいところは素直に認め、自分の難点も素直に認める。公平な目線だ。時系列が前後し、同じ話が何度もくり返されるのだけ気になった。
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私のおばあちゃんもシズコだ!っと買って読み進めるうちに、「あ、シズエだったわ」と思い出した。
親に許せない気持ちがある方、親の介護をされている方は、読んでみるといいかもしれません。 -
帰省から戻る時に読み終わって車内で泣くかと思った。感動ではなく悲しいかな。いや寂しいかな。この度の帰省でオカンの老いをとても感じたから。誰にでも来る老いで、その子供はある程度の面倒をみるのは予定路線なんだけれども、なんかどっかで親はずっと元気だしずっとボケないし、ずっと介護しないでずっと楽しく一緒にお出かけとかできるって思ってしまってるんだよな。甘いなーあたしは。両親との関係は概ね良好なあたしではあるが、ヨーコさんの腹の中はわかるわかるってことばっか。女同士だからね。なんかイライラすることばっかよね。口が悪くて大変面白かった。大変面白いしスカッとするんだけど、ハッとする言葉が出てきてボーッと考えちゃってその先ページめくれなかったりも。次の帰省はいつになるかな。いい加減帰るまで優しい気持ちでいたいなー。今度はそうできますように(毎回そう思ってる気がするけど!)
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佐野洋子さんの本は読んだことがなかった。
彼女が描くイラストの目がなんとも怖くて、絵本すら読んだことがない。
あの名作といわれている『100万回生きたねこ』すらも。
だから、佐野洋子さんのことは、失礼だとは思いつつも
「アノ谷川俊太郎をオトした女」として記憶していた。
お亡くなりになってやっと読む気になった。
違う世界へいってしまった彼女が描いた目を見ても怖くなくなったから。
で、本書。すごい本だった。
簡単にいうと、
佐野さんと実母(表紙に描かれたどろりとした視線の女性)との確執が書いてある。
「確執」なんて言葉もかわいく見えてくるくらい、
それはそれはもう辛辣に手厳しくばっさり自分の母親を切り捨てている。
小説なのかエッセイなのか、
同じ話、同じ文章が何章にもわたってくりかえされる。
まさに恨み節を何度も愚痴られている気分にもなる。
だけどその文章、その世界は、
まるで柳原可奈子の下ネタのように、
ギリギリのところで踏みとどまり、「芸」へと昇華するのだ。
(例えが変かな・・・)
母を筆頭に父、妹たち、弟たち、弟の嫁・・・
佐野さんの手厳しさは身内全員に向けられる。
いろいろ世話になり、ウマがあったはずの叔母(母の妹)すら、
「(母にくらべて)情が深く、でも情しかない」と切り捨てていた。
いわく自分の母親は家族に愛を見せない反面、他人への愛があった。
叔母は家族しか愛せない。
「それでいいんじゃないの?」という声も聞こえてきそうだけど、
わたしは佐野さんの言いたいことの方に共感できちゃった。
大震災以後、ツイッターやブログなどでちらほら見られた
「我が子を守る!」的発言からにおってくる違和感の素を
掘り出した気がして、ヒザを叩いたものだ。
そして佐野さんはなんて深い目で人間を見る人だろうと
感心してしまった。
愚痴と共に母の一生を的確に描き、
終わりに近くなってきて、現在の佐野さんが認知症の母と
1つのベッドに入ってする会話はやっぱり心が震える。
佐野さんは母を許す。
よかったな、と素直に思えた。
だって、
最初から最後まで、佐野さんのきついこきおろしの文章の中には
「母さん、愛してる。母さん、愛して」って言葉が含まれているように
感じられてならなかったから。
読了後、
わたしの中で佐野洋子は、ただの佐野洋子となっていた。
また彼女の本を読もうと思う。 -
佐野洋子さんの母娘関係を綴った私小説(と私は読んだ)。
4歳のときから母を憎んで憎んで、そのことに自責の念があり。という壮絶な関係を、独特の文体で時代が行きつ戻りつしながら進んでいく。
詩人の言葉。この人は詩人なんだと強く思う。頭に浮かんだ言葉を並べていくだけで絵になるような。その言葉の率直な乱暴さが、否が応でも家族に対する想いを浮き彫りにする。
「人は皆、狂人なんだ。長い間私がそれを認められなかっただけで」
というような言葉があって非常に深く心に残った。 -
母親を嫌いな娘が、母親が嫌いと人前で口にすると、
実際にこころの中で思っていたよりも、ずっと、軽薄に響くものだ。
娘は、そうやって軽々しい声を出して、母親を救っている。
本当は、もっともっと嫌いなんだ。 -
2026.1.22 読了。
自分と母をめぐる過去の思い出話を中心にしたお話であり、日常会話などの平易な文章でかかるているのに、なぜか読みづらい。
独特な文体だ。
いわく、「私は母を好きになれないという自責の念から解放されたことはなかった。」
筆者は母親を老人ホームに入居させた。
そのことを持って、「私は金で母を捨てたのだ。」という。 -
#66奈良県立図書情報館ビブリオバトル「母」で紹介された本です。
2016.5.21
https://m.facebook.com/events/1549622278670996/?acontext=%7B%22action_history%22:%22null%22%7D&ref_source=newsfeed&ref_mechanism=feed_attachment -
幼少時から抱いていた作者と作者の母との関係の悩みや葛藤、そして後悔。
自身も老いたからこそ理解出来るそんな思いがあるように感じた。
この本が好きな人におすすめの本
著者プロフィール
佐野洋子の作品
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