片眼の猿 One-eyed monkeys (新潮文庫)

  • 新潮社 (2009年6月29日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784101355528

みんなの感想まとめ

人間関係や自己受容をテーマにしたミステリーが展開され、物語は盗聴専門の探偵が殺人事件に巻き込まれる過程を描いています。登場人物たちは個性的で、他人と比較せず自分を受け入れて楽しく生きる姿が印象的です。...

感想・レビュー・書評

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  • 道尾さんもなんとなく読み積んで9冊目
    タイトルになった「方眼の猿」の逸話が作中に登場するのですが、これも創作ということで良いのかしら?これが、なかなか良いのです。この逸話が意味するところのジェンダーとかマイノリティを
    先がけた作品かも。

    盗聴専門の探偵が産業スパイ中に一人の女性と知り合い、殺人事件に巻き込まれていくミステリなのだけど、事件とは別のところで小粋に騙される感じ。

    • nyaさん
      おびのりさん。初めまして!
      私の本棚に立ち寄ってくださり、ありがとうございます。
      おびのりさんの多種多様な本のラインナップと、
      レビューの文...
      おびのりさん。初めまして!
      私の本棚に立ち寄ってくださり、ありがとうございます。
      おびのりさんの多種多様な本のラインナップと、
      レビューの文章力!素敵です!
      道尾作品、岩井作品など、ミステリーにもハマりつつあります。
      これからたくさん参考にさせてください。
      よろしくお願いします♪
      2025/06/01
    • おびのりさん
      nyaさん
      コメントとフォローありがとうございます
      お返事遅くなりごめんなさい

      読んでいる本が重なっているなと思いました
      もう乱読を極めよ...
      nyaさん
      コメントとフォローありがとうございます
      お返事遅くなりごめんなさい

      読んでいる本が重なっているなと思いました
      もう乱読を極めようと思ってます笑

      どうぞよろしくお願いします♪
      ちなみに 時折 おばかな事も言いますけど
      気にしないでください
      2025/06/01
    • nyaさん
      おびのり さん。
      私も乱読中なんです。笑
      こうやってたくさんの方と色々な本を共有するようになって、読みたい本のジャンルが広がりすぎて。
      素敵...
      おびのり さん。
      私も乱読中なんです。笑
      こうやってたくさんの方と色々な本を共有するようになって、読みたい本のジャンルが広がりすぎて。
      素敵な本を共有できること、嬉しく思っています!
      こちらこそよろしくお願いします♪
      2025/06/01
  • 道尾作品10作品目。今回はミスリードを誘い、読者を騙し驚愕させるためではなく、事件解決のスパイスとして、あるいは障がいを有することでの困難さを克服するための布石だった。主人公・三梨は私立探偵。彼が追うヤマは楽器店における不正。三梨に近づくヒロインの冬絵。冬絵が背負う過去の十字架と今回の殺人騒ぎ。最終的には綺麗なエンディング。しかし、そこが主題ではなく、三梨、冬絵はそれぞれ障がいを持つ。障がいにより自尊心を失うことでの葛藤、それを断ち切るための同僚とのカタルシス。「片眼の猿」で劇的な内容を期待したが納得。④

    • ポプラ並木さん
      アールグレイさん、こんにちは。夏休みに入りましたか?自分は火曜日からなのでもう少しです。
      さて、感想読んだら感想コメント書こうと思っていた...
      アールグレイさん、こんにちは。夏休みに入りましたか?自分は火曜日からなのでもう少しです。
      さて、感想読んだら感想コメント書こうと思っていたけど、まだ積読でしたね、、、残念。でもマイペースで読んでください!
      垣谷さん「あきらめません!」ですね。感想楽しみにしています。
      実はいま、「あなたのゼイ肉、落とします」「七十歳死亡法案、可決」の2冊図書館から借りています。この夏休みで4冊読みたいと思っています。それでは感想頑張って!!
      2022/08/07
    • アールグレイさん
      垣谷さんの本、「七十歳・・・・」は内容が怖くて、「ぜい肉落とす?」も若い女の子ではないのだから、と思うけどやはり抵抗を感じます。次は帆立さん...
      垣谷さんの本、「七十歳・・・・」は内容が怖くて、「ぜい肉落とす?」も若い女の子ではないのだから、と思うけどやはり抵抗を感じます。次は帆立さんと矢部太郎さんの「大家さんと僕・これから」それからではない。続編なのですが。
      (。_゜)_-~
      2022/08/07
    • ポプラ並木さん
      アールグレイさん、帆立さんは人気が高すぎてほとんど400人待ち。。。どうにかしてほしいです。本の数を増やさないと回ってくるのが数年後だよ。
      アールグレイさん、帆立さんは人気が高すぎてほとんど400人待ち。。。どうにかしてほしいです。本の数を増やさないと回ってくるのが数年後だよ。
      2022/08/07
  • 「龍神の雨」を読み終えてから、道尾秀介作品を続け読みです。

    普通に進んで行くんだけど...うまいなぁ。

    まさかまさかの展開にも魅せられますが、「人」を描くのが実にうまい。

    いやぁ、まいった。

    著者の作品、まだ積読もありますが、何故こんなに手をつけてこなかったのか?

    これで通算9冊(8作品)目の読了ですが、ここまでの気づきとして個人的に短編があまり好きではないことを除いても、圧倒的に長編がおもしろい!

    これからも追いかけていきます!


    説明
    内容紹介
    盗聴専門の探偵、それが俺の職業だ。目下の仕事は産業スパイを洗い出すこと。楽器メーカーからの依頼でライバル社の調査を続けるうちに、冬絵の存在を知った。同業者だった彼女をスカウトし、チームプレイで核心に迫ろうとしていた矢先に殺人事件が起きる。俺たちは否応なしに、その渦中に巻き込まれていった。謎、そして……。ソウルと技巧が絶妙なハーモニーを奏でる長編ミステリ。
    内容(「BOOK」データベースより)
    盗聴専門の探偵、それが俺の職業だ。目下の仕事は産業スパイを洗い出すこと。楽器メーカーからの依頼でライバル社の調査を続けるうちに、冬絵の存在を知った。同業者だった彼女をスカウトし、チームプレイで核心に迫ろうとしていた矢先に殺人事件が起きる。俺たちは否応なしに、その渦中に巻き込まれていった。謎、そして…。ソウルと技巧が絶妙なハーモニーを奏でる長編ミステリ。

  • 「人間は、姿形やない!心や!」って事やな。
    容姿格差とか色々言われる昨今、ええこと言うわ!(^-^)v
    ローズフラットの住人達は、個性的な人達、でも、他人と比較せず、自身を自身のまま受け入れて楽しくやってる。
    こんな人達と楽しく生きていきたいと思わせる。
    ミステリーなんやけど、こういう要素もあってなかなか楽しめた。
    自身への自戒も込めて…あかん…見た目に左右されてるやん…って…(^^;;

    「眼に見えているものばかりを重要視する連中に、俺は興味はない。」

    • アールグレイさん
      こんばんは、お久しぶりです!この本、積読中です。楽しみが半減してしまうので、せっかくのレビュー、途中までしか読んでいません。ごめんなさい(^...
      こんばんは、お久しぶりです!この本、積読中です。楽しみが半減してしまうので、せっかくのレビュー、途中までしか読んでいません。ごめんなさい(^-^;では、良い本に出会えるよう
      \(^_^)/
      2021/04/13
    • ultraman719さん
      おはようございます!
      コメントありがとうございます!
      レビュー見ないで下さいね!ネタバレに細心の注意を払ってます!なんて言える程でもないし。...
      おはようございます!
      コメントありがとうございます!
      レビュー見ないで下さいね!ネタバレに細心の注意を払ってます!なんて言える程でもないし。まぁ、内容があるかってのは別にして^^;
      今、私は密室殺人に挑戦しています。また、レビューします!
      2021/04/13
    • アールグレイさん
      おはようございます
      朝の忙しい中、お返事ありがとうございました!これからお仕事でしょうか?密室殺人ですかぁ、ん~深そう。私みたいな主婦は、読...
      おはようございます
      朝の忙しい中、お返事ありがとうございました!これからお仕事でしょうか?密室殺人ですかぁ、ん~深そう。私みたいな主婦は、読み解くのが大変そうです(@_@)私は今、「ツナグ想い人・・・」を読んでいます。何年も前に読んで、再読です。レビューを書きたいと思います。ultramanさんのレビュー、どんなお話だったのか、楽しみにさせて頂きます!では良い1日を
      \(^_^)/
      2021/04/13
  • 道尾先生作品は、純粋に面白い!これぞ「読む娯楽」という感じ。

    現実っぽさとちょっと宇宙(空想世界)の狭間。
    と言えば、村上春樹作品もそうなのですが、道尾秀介作品はちょいちょいふざけている笑 「あ~友達とこんなやりとりあるわぁ」がより没入させてくれるのかもしれません。(そうですか)

    ストーリーも謎も筋が通っているので楽しめる一冊です。

  • 全ての伏線を華麗に回収している本だと聞いて購入しました。たしかに華麗に回収されていて、そうなるか〜という感想でした。


    第1話 谷口楽器で秋絵と出会った。7年前に別れ、その1ヶ月後に秋絵は死んだ。

    第2話 盗聴専門の探偵事務所に谷口楽器社長と刈田がやってきた。黒井楽器が新デザインをパクっていると思うとのこと。

    第3話 バー「地下の耳」で三梨は夏川冬絵と飲んでいる。冬絵はファントムで働いてくれることになった。

    第4話 冬絵は黒井楽器に潜入する。鍵のかかった引き出しを探ってもらう。

    第5話 5階企画部。解錠してデスクを探る。

    第6話 探った書類はデザインの盗用とは無関係。

    第7話 谷口楽器の刈田に進捗状況を伝える。カセットコンロを取り出して寄せ鍋にする。

    第8話 秋絵のお箸で冬絵が食べる。写真が一枚もないと言ったら、冬絵も写真が嫌いだという。

    第9話 四菱エージェンシーをやめたかったのだと冬絵がいう。

    第10話 トウヘイが現れてトランプ占いをしてくれたが、意味がわからない。

    第11話 今夜黒井楽器が動くという情報。

    第12話 黒井楽器の村井さんが殺される。携帯電話をみると、公衆電話から昼と夜の2回電話があったようだ。

    第13話 タバタという女が関与していて、凶器の文化包丁に指紋の拭き残しがあった話をすると冬絵は帰ってしまった。

    第14話 保坂くんが僕は役に立っていますかと訊く。

    第15話 焼き豚パーティーをすることになって、冬絵に連絡する。トウヘイがトランプ占いをする。冬絵が来る。

    第16話 冬絵はどうやら部屋の片付けをしていない。そして、料理をしない。

    第17話 秋絵の命日が近い。墓参りに行く。なぜか背面に穴の空いた招き猫がいる。秋絵の父母が来る。家に誘われた。

    第18話 秋絵の逸話にあまり意外なものはなかった。ただ高校卒業以来家に寄りつかなかったらしい。泊まっていくことになった。

    第19話 両親が秋絵の部屋にあった白い封筒と赤いビニールテープの話をしだす。しかも運動着に着替えて髪を不揃いに切っていたらしい。いつも持っていたハンドバッグもなかったらしい。父親は殺人を疑っているらしい。

    第20話 冬絵の電話を漏れ聞く。タバタと名乗っていた。

    第21話 谷口楽器に契約解除を告げる。冬絵の四菱エージェンシーでの偽名が田端冬美だとわかる。冬絵は昔若い女を殺したという。ひょっとしたら秋絵を殺した?

    第22話 冬絵は出て行った。あの女はやめたほうがいいとマスターがいう。

    第23話 悪人は深海魚と一緒で、いくら周りから圧を受けても潰れない。

    第24話 新聞に殺人犯は若い女と出る。刈田が匿名で通報したようだ。

    第25話 谷口社長に会う。冬絵の悲鳴が聞こえる。

    第26話 冬絵が乗っていると思しきヴァンを追いかけるがまかれる。行き先はわからない。トウヘイに占わせる。ダイヤの4。

    第27話 四菱エージェンシーでは三梨を警戒している。2階から冬絵の声が聞こえる。

    第28話 解除して入ると男が10人ほどいた。殴られる。

    第29話 なぜか野原の爺さんが現れて冬絵を連れて帰る。ミニクーパーが迎えに来る。

    第30話 四菱は昔野原探偵事務所にいたらしい。

    第31話 冬絵は打撲程度。本当に四菱から抜けたかったそうだ。

    第32話 冬絵が秋絵と無関係だった。そして殺人事件の解明に向かう。

  • 面白い。一休みの時はこんな読みやすく面白いものがいい。でもやはり道尾作品、あなどれない。
    ※ネタバレ注意! 以下の文には結末や犯人など重要な内容が含まれている場合があります。

    細かく文字の詰まった分厚い本を読んでいて疲れたので、ぱらぱらとめくってこの本に換えた。
    最近の文庫は、以前のものに比べて1ページは二、三行少ない、一行の文字数も、二、三文字減っている。その分文字が大きくなって紙も少し厚めでページも少なく、気楽で読みやすい。
    買うには躊躇するが読むときには、気分転換になっていい。

    本代を、乏しい小遣いから捻出していた子供時代は、文字がぎっしり詰まっていて出来れば2段組で分厚いものが嬉しかった。
    重いので転がっては読めない、机に座って支えがあって読めるようなものがよかった。
    今はこのように会話も一行になっていると、ますます嬉しくなる。
    これなら読み終わるのもすぐだろう、中身は読んでみてから、道尾作品はあまりはずれが無かったし。

    主人公の三梨幸一郎は、遠くの音を聞き分ける才能を生かして、探偵業をしているが、それで住んでいるローズ・フラットの家賃は払えるし部下を一人雇うくらいの収入はある。
    通りがかりに聞こえてきた話から、電車の中で不審な行動をする女に目をつけて部下に加える。
    彼女は悪徳だという評判の興信所に勤めていた。実入りのいい裏の仕事を捨てて、なぜかあっさり承諾して仲間になった。

    三梨は一年同居した秋絵が、7年前に自殺したことが心の傷になっている。
    採用した女は冬絵といった、名前を見ても縁があったのかもしれないと三梨は思った。
    引き受けた仕事は、依頼主は大手楽器屋の会長で、競争相手がどうも新製品のデザインを盗んでいるらしい、という調査依頼だった。成功報酬も高い。

    夜、人気の無い時間に聞き耳を立てながら冬絵を忍び込ませて証拠を探すが、手がかりが無い。しかしそのあとすぐ、足音がして建物の中で殺人があったような物音と声を聞く。
    通報で殺人が見つかり、警察が捜査を始める。三梨はその隙を狙って証拠集めをするが、いろいろと不審な出来事に当たる。
    冬絵はなぜ二つ返事で承知したのか

    三梨は忍び込んだ楽器屋のビルで経営者のヤクザたちに暴行を受けた。
    瀕死状態のとき、ローズ・フラットの住人が駆けつけてくる。中には地下のスナック「地下の耳」のマスターまでいた。
    瀕死に見えたが、マスターからもらった人形が三梨を助け、三梨はそれでも壁際にあったデータサーバーを持って、一行はほうほうの体で退散する。

    このデータがさまざまな疑問に答えてくれる。
    だがそれだけではなかった。

    読み始めは、道尾さんも読みやすいライトな作家だったのかな、と思いながら小見出しの3くらいまで読んだ。
    止めないでよかった、そこからが加速度的に面白くなった。

    そして急転直下、命拾いをするところから、ローズ・フラットの住人(お爺さん、お婆さん、神様に脳をいじられた青年、特徴のある双子、過去が暗いらしいマスター、気のいい部下)のいわくのある話が、それまでの小出しにされた筋書きにつながり、冬絵のことまでうまく収まる。作者は準備怠り無かった、書き出しまで解決する。

    意識的なぼかしや消化不良になりそうな部分もあるが、この本は、読む前にネタばれの感想文は読まないほうがいいと思う。
    冬絵さんについてはもう少し意外性もあっていいのではないかと思うが。犯人当てのミステリではなく、ストーリに巻きこまれて、流されて、ミスリードまでされそうになって(されてしまって)、ついに本音が聞けると思えば、理屈ではないところが面白い。技あり!。

    読みやすく面白く次にとりかかる元気が出た。。

  • 初っ端から騙されました(されてました)そのまま読み進めて伏線が回収される度に、"そうゆうことだったのか!!"という感じでした。
    「片眼の猿」というタイトルも読み終えると切なく、哀しく、でも自分自身も当てはまる部分があるなと思いました。

  • 予想外に!明るいミステリー!
    ザワザワ感を覚悟していたけど、爽やかな作品だった…「カラスの親指」と作風が近い。

    盗聴専門の探偵:三梨はある事件に巻き込まれ。。。
    彼と同じアパートに住む個性的な住民たちと冬絵は味方なのか⁈

    人を見た目で判断してはいけない、文章から受け取る先入観も信じてはいけない⁈ 面白かった!

  • やられた!
    道尾秀介先生のミステリー的な仕掛けの数々に、何度もミスリードされて、何度も「え、そっち!」「マジか!」とか思いながら、楽しく読了。

    とはいえ、楽しいだけの本じゃ無いのも魅力。
    テーマというか、メッセージ的にはとても重い、というか深い。個性、アンコンシャスバイアス、サクリファイス、そういった諸々を、軽快な文体とグーニーズ的キャラクターにまぶして、エンタメ作品に昇華している。

    そう、キャラクターですよ。こんなにもカラフルなキャラクターの正体(?)が終盤でサラッと明かされる感じ。見事にやられました。

    最近新書を多めに読んでいて、久しぶりに小説を読んだということもあって、ちょっとした高揚を味わえました。

    「人間というのはけっきょく、記憶なのではないだろうか。姿かたちが人間をつくるのではないし、見聞きしてきた事実が人間をつくるのでもない。事実の束をどう記憶してきたか。きっと、それが人間をつくるのだろう。そして、事実の束をどう記憶するのかは、個人の勝手だ。自分自身で決めることなのだ。」

  • あらすじに「盗聴」とか「スパイ」とかが書かれているので、裏社会を生きる人たちのお話かと思ったら、人生をめちゃくちゃ前向きに生きる明るいお話でした。

    少し違和感は感じていたのですが、特に深く考えず読み進んでいって、最後に色々な謎が明らかになった時にその違和感の正体に納得がいきました。
    わたしは本当、性別誤認トリック?によくハマるタチで、いつも最後まで気が付かないんですよね(⌒-⌒; )
    今回はそれに加えて、身体の一部分がないローズ・フラットの住人たちの特徴にも気が付かなくて、知った時は驚きましたが、
    私自身、相手からどう見えるかを気にせずに生きたいと思った事が何度もあったので、彼らをとても羨ましく思いました。

    生きることが辛く感じた時、読んでほしい本です。
    手や耳や足や鼻がなくとも、自尊心を持って毎日を過ごしている彼らにぜひ、会いにいってほしいです。

    でも三梨さんは最後のページで、見た目で判断するお客さんには興味がないようにおっしゃっていますが、そういうお客さんにも来てもらわないと生活が苦しくなるような気がします。
    お給料が払えなくなって冬絵さんに愛想を尽かされても知りませんよ(´・Д・)」

  • 盗聴専門の探偵が産業スパイの調査を進めていくうちに、殺人事件に巻き込まれるミステリー。同業の女性探偵とのロマンスや、仲間たちとの愉快なやり取りも楽しいハートフルな一冊。

    片眼の猿の逸話がこの作品のすべてを物語っており、多様化が奨励される現代らしいテーマ性です。

    ただ他の作品と比較すると悲壮感ややるせなさが少ないため、作品全体が軽い印象を受けてしまいました。道尾秀介らしく驚く展開はしっかりあって、今回も楽しませてもらえました。

  • いつか手にしたいと思っていたところ、いつも通う本屋で突然陳列されていおり入手できた。

    どんでん返しの名手である道尾秀介さんらしい作品。
    盗聴専門の探偵三梨がある依頼を調査中新たな仲間を作り、ともに仕事をする中ある殺人事件を"聴いて"しまう。そこから過去同棲していた人物や新たな仲間への違和感やそれを取り巻く舞台が目まぐるしく動いていく。

    主人公と近しい人々の行動や所作に違和感を感じ「何か、明言を避けているな」と思ったり、「異能力の世界観でいくのか?」という疑問をもったりしていた。が、最後にはそれぞれが見事に回収された。能力が万能でなかったことにも納得。
    映像化して欲しいけど、無理そうです。

    周りの人と違うこと、周りの人からの目線、自分だけの個性、、、といったものへの恐怖や偏見を皆もってしまっていると感じさせられました。周りと同じことがいいのか、自分だけの個性として受け入れるのがいいのか考えさせられる作品です。

  • H29.4.6 読了。

  • '21年5月26日、読了。久しぶりの、道尾秀介さんの作品。

    この人は、やはり凄いなぁ、と、毎度の事ながら、思えました。細かく張り巡らされた伏線が、一番最後に見事に回収される、その様たるや!気持ちが良かった!

    次は「背の眼」に、行ってみようかな…。

  • 道尾秀介らしい叙述トリックはありつつも、珍しく明るい雰囲気の物語だった。また叙述トリックも、ただ読者を騙すだけではなく、そこにメッセージ性が含まれていると感じられた。読者をただ驚かすだけの叙述トリックも面白いものは面白いが、ものによっては「だからなに?」と感じてしまうこともある。だからこそ本作のように、物語に深みを与えるための手法として叙述トリックを用いていることに好印象を覚えた。
    周りに合わせて普通に見せることが周りを騙していることになるという考え方は、多くの人にとって自分らしく生きるための後押しになるだろう。

  • ローズフラットの住人の容姿に最後まで騙されていたことに驚いた。そっちに仕掛けがあったとは。
    殺人事件のトリックなどはやけにあっさりしていて、こんなもんかぁと思ったけど、そのあとの展開に正直驚いた。
    ただ、やっぱり探偵モノとして事件をいかに解決するか、そこの描かれ方がもうひとつだったことは否めない。
    それでも、十分に楽しめた。

  • 道尾作品やはり読みやすいし自分は好きです!
    ただただ犯人が誰なんだろと読んでいくと言うより、各登場人物がどんな人なんだろうと考えながら読むと最後に道尾ワールドにどっぷりと浸る事ができているかと思います。
    そして、身体や能力を他人と比較して、自分が劣っているとか劣等感を感じていた事がなんだかそれでも良いのかなぁと思えるようになる作品でした。

  • 気持ちよくサクッと騙された感と事件のミステリー要素はあんまりなくて、予想できたかなと
    たぶんそこに重きを置いてるんじゃなく
    人間の目から入った印象で決めつけてしまう偏見や差別になんの価値もない、つまらないものなんだと
    言いたいんだろなーって話で最後は良き話にまとまってた。

    偏見な目で見られるなどのコンプレックスを持ってる人ほど、偏見したり自分で自分を差別する傾向があるとこがリアルなもので主人公がまさにそんな感じでリアルな人でした。
    みんな根拠のない自信と余裕があれば良いのにね

  • エンタメ性の高い作品だなという感想。大きなテーマは外見で人を判断するべきでない、ということ。初めから端々に「何かトリックがありそうだな」と思いながら読んだけど最後に全部明かされるのでスッキリ。道尾秀介さんの作品は「向日葵〜」と「カササギたちの四季」しか読んだことがないのだけど、これは読みやすかった。ただちょっと物足りない感じ。。

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著者プロフィール

2004年『背の眼』でホラーサスペンス大賞特別賞を受賞し作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』がベストセラーとなり、以後、『シャドウ』で本格ミステリー大賞、『カラスの親指』で日本推理作家協会賞、『龍神の雨』で大藪春彦賞、『光媒の花』で山本周五郎賞、『月と蟹』で直木賞を受賞。累計部数は700万部に迫る。

「2022年 『DETECTIVE X CASE FILE #1 御仏の殺人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

道尾秀介の作品

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