片眼の猿―One-eyed monkeys (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101355528

作品紹介・あらすじ

盗聴専門の探偵、それが俺の職業だ。目下の仕事は産業スパイを洗い出すこと。楽器メーカーからの依頼でライバル社の調査を続けるうちに、冬絵の存在を知った。同業者だった彼女をスカウトし、チームプレイで核心に迫ろうとしていた矢先に殺人事件が起きる。俺たちは否応なしに、その渦中に巻き込まれていった。謎、そして…。ソウルと技巧が絶妙なハーモニーを奏でる長編ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 道尾作品10作品目。今回はミスリードを誘い、読者を騙し驚愕させるためではなく、事件解決のスパイスとして、あるいは障がいを有することでの困難さを克服するための布石だった。主人公・三梨は私立探偵。彼が追うヤマは楽器店における不正。三梨に近づくヒロインの冬絵。冬絵が背負う過去の十字架と今回の殺人騒ぎ。最終的には綺麗なエンディング。しかし、そこが主題ではなく、三梨、冬絵はそれぞれ障がいを持つ。障がいにより自尊心を失うことでの葛藤、それを断ち切るための同僚とのカタルシス。「片眼の猿」で劇的な内容を期待したが納得。④

    • ポプラ並木さん
      アールグレイさん、こんにちは。夏休みに入りましたか?自分は火曜日からなのでもう少しです。
      さて、感想読んだら感想コメント書こうと思っていた...
      アールグレイさん、こんにちは。夏休みに入りましたか?自分は火曜日からなのでもう少しです。
      さて、感想読んだら感想コメント書こうと思っていたけど、まだ積読でしたね、、、残念。でもマイペースで読んでください!
      垣谷さん「あきらめません!」ですね。感想楽しみにしています。
      実はいま、「あなたのゼイ肉、落とします」「七十歳死亡法案、可決」の2冊図書館から借りています。この夏休みで4冊読みたいと思っています。それでは感想頑張って!!
      2022/08/07
    • アールグレイさん
      垣谷さんの本、「七十歳・・・・」は内容が怖くて、「ぜい肉落とす?」も若い女の子ではないのだから、と思うけどやはり抵抗を感じます。次は帆立さん...
      垣谷さんの本、「七十歳・・・・」は内容が怖くて、「ぜい肉落とす?」も若い女の子ではないのだから、と思うけどやはり抵抗を感じます。次は帆立さんと矢部太郎さんの「大家さんと僕・これから」それからではない。続編なのですが。
      (。_゜)_-~
      2022/08/07
    • ポプラ並木さん
      アールグレイさん、帆立さんは人気が高すぎてほとんど400人待ち。。。どうにかしてほしいです。本の数を増やさないと回ってくるのが数年後だよ。
      アールグレイさん、帆立さんは人気が高すぎてほとんど400人待ち。。。どうにかしてほしいです。本の数を増やさないと回ってくるのが数年後だよ。
      2022/08/07
  • 「龍神の雨」を読み終えてから、道尾秀介作品を続け読みです。

    普通に進んで行くんだけど...うまいなぁ。

    まさかまさかの展開にも魅せられますが、「人」を描くのが実にうまい。

    いやぁ、まいった。

    著者の作品、まだ積読もありますが、何故こんなに手をつけてこなかったのか?

    これで通算9冊(8作品)目の読了ですが、ここまでの気づきとして個人的に短編があまり好きではないことを除いても、圧倒的に長編がおもしろい!

    これからも追いかけていきます!


    説明
    内容紹介
    盗聴専門の探偵、それが俺の職業だ。目下の仕事は産業スパイを洗い出すこと。楽器メーカーからの依頼でライバル社の調査を続けるうちに、冬絵の存在を知った。同業者だった彼女をスカウトし、チームプレイで核心に迫ろうとしていた矢先に殺人事件が起きる。俺たちは否応なしに、その渦中に巻き込まれていった。謎、そして……。ソウルと技巧が絶妙なハーモニーを奏でる長編ミステリ。
    内容(「BOOK」データベースより)
    盗聴専門の探偵、それが俺の職業だ。目下の仕事は産業スパイを洗い出すこと。楽器メーカーからの依頼でライバル社の調査を続けるうちに、冬絵の存在を知った。同業者だった彼女をスカウトし、チームプレイで核心に迫ろうとしていた矢先に殺人事件が起きる。俺たちは否応なしに、その渦中に巻き込まれていった。謎、そして…。ソウルと技巧が絶妙なハーモニーを奏でる長編ミステリ。

  • 「人間は、姿形やない!心や!」って事やな。
    容姿格差とか色々言われる昨今、ええこと言うわ!(^-^)v
    ローズフラットの住人達は、個性的な人達、でも、他人と比較せず、自身を自身のまま受け入れて楽しくやってる。
    こんな人達と楽しく生きていきたいと思わせる。
    ミステリーなんやけど、こういう要素もあってなかなか楽しめた。
    自身への自戒も込めて…あかん…見た目に左右されてるやん…って…(^^;;

    「眼に見えているものばかりを重要視する連中に、俺は興味はない。」

    • アールグレイさん
      こんばんは、お久しぶりです!この本、積読中です。楽しみが半減してしまうので、せっかくのレビュー、途中までしか読んでいません。ごめんなさい(^...
      こんばんは、お久しぶりです!この本、積読中です。楽しみが半減してしまうので、せっかくのレビュー、途中までしか読んでいません。ごめんなさい(^-^;では、良い本に出会えるよう
      \(^_^)/
      2021/04/13
    • ultraman719さん
      おはようございます!
      コメントありがとうございます!
      レビュー見ないで下さいね!ネタバレに細心の注意を払ってます!なんて言える程でもないし。...
      おはようございます!
      コメントありがとうございます!
      レビュー見ないで下さいね!ネタバレに細心の注意を払ってます!なんて言える程でもないし。まぁ、内容があるかってのは別にして^^;
      今、私は密室殺人に挑戦しています。また、レビューします!
      2021/04/13
    • アールグレイさん
      おはようございます
      朝の忙しい中、お返事ありがとうございました!これからお仕事でしょうか?密室殺人ですかぁ、ん~深そう。私みたいな主婦は、読...
      おはようございます
      朝の忙しい中、お返事ありがとうございました!これからお仕事でしょうか?密室殺人ですかぁ、ん~深そう。私みたいな主婦は、読み解くのが大変そうです(@_@)私は今、「ツナグ想い人・・・」を読んでいます。何年も前に読んで、再読です。レビューを書きたいと思います。ultramanさんのレビュー、どんなお話だったのか、楽しみにさせて頂きます!では良い1日を
      \(^_^)/
      2021/04/13
  • 初っ端から騙されました(されてました)そのまま読み進めて伏線が回収される度に、"そうゆうことだったのか!!"という感じでした。
    「片眼の猿」というタイトルも読み終えると切なく、哀しく、でも自分自身も当てはまる部分があるなと思いました。

  • 予想外に!明るいミステリー!
    ザワザワ感を覚悟していたけど、爽やかな作品だった…「カラスの親指」と作風が近い。

    盗聴専門の探偵:三梨はある事件に巻き込まれ。。。
    彼と同じアパートに住む個性的な住民たちと冬絵は味方なのか⁈

    人を見た目で判断してはいけない、文章から受け取る先入観も信じてはいけない⁈ 面白かった!

  • 盗聴専門の探偵が産業スパイの調査を進めていくうちに、殺人事件に巻き込まれるミステリー。同業の女性探偵とのロマンスや、仲間たちとの愉快なやり取りも楽しいハートフルな一冊。

    片眼の猿の逸話がこの作品のすべてを物語っており、多様化が奨励される現代らしいテーマ性です。

    ただ他の作品と比較すると悲壮感ややるせなさが少ないため、作品全体が軽い印象を受けてしまいました。道尾秀介らしく驚く展開はしっかりあって、今回も楽しませてもらえました。

  • 道尾秀介らしい叙述トリックはありつつも、珍しく明るい雰囲気の物語だった。また叙述トリックも、ただ読者を騙すだけではなく、そこにメッセージ性が含まれていると感じられた。読者をただ驚かすだけの叙述トリックも面白いものは面白いが、ものによっては「だからなに?」と感じてしまうこともある。だからこそ本作のように、物語に深みを与えるための手法として叙述トリックを用いていることに好印象を覚えた。
    周りに合わせて普通に見せることが周りを騙していることになるという考え方は、多くの人にとって自分らしく生きるための後押しになるだろう。

  • H29.4.6 読了。

  • '21年5月26日、読了。久しぶりの、道尾秀介さんの作品。

    この人は、やはり凄いなぁ、と、毎度の事ながら、思えました。細かく張り巡らされた伏線が、一番最後に見事に回収される、その様たるや!気持ちが良かった!

    次は「背の眼」に、行ってみようかな…。

  • 道尾作品やはり読みやすいし自分は好きです!
    ただただ犯人が誰なんだろと読んでいくと言うより、各登場人物がどんな人なんだろうと考えながら読むと最後に道尾ワールドにどっぷりと浸る事ができているかと思います。
    そして、身体や能力を他人と比較して、自分が劣っているとか劣等感を感じていた事がなんだかそれでも良いのかなぁと思えるようになる作品でした。

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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