龍神の雨 (新潮文庫)

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  • 新潮社 (2012年1月30日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784101355535

作品紹介・あらすじ

添木田蓮と楓は事故で母を失い、継父と三人で暮らしている。溝田辰也と圭介の兄弟は、母に続いて父を亡くし、継母とささやかな生活を送る。蓮は継父の殺害計画を立てた。あの男は、妹を酷い目に合わせたから。――そして、死は訪れた。降り続く雨が、四人の運命を浸してゆく。彼らのもとに暖かな光が射す日は到来するのか? あなたの胸に永劫に刻まれるミステリ。大藪春彦賞受賞作。

みんなの感想まとめ

複雑な人間関係と重い運命が交錯する物語は、兄妹と兄弟の二重螺旋の視点で進行し、読者を引き込む没入感を生み出します。事故で家族を失った彼らが抱える悲しみや葛藤は、時に重苦しいものではありますが、そこに潜...

感想・レビュー・書評

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  • 久々の道尾秀介作品、これで通算8冊目です。

    読み終えた直後の評価としては☆4つ。

    巻末の橋下満輝さんの解説(「龍人の雨」ーーもう一つの姿)を読み終えた瞬間に、評価は☆5つに格上げとなりました。

    ここまで読み取れる力が欲しい...

    代表作である「向日葵の咲かない夏」、個人的に好きな「カラスの親指」に「背の眼」等、好きな作品もあり、積読もまだ何冊かありますが、きっと本作を機に道尾作品を今までとは違ったレベル感で追い求めることになると思います。

    解説を読み、ブクログに足跡を残しながら、もう一度最初から読み返してみたいと心が揺れる。

    そんな作品でした。

    ※敢えて内容には触れず



    説明
    内容紹介
    添木田蓮と楓は事故で母を失い、継父と三人で暮らしている。溝田辰也と圭介の兄弟は、母に続いて父を亡くし、継母とささやかな生活を送る。蓮は継父の殺害計画を立てた。あの男は、妹を酷い目に合わせたから。――そして、死は訪れた。降り続く雨が、四人の運命を浸してゆく。彼らのもとに暖かな光が射す日は到来するのか? あなたの胸に永劫に刻まれるミステリ。大藪春彦賞受賞作。
    内容(「BOOK」データベースより)
    添木田蓮と楓は事故で母を失い、継父と三人で暮らしている。溝田辰也と圭介の兄弟は、母に続いて父を亡くし、継母とささやかな生活を送る。蓮は継父の殺害計画を立てた。あの男は、妹を酷い目に遭わせたから。―そして、死は訪れた。降り続く雨が、四人の運命を浸してゆく。彼らのもとに暖かな光が射す日は到来するのか?大藪春彦賞受賞作。
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    道尾/秀介
    1975(昭和50)年、東京都生れ。2004(平成16)年『背の眼』でホラーサスペンス大賞特別賞を受賞し、デビューする。独特の世界観を持つ作家として、大きな注目を集めている。’07年『シャドウ』で本格ミステリ大賞、’09年『カラスの親指』で日本推理作家協会賞を受賞。’10年『龍神の雨』で大藪春彦賞を、『光媒の花』で山本周五郎賞を受賞する。’11年『月と蟹』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 没入感よ〜!龍神の手汗。

    訳ありな家庭に暮らす兄弟と、近しい境遇の兄妹との2重螺旋で進む物語。
    もちろん部分的に接点が生まれ、関係性や謎が深みに、、

    もう途中から止まりませんでしたよ。深夜3時過ぎましたけど!(自業自得)

    ちょいちょい太字になっている謎なフレーズなども、後書きで橋本満輝氏が予測回収していて2度美味しい。

    次のを買います。

  • 「向日葵の咲かない夏」以来どっぷり道尾秀介さんにハマった時期があったなぁ〜
    本書もその時期に一度読了。
    本書含む「神シリーズ」が3冊ほど出版されていることを知り、神シリーズ読了の為本書から復習!
    そうだった、そうだった!
    道尾さん、読んでると必ず迷子になる(笑)
    「ん?あれ?」って…頭の中迷う!
    これ、これ、この感覚だったよー!と思いながら堪能しました。
    決して気持ちの良い内容ではないけれど、読んでいて惑わされる感じはさすが道尾ワールド!

    また久しぶりに道尾さん読みたくなった!

  • 蓮&楓の兄妹と、辰也&圭介の兄弟とその継母・里江さんの2組の家族とも、どうか幸せになってほしい。

    蓮&楓の継父の睦男さん、仕事を探していたことをちゃんと子どもたちに話してくれれば良かったのに!

    「家族のことだけは、どんなことがあっても信じなきゃいけない。」
    蓮のこの言葉が圭介に響いたし、きっと辰也にも響いたと信じている。

    文庫の解説が良かった。
    考察が鋭すぎる!
    バーの常連客同士で解説を頼み、頼まれる関係。
    おもしろいなー。
    ハブのニュースとか、電話線が切断されたニュースとか、救いを残してくれる結末で安心した。

  • 降りっぱなしの雨が余計に物語を重く暗く感じさせる。それでも引き込まれてあっという間に読んでしまった。
    解説を読んで少し救われた。そこまで思い付かなかった。2人が心傷む選択をしたとしても、降り続いた雨が良い方向へ持っていってくれないかな…

    目次のタイトルが波打っていて、龍みたいだなって思った。

  • 道尾秀介6作目
    やっぱり読みやすいし引き込まれる
    後半はいつものごとく一気読みだった
    終始陰鬱で重めな雰囲気だけど
    雨の日に是非

    ■兄妹(兄弟)
    兄弟って大体は、血が繋がっていて幼い頃から一緒に育った年の近い人間
    両親と同じく唯一無二の関係性だなぁ
    喧嘩をすることもあるが二組ともお互いのことをよく見ていて、気づかれていないと思っている心の内も読まれていた
    心の奥では互いを気遣って心配しあっている、いい関係性だ。


    ■あとがき
    解釈は色々とあるんだろうけどあとがき見るとより楽しめる
    本編が気になって章の間のニュースは流しぎみに読んでしまった…
    地理の知識もガバガバだし…

    二組の兄妹(兄弟)はその後がどうなった?睦男の本当の死因は?溝田兄弟の母の死の真相は?
    色々なパターンが考えられる余白があるが、どうか残された人達は幸せに暮らしてほしい。
    溝田家は光が見える終わりだったが添木田兄妹も幸せに暮らせるようになったと信じてる



    安定クオリティの道尾作品は定期的に読んでいきたい
    カエルの小指は積んであるけどその次は何を読もうかなぁ

  • 面白かった〜!
    ちょうど激しい雨が降る中、読了。
    作中も雨の描写が多く、終始暗ーくてじめじめした雰囲気がつきまとう感じだった。
    でもこういう雰囲気好きだな〜。
    境遇がよく似てる二組の兄弟の話が絡み合いながら進む。
    先が気になって仕方ない。
    アレ?ナニカガオカシイ、、
    終盤、自分が思ってたのとは全然違う展開に!
    派手に騙されたー!とかどんでん返し!って感じじゃないけど、気がつけば作者さんの思惑に見事にハマってしまってた。

    最後のひと言の真相はどっちだったんだろう、、
    光が見える一方でやるせなさも残る終わり方だった。
    道尾さん、他の作品も読みたくなった♡

  • ずっと雨、ずっと暗い。嫌な感じが漂ってるはずなのに、意外とさくっと読めてしまうのは道尾秀介作品ならではかもしれない。主要人物の視点を細かく変えつつ話を進めて行くのが読み易いし、嫌なものが積み重なっていくのは上手い。そして突然崩す。しっかり真相は描いてくれるのでモヤモヤはしなかった。最後は少しわかり難かったが、解説に書いてあった解釈で納得。

  • さすが道尾秀介作品、哀愁感のある見事な結末。きっとこの世界での唯一のハッピーエンドだったと思う。

  • 継父と暮らす兄妹と継母と暮らす兄弟。共に暗い過去を持ち、今もその傷を抱えている。
    タイトルの通り終始雨が降っているのも相まってどんより暗い雰囲気で進んでいく。
    二組の物語が少しずつ交差して、やがて大きなうねりを起こす。
    手に汗握るストーリー展開で読みやすかった。
    最後の解説はもはやストーリーの一部のようなもので、理解が深まった気がする。

  • 2024/9/26読了。

    とても重い話。
    実の父親と母親を亡くした2組の兄弟(兄妹)の「運命」が交わるが、やるせない事件も起こり、最後はこの後、この2組はどうなるのだろうか?と、胸が痛くなる。

    本の最初から最後まで、話の中ではずっと雨が降っていることもあり、読後感は暗くじめじめしたままで、
    本を閉じた後、思わず「ふー」とため息が出てしまった。

    解説まで読むすすめると、少しだけ気持ちが晴れてきて、ほっとした。

    文の書き方、話のもっていき方、「ラジオニュース」のはさみ方、そして見出しの付け方は秀逸で、やはりすごいと思うが、今回は設定と内容が重すぎて暗すぎて、私の心には余る気がする。

  • 「龍神の雨」というタイトルが似合う作品の内容でした。「向日葵の咲かない夏」を読んだ時に、この方の世界観は私には合わないなと感じたのですが、これもやはり合わなかった
    決して駄作ではないと思うしよく作り込まれてて考えられてて雰囲気もあって、なのですがやっぱりそんなに興味が湧かず、、、残念でした。

  • 再読。19歳の兄と中学生の妹、中学生の兄と小学生の弟という二組の境遇の似た兄弟と、その周りの大人たちが織りなす悲しい物語。
    道尾さんの作品の中でもベスト3に好きな作品です。私の中で道尾さんは、ミステリ作家というよりも純文学作家さんなので、少年少女の心情の機微を丁寧に捉えたこちらの作品は真骨頂。子供達のヒリヒリするような苦しみ。何者かになりたいのに何者にもなれない無力さ、頼りなさ、心細さ。思春期の臨場感がすごい。

  • 題名だけ見てなんとなく買った一冊。

    なんの話?兄弟兄妹の話かな?

    似たような境遇のある兄妹とある兄弟がある事件で絡みあっていくような内容だった。

    いろんな視線で話が進んで行くが、その先どうなる?って感じがずっと続いて最後まで楽しめた。

    でも最後がかんかモヤモヤが残る。と言うかその後どうした?どうなった?があり気になる.

    解説を読みあーそう言う事なんだと思う所がいくつかあったが、自分の頭じゃそんなに深読み出来なかった。

    その後はどうなったか
    気になる所がいくつかありスッキリ終われなかった小説でした。

  • 母を亡くし、継父と暮らす添木田蓮、楓の兄妹。
    父母を亡くし、継母と暮らす溝田辰也、圭介の兄弟。

    "家族"がテーマのかなり重めの作品。
    複数視点で物語は進んでいく。


    タイトルにもある通り、"雨"がキーワードになってくる。台風により雨が降り続くが、終始薄暗く不穏な雰囲気が漂っている。
    雨が降っていたから、こんなことになってしまった…?雨が降っていなければ…?

    登場人物の心理、降り続く雨、そして龍の描写が良かった。


    「想像は人を喰らう」という表現が出てくるが、添木田兄妹も溝田兄弟も、そして読者の自分も、想像と思い込みで決めつけてしまっていた部分があった。


    道尾秀介さんはどの作品もそうだけど、鮮やかな伏線回収が素晴らしい。そうだったのか!と気づいた瞬間が気持ち良い。
    一読では全て気づけないくらい伏線が散りばめられているので、読み終わってすぐ再読するのがおすすめ。

  • 救い用の無いとまでは言わないが、閉塞感のある状況設定である。それがゆえに暗い雰囲気で物語は進んでいく。
    物語の最後で一組の兄弟には少し明るさが差してくる。
    一方の兄弟は、「そうなるよな、、」とあまり良くない結末を推測をして物語は終わる。
    自分はあまり解説や後書きは読まない方だが、終わり方にモヤモヤした感じがあったので、何か答えを見出せないかと思い今回は解説を読んでみた。
    答えは解説にあった。この解説は必読だと思う。

  • あぁ~、道尾さんの作品だ!と感じ入ってしまう本。
    昼前に読み始めたのですが、面白くて、他のことは何もせず一気に読み切りました!
    この本の前に道尾さんのライトミステリーを読みましたが、やっぱり道尾さんの本はこうでなくっちゃ~!
    なんて、えらそうなことを言っておりますが、一ファンの戯言とお許しください。
    ダークな部分もあり、重たい部分もあり、心が痛い部分もあり・・・
    だけど好きです、道尾さんのミステリー。

  • 道尾さん作品、マジで外れません。


    物語は静かに淡々と進んでいくのですが、情景描写が細かく、そして怖い…!気づいたら涼しいはずなのに1人じっとり汗かいてました笑

    交互に進んでいく、境遇の似たきょうだい2組のストーリー。

    最後はバイト先の店長である半沢の悪事が明るみになり、うまくいったように思えたが、
    最後の最後で半沢が、本当はあの時もう継父は死んでいた。殺したのはお前だ、と…

    それを聞かされた蓮は、そして殺害を依頼した楓は。これからどうなってしまうのだろう。

    なんというか、殺人者と普通の人の違いなんて、もしかしたら大きな違いはなく、殺人者になってしまう危険性を誰でもはらんでいるのかもしれない。
    例えばそのきっかけが、雨、かもしれない。


    もう一方の兄弟は、継母と兄の確執も弟が思っていたものとは違っていたし、未来を感じさせるおわりかたで安心しました。



    どんよりした雨の日、私にも龍が見えたりして…
    雨の日には思い出してしまう作品になりそうです。

  • 3/4くらいで思い込みが覆され、どうなってるの!とページを繰ってしまう。想像は人を食う。いろいろメタファーが入ってるみたいだけど、何も考えずに読んでもかなり楽しめます。

    24.3.27再読。2回目でもだまされるw 辰也の家族の対する思いが切ない。文庫本の解説が良い意味でネタバレで、道尾秀介オタクと話しているようで楽しかった。

  • きたきた道尾秀介って感じ。
    モヤモヤと気持ち悪い感じ。
    お兄ちゃんの蓮が良い子で良かったー!楓は何で蓮に嘘をついたんだろう。
    半沢が気持ち悪かったな。辰也も楓を狙った、嫌なやつかと思ったけど、そうじゃなかった。でも‥なんで体操着持っていたんだろう?圭介も良い子だった。
    解説がすごくわかりやすくて、なるほど!なるほど!と感心した。
    龍は亡くなったお母さんたちなのかもね。お母さんは永遠に子供の味方!

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著者プロフィール

2004年『背の眼』でホラーサスペンス大賞特別賞を受賞し作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』がベストセラーとなり、以後、『シャドウ』で本格ミステリー大賞、『カラスの親指』で日本推理作家協会賞、『龍神の雨』で大藪春彦賞、『光媒の花』で山本周五郎賞、『月と蟹』で直木賞を受賞。累計部数は700万部に迫る。

「2022年 『DETECTIVE X CASE FILE #1 御仏の殺人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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