第一阿房列車 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.82
  • (95)
  • (95)
  • (135)
  • (7)
  • (2)
本棚登録 : 1071
レビュー : 96
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101356334

作品紹介・あらすじ

「なんにも用事がないけれど、汽車に乗って大阪へ行って来ようと思う」。借金までして一等車に乗った百〓@6BE1@先生、世間的な用事のない行程を「阿房列車」と名付け、弟子の「ヒマラヤ山系」を共づれとして旅に出た。珍道中のなかにも、戦後日本復興の動きと地方の良俗が描き出され、先生と「ヒマラヤ山系」の軽妙洒脱な会話が彩りを添える。読書界の話題をさらった名著を新字新かな遣いで復刊。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • おそろしいほどに、おもしろいと思うところがなかった。感想としては、面倒くさいオッサンの長旅につきあう山系氏が哀れに思えた…というくらい。

  • 山口瞳先生を数冊読み返してる中に、百閒さんの話が幾度か出てきたもので、つい読み返してみたくなってしまいました。

    たぶん・・四半世紀前、十八九の頃に読んだものなので、実家に預けてあるのか、手元に見当たりませんので購入しました。

    カバー巻末に、「~名著を新字新かな遣いで復刊」とあるように、以前読んだ時よりかは、かなり読みやすくなっていたと思います。
    ―が、「旧字旧かな遣い」の或る種の風情のようなものが・・。

    四半世紀前のガキの頃にも愉しく読めた覚えがありますが、四十を越えたいま読むと、更に愉しく読めたような気がします。

    ヒマラヤ山系君(旅の相方)との会話が・・。
    「そこの、右の窓口に何とかいてある」
    「遺失物取扱所です」
    「何をする所だろう」
    「遺失物を取り扱うのです」
    「遺失物と云うのは、落としてなくなった物だろう。なくなった物が取り扱えるのかい」
    「拾って届けて来たのを預かっておくのでしょう」
    「拾ったら拾得物だ。それなら実体がある。拾得物取扱所の間違いかね」

    こんな人をくったようなことで、いつもヒマラヤ君を黙らせてしまっているかと思うと、その数頁前には 『何事によらず、明日にのばせる事は、明日にのばした方がいい』 などと、悟っとどこかのお坊さんの格言のようなことを言いますので油断がなりませぬ。

    第二阿房列車、第三阿房列車と読み進めたいのですが、なんとか手に入れた芥川受賞作がどうにも気になったりします。

    かといって百閒さんの直ぐ後に読むのも、なんだか田中慎也さんに意地悪のような気もします。

    ここは先日のNHKドラマの原作【トンビ/重松清・著】が、買ったままになっていますので、ワンクッション、柔らかいのを読んでみます。

  • 自分がなんにもしないのに、その自分が大変な速さで走って行くから、汽車は文明の利器である。

  • 著者の縛られることを拒否するパーソナリティがまず魅力です。
    それ以上に、車窓から見える景色や旅先での人々とのやり取りをコンパクトな日本語で書きあらわされており、読んでいてとても心地よく感じました。

  • 用事もないのに列車に乗って遠くへ行くのは阿保のようだと言って、そうして乗る列車を阿保列車として旅するのがこの本である。ヒラヤマ山系君を相棒に大阪や鹿児島、東北を旅する。なんとものんびりしている。移動する時間は午後から。起きられないから午前中いっぱい、宿で過ごしている。乗り継ぎで2.3時間待つことも。プラットホームのベンチでぼーと待っている。

  • 用事がないときに用がないところへ列車に乗っていくというエッセイ。内田氏のどこかひねくれているように見えてある意味筋は通っている物の見方もさることながら、毎回お供に選ばれるヒマラヤ山系氏がこれまたいい味を出していて面白い。山系氏がもし普通の人?だったらこんな旅は3分で物別れに終わるのだろうが、どこかぼんやりしているが知り合いも多くそこそこドラマを運んでくるこの塩梅が、物語のような面白さを発揮しているのかも。

  • 百閒先生のことは大学を卒業してだいぶ経ってから知り、この度初めて読みましたが、なるほど教科書には載らないわけです。でも確かに面白く、方々の旅先で歓待されるのも、今なお人気があるのも判りました。
    カバー写真の百閒先生は威厳に満ち溢れ、本文中のワガママじいさんからは想像できません。

  • 特別阿房列車(東京・大阪)
    区間阿房列車(国府津・御殿場線・沼津・由比・興津・静岡)
    鹿児島阿房列車前章(尾ノ道・呉線・広島、博多)
    鹿児島阿房列車後章(鹿児島・肥薩線・八代)
    東北本線阿房列車(福島・盛岡・浅虫)
    奥羽本線阿房列車前章(青森・秋田)
    奥羽本線阿房列車後章(横手・横黒線・山形・仙山線・松島)

    解説:伊藤整、エッセイ:森まゆみ

  • 「阿房列車」というのは、目的地に行く用事のない鉄道に乗ることだけを目的にした列車の旅のことです。たとえば第一章の東京大坂間では、大坂ではどこにも立ち寄らず、一泊したらすぐに東京へ引き返してしまいます。

    http://naokis.doorblog.jp/archives/First_Aho_Train.html【書評】『第一阿房列車 (新潮文庫)』その1〜1951年頃の鉄道状況 : なおきのブログ
    http://naokis.doorblog.jp/archives/hisatsu_kitagami.html【書評】『第一阿房列車 (新潮文庫)』その2〜肥薩線と北上線 : なおきのブログ
    http://naokis.doorblog.jp/archives/steam_locomotive_uplifting.html【書評】『第一阿房列車 (新潮文庫)』その3〜蒸気機関車の躍動感 : なおきのブログ


    <目次>
    特別阿房列車
     東京 大阪
    区間阿房列車
     国府津 御殿場線 沼津 由比 興津 静岡
    鹿児島阿房列車 前章
     尾ノ道 呉線 広島 博多
    鹿児島阿房列車 後章
     鹿児島 肥薩線 八代
    東北本線阿房列車
     福島 盛岡 浅虫
    奥羽本線阿房列車 前章
     青森 秋田
    奥羽本線阿房列車 後章
     横手 横黒線 山形 仙山線 松島
    解説 伊藤整
    間のびする旅の極意 森まゆみ


    2018.01.09 朝活読書サロンで内田百?の本が話題になり、そうだ『安房列車』を読もう、と思い立つ。
    2018.01.28 読書開始
    2018.02.01 読了
    2018.02.05 朝活読書サロンで紹介する。

全96件中 1 - 10件を表示

内田百けんの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
川上 弘美
三島由紀夫
内田 百けん
有効な右矢印 無効な右矢印

第一阿房列車 (新潮文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする
×