金春屋ゴメス (新潮文庫)

  • 新潮社 (2008年9月30日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784101357713

みんなの感想まとめ

独特の世界観が魅力のこの作品は、近未来の日本に鎖国政策を敷く独立国家「江戸」を舞台に、大学生の辰次郎が仲間たちと共に活躍する物語です。情緒ある書き出しから始まり、予想外の展開に大笑いさせられる一方で、...

感想・レビュー・書評

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  • 江戸の秋の夜長、情緒ある書き出しから僅か数ページでの思わぬ展開に大爆笑。
    近未来の日本に鎖国政策を敷いている「江戸」と言う独立国家があり、、そこに
    日本からの入国を許可された辰次郎と言う大学生が周りの仲間と共に様々に活躍する、と言ったストーリー。何故早く読まなかったかと後悔している。
    死に至る流行り病とか、今も考えさせられる記述も多いが、スッキリ爽快に読み終えた。

  • 装丁を見て、桃鉄のキングボンビーを思い出した。江戸の時代小説かと思わせて、月に人が住む近未来の日本に隣接する独立国「江戸」を舞台にしたファンタジー。

    主人公辰次郎のボスである、長崎奉行ゴメスのキャラがとにかくたっている。身の丈六尺六寸というから2mの巨人。どてら、黒鬼丸、金棒の装備もあわせると強烈。容赦なく暴れると被害の規模も桁外れでまさにキングボンビー。睨まれたら腰抜かすよね、そりゃ。部下たちも「厚顔無恥、冷酷無比、極悪非道で誉れ高い」と断言する強烈さだが、親分としては全幅の信頼を寄せられている。

    後半は、個人的にゴメスがいつ来るか、いつ来るか、のゴメス待ち。ある意味、水戸黄門。
    江戸マニアのバイリンガル松吉、おっちょこちょいの飯屋の姉妹、無口な走り屋韋駄天、ゴメスをからかえる唯一の人粟田様など周囲のキャラもよく、続編に期待。

  • ゴメスにもってかれる。それが楽しい。性別が秀逸。モブめいた地味な描かれ方なのにジワジワ主人公の周囲の人物達が魅力的に格好よく感じられるようになってくる匙加減も昨今のライトファンタジーノベルっぽい「作られた感」が無くて良い。最近現代的過ぎ江戸の匂いや空気感の無い時代小説増えててあまり好きな傾向ではないのだが、この小説だと「いっそ!ならば!」とばかりの設定なので気にならない(近未来の江戸物^_^昔読んだ漫画、「七色とうがらし」だったかな?あの設定好きだったのだが、近いものを感じる)

  • 日本から江戸国へ
    時代がねじれた気分で読む
    馴染みがありそうでない世界でわくわく
    ゴメス、凄い、強烈

  • 新しいタイプのファンタジー?時代小説?

    現代日本と並行して江戸という国が存在する世界。
    インターネットもプラスチック製品も進んだ科学技術もない世界へ行くことになった大学生の辰次郎。
    もうこの設定から面白かったです。

    辰次郎とともに江戸を覗き込んでいるような気になりました。
    タイムスリップをしたような、映画村に迷い込んでしまったような感覚で一気に読んでしまいました。

    これがデビュー作というのが驚きでした!

  • 再読。ファンタジーとしての設定がわくわくします。読みながら映像を想像するのがとても楽しい(ドラマ『浮浪雲』がちらつく)。
    流行り病の話は今年読むと印象が重く、考え込んでしまいました。コサキンラジオでお二人が、もし江戸時代に行けたらお寿司と蕎麦を食べてみたいと仰っていたのを思い出しました。
    映像化したら見てみたい。ゴメスはマツコ氏で!

  • 3連休の最後はゆったりと、ファンタジーノベル大賞受賞の時代劇調本作で締めるかと。
    月に人類が住む近未来の日本で、関東と東北の間に人工的に江戸時代を再現した「江戸」という国が存在。
    子供の頃に江戸国に住んでいたことのある大学生の辰次郎が、父の希望で再び江戸国に入国し、長崎奉行の元で鬼赤痢と呼ばれる疫病の謎を追う。
    辰次郎とともにやってきた江戸萌えの松吉や海外フリークの奈美に金春屋の仲間たち、そして何よりタイトルロールのお奉行様。
    それぞれ個性も容貌も様々に、辰次郎の過去を紐解く作業と鬼赤痢という病原体の正体を突き止めるミステリーが絡み合い、現代に出来たテーマパークのような江戸の町や山里の風情も相まって物語は進む。
    意表をつく舞台設定に良く練れた謎解きでスッキリとした読後感。
    かつて日本にあった風景や人情を懐かしみ、そこから物の道理とか国家という存在やその中での個人のあり方についても少し考えさせられる。

  • 結構突飛な設定。だけど、割とすんなり入り込めた。ただ、内容は薄かったかなぁ。

  • 設定が斬新で、出だしから引き込まれる。
    極悪非道と恐れられるゴメスの名前の由来には、辰次郎同様驚いてしまった。

    裏金春の日常ではクスッと笑ってしまうが、日本と江戸国の関係や鬼赤痢の謎ではいろんな事を
    考えさせられる。

  • 日本の中に江戸村みたいな独立国があるって発想が面白かった。
    鎖国と言いつつもある時点におけるいいとこ取りを目指したような設定なので、本作みたいな事件を何度か経て『キリンヤガ』のように崩壊していくんだろうなぁ等と若干寂しい気分にもなった

  • デビュー作というから驚いた。
    江戸時代小説ではなく、月にいっちゃうような近未来の話だったしアイデアが奇抜。
    日本の中にディズニーランドよろしく鎖国中の江戸国あり現代人がそのまま江戸へ行けたらどんなんかなー
    そういう、いまむかし話のレベルではなかった。

    コロナ疫病閉塞感あふれる日本からむ利権今、この江戸国の臨場感を高めてくれる環境は抜群

  • 近未来の日本の中に「江戸」を再現した属領を作り、その江戸はかつてと同じように鎖国しているという、斬新かつワクワクする舞台設定です。
    物語は捕物帳の仕様ですが、そこに現代のテクノロジーと江戸時代の生活を再現しているからこその制約とが絡み合っており、現代人としての目線でも登場人物たちの葛藤をスムーズに理解できます。
    ある程度の年齢になり、ここ数年東京の下町で暮らすことで江戸の残り香を嗅ぐ生活をしてきた人自分としては、この「江戸」が本当にあったら暮らしてみたいと思いました。

  • 2020/8/15
    現代に江戸時代の生活をする隔離された区画があったら…というSF。
    20年位前に友達と「鎖国して幕府を置こう!」から始まった話がめっちゃ楽しかったのを思い出した。
    将軍は格闘家の佐竹でいいやん。とか。意味わからんけど。
    ビジュアルアーツの前のベンチで何時間も話したんよな。
    思い出は尊い。
    小説はゴメスのことがちょっとしか語られてないし、もうちょっと色々知りたくてもどかしいけどシリーズなら仕方ないね。
    登場人物が結構多くて誰が誰やらわからんくなっちゃった。

  • タイトルと装丁のインパクトで手に取ったのがきっかけ。
    江戸国の中でも巻き起こる事件。時代物の様でいて違う様な不思議な感覚でしたが、すっかりはまってさらっと読めました!
    この本から西條さんの作品にはまりました♪( ´▽`)

  • 近未来の日本に「江戸国」という江戸時代そのままの属国が存在するという設定はユニークながらも、主人公の目線だけではタイトルともなっている長崎奉行の"金春屋ゴメス"という人物があまり見えてこない。

    この作品はそれはそれで十分に読み応えはあるのだけれど、ゴメス抜きでも成立しちゃっているから、結局著者が描きたかったのは何だったのかな、とも考えてしまう。

  • ゴメスがいる! ゴメスが動く!! ゴメス様ご出動~!!!


     西條奈加さんのプロフィールに必ず記されるデビュー作『金春屋ゴメス』。栄えある2005年日本ファンタジーノベル大賞受賞作です☆
     このファンタジーノベル大賞というのは常識を超えた大作の宝庫で、ダルい某芥○賞とは大違い★ 大賞受賞作で独断のベスト3を挙げると、第1回の酒見賢一著『後宮小説』、第3回の佐藤亜紀著『バルタザールの遍歴』、加えて第17回の本書が大好きです!!

     近未来の日本から独立し、あの時代の文化風土に立ち返って鎖国中の「江戸国」に、とある理由から主人公の若者は入国を許されます。
     待っていたのはN奉行M守、通称ゴメス! とてつもない巨体に規格外の頭脳を搭載した、大胆不敵で摩訶不思議な怪人物です。

     西洋医学を拒むこの国で流行病の謎に挑むゴメスの大立ち回りと、重大な意味を持つ主人公のポジションから、最後まで目が離せません。どこをとっても意外性あふれる医療ファンタジー? です★

     ゴメス! その名を聞いた瞬間、なぜか読む前からおかしくて仕方ないと感じていました。さらに話が進むにつれ、おかしさが加速し制御不能に……★
     出番全部あっぱれ!! ゴメスがいる! ゴメスが動く!! ゴメス様ご出動~!!! 驚きに満ちて痛快です☆

     なぜ、作者はこの作品を、時代小説ではなくファンタジーとして創作したのか? 謎ではありますが、欧米ナイズされた現代の日本人にとって、江戸の町はもはや外国のように感じられ、お江戸はファンタジーの装置として機能しているのかもしれません★
     良くも悪くも、違う世界の話を眺めるような気楽さがあるのです。おかげで、現代物にすると重すぎるテーマも、お江戸で取り扱うと娯楽として受け入れやすかったりする!

     しかし、江戸と東京、どちらが作り物かなぁとも考えさせられます。ゴメスに大笑いしているうち、江戸国のほうが妙にしっくり来て、急に足もとがスースーしてくるのは私だけではないはずです★

  • 図書館で。
    あとがきにもありましたけれども設定が上手いな~ なぜ江戸なのかってのがスムーズに入って行ける。とは言え島の広さで完全自給自足は難しそう。特に水は大丈夫なんだろうかなんて変な心配をしておりました。

    お話は面白いんだけどちょっと納得いかないのは主人公のお父さん。彼が生粋の江戸人だったなら子供が育たなくてもそれは仕方ないって考えが沁みついてるのはわかるんだけど彼も元々は日本からやってきた人なんですよね?そこまで簡単に江戸の考えに浸れるものなのだろうか。
    行き来の出来ない国で結婚して家庭を持つってのもそんな簡単な事じゃないだろうと思わなくもない。色々考えるとどうかなぁとも思うんですがまあそれはそれとして謎解きは面白かったです。

  • ふとしたことで知り、購入してみた。
    時代劇のようで、実は現代劇。
    ファンタジーノベルだそうだけど、読んでいる間はどうしても時代劇、って、それは些細なことだけど。
    すごく魅力的な設定で、本作ではごくごく導入部という感じ。
    この設定だけで、一体何本の話が書けるんだろう、とわくわくしてしまう。
    なので正直、もっともっと長く濃い話にもできたのではないか、と思ったり、でもこの長さと内容だからこそ良いのだ、と思ったり。
    とりあえず次の本も買ってみる。

  • ※※まあ読まんでも特段の損失は無い本だと思います(;_;)。。

    西條奈加の事実上のデビュー作品だと思う。初版2005年みたいなので結構遅咲き作家さんなのだなぁ。科学文明の現代の中に◯☓があるという設定が斬新なのでしょう。それなりに楽しめます。

  • 江戸物?ではなく,架空の未来?都市江戸を舞台に謎の病気の解明が,昔同じ病気でただ一人助かった辰次郎の失われた記憶が戻ることにかかっている!長崎奉行の裏今春ゴメスの存在はSF級だ.

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著者プロフィール

1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、デビュー。12年『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞、15年『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞、21年『心淋し川』で第164回直木賞を受賞。著書に『九十九藤』『ごんたくれ』『猫の傀儡』『銀杏手ならい』『無暁の鈴』『曲亭の家』『秋葉原先留交番ゆうれい付き』『隠居すごろく』など多数。

「2023年 『隠居おてだま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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