善人長屋 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 175
レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101357744

作品紹介・あらすじ

善い人ばかりが住むと評判の長屋に、ひょんなことから錠前職人の加助が住み始めた。実は長屋の住人は、裏稼業を持つ“悪党”たち。差配の儀右衛門は盗品を捌く窩主(けいず)買い。髪結い床の半造は情報屋(ねたもと)。文吉、唐吉兄弟は美人局(つつもたせ)。根っからの善人で人助けが生き甲斐の加助が面倒を持ち込むたびに、悪党たちは裏稼業の凄腕を活かし、しぶしぶ事の解決に手を貸すが……。人情時代小説の傑作!

感想・レビュー・書評

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  • 善人長屋の住人は裏稼業を持つ者ばかり。が、根っからの悪人でなく、人助けが生きがいのような加助が引越してきてから、面倒事を抱えることとなる。善と悪について少し考えさせられる、それぞれの短編が全く趣の異なる読んで楽しい価値ある作品。2017.9.6

  • 『善人長屋』のふたつ名がある千七長屋、実情は店子がみんな裏稼業を持っていて、それを悟られないために外面をよくしていたら、善人揃いの長屋だと世間に誤解されているだけ。そこに、手違いで本物の善人である加助が引っ越してくることにより、人助けすることになって……という設定が面白かった。1話あたりの長さが短いもののきっちり落ちもついていて、悪人には裏稼業での特技を用いてオトシマエもつけ、すっきりとした気分も味わえた。加助さんが善人なのも、実は深い訳もあり、長屋の住人のキャラも良かったし、続編が出ているのも納得です。

  • 201511/設定も個性豊かな住人の面々も面白かった。善悪、いいわるいだけではない、人が生きてく為のどうしようもなさ。

  • 善人長屋とふたつ名を持つ長屋。実は住人は、皆、裏家業を持つ人ばかり。そこに、根っからの善人、加助が越してきた。長屋の住人を、ふたつ名のとおりいい人達だと信じてる加助は、あれやこれやと人助けやおせっかいを持ち込む。ほとんど病気(笑)長屋の人達は、毎度、このやっかいごとに困り果てながらも、技と知恵を生かして、助けてやります。テンポもよく、現代の犯罪と重なるところもあり、考えさせられながらも楽しめました。いつも、みんなの技でうまくいってるところに、間が悪く、何も知らない加助さんが登場し、読んでる方も、困った人だなと思いながら、またかと笑えます。最後の2編は、加助さんの奥さんの話でしたが…加助さんには、幸せになってもらいたかったです。何が悪で、何が善なのか…。

  • お縫ちゃんをはじめ、長屋の面々のキャラが最高!
    登場人物たちの会話も小気味よいので楽しい。
    儀右衛門さんを中心に、案を練り、裏の特技で解決していく…。面白い、スカッとする、しみじみする、短編集。
    こんな長屋があったら住んでみたいなぁ(笑)。
    お縫ちゃんと文吉さんの仲がどう進むかも楽しみ。
    次巻も期待!

  • 悪盗だけど悪人じゃない。
    そんな長屋の人達が、とても魅力的でした。

    度を越すほど善人の加助には

    「自分一人の力で助けることができないなら、人助けなんてするな!」

    と言いたくなるほどイラッとしますが、そこに目をつぶれば、とても楽しい作品だと思います。
    善人にイラッとするなんて、私って性格がかなり悪いのかも(笑)

  • 他の本を探しに行った際に手に取った本。「善人長屋」の二つ名をもつ長屋に住む裏家業の長屋の住人たち。ある日やって来た一人のまっとうな新住人に巻き込まれ、協力しあって次々と人助けをおこなっていくお話し。久しぶりに読んだ時代小説。設定が面白そうだと思い読んでみたら、期待どおり面白かった。それぞれ短編になっていて読みやすい。ラストまで読むと、まっとうな善人の行き過ぎとも思える人助けの裏に隠れた心の内が・・・。

  • 2010年6月刊。2014年10月文庫化。9編の連作短編。シリーズ1作め。悪党ばかりが住む長屋に越して来た善人の加助と長屋の人々との人助けのお話。悪漢小説みたいな趣きですが、ありふれていて、盛り上がりにかける話で既にマンネリ化しています。2作めもありますが、もういいかな。

  • 良い人ばかりの住んでいるとの評判の善人長屋。
    しかし、皆、裏稼業の持つ悪党ばかりと、書かれているが、皆、悪人ではない。
    しかし、そこに、ちょっとした間違いで、困った人がいると、どうしても手をかすお人好しの加助と言う男が住むことになり、周りの住民は、裏稼業を隠して、色々な極悪な物などを 成敗して行く物語である。

    人間の心の無意識に他人に迷惑をかけている事に気がつかない小さな悪意や格差問題、嫉妬などが、今の虐めや、ハラスメント、弱い子供や高齢者への虐待は、善人であっても、事件への発展に、なってしまう危険性を持つのであると、警告しているような本でもある。

    さらっと、人情物のてんやわんやの物語と、思って読んでいたが、悪意に対して、どう対処して行くのかが、書かれているようであったが、人の助けが、どんなに必要と言う事が良く分かる。

  • 小悪党ぞろいの長屋が善人長屋!?
    設定からして面白い。
    そこに本当の善人が住むことになり小悪党たちは裏稼業を駆使して善人のお手伝い。
    面白い。面白い。
    続編出ないかなぁ?出来ればじっくりと長編がよんでみたいな。
    文さんとお縫ちゃんの行方も気になることだしね。

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著者プロフィール

1964年、北海道中川郡池田町に生まれる。北海道帯広三条高等学校を経て、東京英語専門学校を卒業。 2005年、『金春屋ゴメス』が第17回日本ファンタジーノベル大賞 大賞を受賞しデビュー。2012年、『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞を受賞。2015年、『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞を受賞。

「2018年 『秋葉原先留交番ゆうれい付き』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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