上野池之端 鱗や繁盛記 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 113
レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101357768

作品紹介・あらすじ

騙されて江戸に来た13歳の少女・お末の奉公先「鱗や」は、料理茶屋とは名ばかりの三流店だった。無気力な周囲をよそに、客を喜ばせたい一心で働くお末。名店と呼ばれた昔を取り戻すため、志を同じくする若旦那と奮闘が始まる。粋なもてなしが通人の噂になる頃、店の秘事が明るみに。混乱の中、八年に一度だけ咲く桜が、すべての想いを受け止め花開く――。美味絶佳の人情時代小説。

感想・レビュー・書評

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  • 三流料理屋が新しい仲間を迎えて繁盛していく、読んでおいしい小説。

    …と思って読んだら、ちょっと違う趣向が用意されていた。終幕は切なさと懐かしさが同居する読み味。
    料理はおいしそうで、あたたまりそうなものが多いので今の時期ぴったり。

    やさしい人がやさしく過ごせることの尊さを見る。

  • ほのぼのと思わせてかなりエグい。
    この時代に信州の山奥から来てたら
    さぞ訛ってたでしょうな。

  • 江戸の料理屋に奉公に出た14歳の少女を主人公とした人情物、ミステリー仕立てでもある。主人公お末の純真さ前向きな姿勢に好感。2018.10.8

  • 美味しいうちに食べてもらいたいと、それだけを念じて、やけどの痛みを我慢して、熱い土鍋を運んだのです。
    …「あの…お客さん、蛤、美味しかったですか?」
    一心とは、このことか。

  • 2018 7/29

  • 悪意だけの人や狂気にとらわれた人による
    殺人の話は、どれほど大団円を迎えても
    心地よくない。それだけが私の感想。

    しかも終わり方が半端で説得力がない。

    鱗や繁盛記という書名が泣きませんか。
    その実は「鱗や仇討ちの記」だなんて。

    どうにも落ち着かない読後感でした。

  • 奉公に上がった少女の成長物語とミステリーが絡み、根底にある怨念に引きずり込まれるように読んだ。同著者の「善人長屋」シリーズを読んだすぐ後だったこともあり、菩薩顔の店主の心に潜み続けていた悪が表面化していくところに胸痛む。

  • 98

  • 料理茶屋に奉公に出された娘お末の活躍に、読み進めていくことが面白く、想像していく通りのストーリーに途中まで納得していました。
    が、しかし・・八年桜の章では、菩薩のような若旦那の思いもよらぬ敵討ちあり。
    お末さんの言葉に救われその後の展開へと繋がっていきました。八年桜が生き続けて咲いてくれて~良かった!

  • 13歳のお末が奉公することになった『鱗や』は料理茶屋とは名ばかりの三流店。先輩の女中に嫌味を言われたり、客から盗みの疑いをかけられたりと辛い日々を送っていたが、若旦那による店の立て直しが始まり……と最近よくある料理と人情を組み合わせた時代小説っぽいけど、西條さんはまた違った味付けをしていました。途中で、だいたい仕掛けには気付くのだけど、それでも最後のある場面ではハラハラしたし、若旦那の境遇には胸を打たれた。綺麗に終わったから続編はなさそうだけど、もしあったら読みたいな。

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著者プロフィール

1964年、北海道中川郡池田町に生まれる。北海道帯広三条高等学校を経て、東京英語専門学校を卒業。 2005年、『金春屋ゴメス』が第17回日本ファンタジーノベル大賞 大賞を受賞しデビュー。2012年、『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞を受賞。2015年、『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞を受賞。

「2018年 『秋葉原先留交番ゆうれい付き』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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