上野池之端 鱗や繁盛記 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 137
レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101357768

作品紹介・あらすじ

騙されて江戸に来た13歳の少女・お末の奉公先「鱗や」は、料理茶屋とは名ばかりの三流店だった。無気力な周囲をよそに、客を喜ばせたい一心で働くお末。名店と呼ばれた昔を取り戻すため、志を同じくする若旦那と奮闘が始まる。粋なもてなしが通人の噂になる頃、店の秘事が明るみに。混乱の中、八年に一度だけ咲く桜が、すべての想いを受け止め花開く――。美味絶佳の人情時代小説。

感想・レビュー・書評

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  • 三流料理屋が新しい仲間を迎えて繁盛していく、読んでおいしい小説。

    …と思って読んだら、ちょっと違う趣向が用意されていた。終幕は切なさと懐かしさが同居する読み味。
    料理はおいしそうで、あたたまりそうなものが多いので今の時期ぴったり。

    やさしい人がやさしく過ごせることの尊さを見る。

  • 西条奈加さんの作品を読んだのはこれが二作目。
    食べ物の話が出てくる時代小説。
    私の中では勝手に、そういう作品を書いてくれる
    作家さんの位置付けになってるなー。ありがたい。

    ・蛤鍋の客(会席即席料理薀蓄、蛤鍋)
    ・桜楼の女将(桜飯2種と焼き饅頭)
    ・千両役者(鰻茶碗、辛党役者の為の会席)
    ・師走の雑煮(酒、2種の鰻茶碗、鮟鱇雑煮)
    ・春の幽霊
    ・八年桜(花見弁当、毛抜鮨と鰹飯お握)

    出てきた食べ物を記載しておく。美味しそうだから。
    やっぱり「食」のシーンは読んでて嬉しいんだよなぁ。
    時代が遠いと特に、どんな風に作ってるのかとか
    現代で作ったらちょっと違うかもなー?とか
    想像するのが楽しい、食べてみたい。

    ストーリーにはあまり触れませんが、個人的には
    最後の章を、もっと長い内容で読みたかった〜。
    作品の連載とかの都合なのかな?
    端折って書かれたような印象になってしまって、
    もっと主人公の少女「お末」の成長していく姿とか、
    登場人物ごとのエピソードなども見てみたかった。
    どこかで、この舞台を基にして、シリーズ物とかで
    読んでみたいなぁ…先生お願いします。

  • 若旦那の優しさの内側と、お末の真っ直ぐな無垢さが心地よい。
    読みやすいし、先が気になる講成でよかった。

  • 「鱗や」に奉公にきた13歳のお末の成長譚と思いきや、物語は意外な方向へ・・・。私の脳内では若旦那は谷原章介さんでした。

  • ほのぼのと思わせてかなりエグい。
    この時代に信州の山奥から来てたら
    さぞ訛ってたでしょうな。

  • 江戸の料理屋に奉公に出た14歳の少女を主人公とした人情物、ミステリー仕立てでもある。主人公お末の純真さ前向きな姿勢に好感。2018.10.8

  • 美味しいうちに食べてもらいたいと、それだけを念じて、やけどの痛みを我慢して、熱い土鍋を運んだのです。
    …「あの…お客さん、蛤、美味しかったですか?」
    一心とは、このことか。

  • 2018 7/29

  • 悪意だけの人や狂気にとらわれた人による
    殺人の話は、どれほど大団円を迎えても
    心地よくない。それだけが私の感想。

    しかも終わり方が半端で説得力がない。

    鱗や繁盛記という書名が泣きませんか。
    その実は「鱗や仇討ちの記」だなんて。

    どうにも落ち着かない読後感でした。

  • 奉公に上がった少女の成長物語とミステリーが絡み、根底にある怨念に引きずり込まれるように読んだ。同著者の「善人長屋」シリーズを読んだすぐ後だったこともあり、菩薩顔の店主の心に潜み続けていた悪が表面化していくところに胸痛む。

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著者プロフィール

1964年北海道生まれ。2005年に『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。2012年『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞、『まるまるの毬』で吉川英治文学新人賞を受賞。ファンタジー、ミステリ、時代小説と幅広いジャンルで活躍している。

「2020年 『刑罰0号』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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