7歳から「辞書」を引いて頭をきたえる (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101358413

作品紹介・あらすじ

用意するのは、総ルビ付きの学習辞書と付せんシール。そして、わからない言葉でなく、まずは知っている言葉を探して付せんを貼り付ける。それだけで、小学校一年生の子供たちが目を輝かせて学習に没頭し、読解力や自主性を身につけていく。十数年にわたる教育現場での実践から確立された、話題の「辞書引き学習」ブームはこの一冊から始まった。最新成果ももりこみ、待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 読了。古本で買った文庫。2011年発行。2006年の発行の文庫化。子供に辞書を使わせたいと思った。今、次女が3歳だから、あと4年この気持ちを維持できるかと思ったが、自分で、やってみようと思った。幸い長女の使ってた国語辞典がある。

  • 手持ちの辞書に番号を書いた「付箋」をつけて
    子供の辞書をひく意欲を向上させる方法。

    1.「辞書を開いて、知っている言葉を探してごらん」
    2.「その言葉を、付箋に書いて見つけたページに貼り付けよう」
    3.「付箋には、通し番号をふっておきましょう」

    やってみようかな。。。

  • 以前別の本でこの著者の取り組みを読み、驚きました。そして、すぐに我が家でも国語辞典を購入しました。ところが、ずっと、物置同然の学習机の上に置きっ放しになっていました。今回この本を読んで、もう一度辞書を引く習慣をつけるように取り組み始めました。本書で紹介されている方法は、調べた言葉を付せんに書いて貼っていくというものです。それを始めてみるとどうしたことでしょう、子どもは「次何を調べようか」と言い出したのです。学校で友だちと競い合ったりすると、もっとゲーム感覚で効果が上がるのでしょう。実際、小学1年でも、その付せんが100枚、500枚、そして1000枚と増えていき、簡単な辞書では物足りなくなるというのです。そして、著者は3年生(小学校の)くらいになれば広辞苑を使わせるのが良いというのです。驚きです。覚える漢字の数もぜんぜん違ってきます。これはどの教科でも同じですが、子どもたちには可能性があります。ちょっとしたきっかけで、やらしてあげればできることはいっぱいあるのです。その機会を大人がなくしていっているのかもしれません。この年齢にはちょっと難しいかなとはじめから決めてかからず、どんどん与えてみるといいかもしれません。その中で、子どもたちはきっと気に入ったものを見つけていくことでしょう。著者は現在、立命館小学校の教頭先生です(当時)が、それまでは普通の公立小学校で指導をして来られたようです。

  • 201405
    子供だけではなく、大人にも辞書引きはいいと思う。
    ネット社会で、物事を楽に調べられるこの時代で、辞書を引くと、頭の中が違う動きをしてる気がする。
    私も子供も、楽しく辞書をひいている。

  •  小学校では辞書の使い方を3年生で学習する。

     しかし、使い方をちょっとやるだけで、とても使いこなすまではいかない。そもそも辞書というのは、大きくて、重くて、何となく引くのが面倒という存在になってはいないだろうか。本棚に仕舞った暁には、引っ張り出すのが大仕事である。

     筆者は、この辞書を小学校1年生から活用していたという。p.88「調べた言葉を付箋紙に書いて、調べた部分に貼っていこうね。これから付箋紙が増えていくから、番号を振っておくと、調べた数がわかっていいわね」と、基本はこれだけである。できれば、p.88「辞書で言葉を調べたら、〝単語と意味を声に出して読んでから、付箋紙を貼る〟。これをセットにして行わせましょう。」ここまでやるとさらに良い。

     子どもはあくまでもゲーム感覚でのめり込んでいくという。まるで、ポケモンカードを集めるかのように。付箋がいっぱいになって辞書が太ることで達成感もあるし、本来子どもは、新しい言葉に出会うことがうれしくて仕方ない。また、知っている言葉にこそ発見があると筆者は言う。辞書には、私たちが知らないようなことがいっぱい書いてあるわけだし、辞書によってもその書かれている内容が違う。

     さらに、お母さんや教師が子どもとどういうやり取りをすればいいのか、段階ごとに詳しく例示されている。辞書を引かせるにも、最初はきっかけを与えてやる方がいいし、慣れてくれば、単に辞書を引くところから、もう一歩進んだ活用も可能になる。

     うちの下の子はちょうど小学校1年生なので、試しにやってみるかな。

  • 話題の辞書引き学習について。
    何より心に残るのは、こどもの学ぶ力に絶大の信頼を置いていること。
    教育において大事なことに気づかされる一冊です。

  • 私自身、もともと読んだり、書いたり、話したりすることが好きで、塾内では国語科の指導に関わり、その後、わが子の子育てを通して、子どもとのコミュニケーションについて模索を続け、また自分自身は十数年のブランクを経て仕事に復帰するという経緯のなかで、国語科に強いと、社会に出てから、とても有利だということを実感しました。では、国語科に強くなるには、何をすればよいのか、そのヒントがこの本には書かれています。外国語の学習方法と同じです。語彙を増やすのです。だから、辞書です。

  • 書名は「7歳から……」となっているけれど、大人でも十分に役立ちそうな内容だった。好奇心を刺激し更に大きく成長させるのに、辞書はとても頼りになる。

  • 6年前、子供が小学2年生のときの担任の先生が、国語辞書をひいて、付箋を貼ることを勧めていました。辞書いっぱいに付箋がはられるようになりました。また、百人一首も5色のものを使っていました。百人一首の試合では、5年生と2年生で結構対等に戦っていました。先生の教え方がいいと、学年によらずに伸びるときは伸びるんだということを知りました。
    最近、この本を見て、先生が教えてくださったことがいろいろ書いてあり、全国的にいろいろな取り組みが行われ、その活動が交流されていることも知りました。
    PTAといいますが、親と先生が情報交換をうまくすることの必要性も感じました。

  • 小学校の一年生に、国語辞典を与えて、付箋紙を貼って、ゲーム感覚で語彙強化する方法。

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著者プロフィール

1965年生まれ。愛知教育大学卒業、名古屋大学大学院博士後期課程修了。博士(教育学)。立命館小学校校長を経て、現在は中部大学教授。NPO法人こども・ことば研究所理事長、元ロンドン大学東洋アフリカ研究学院客員研究員など複数の役職を務める。「辞書引き学習法」を開発・提唱し、自らすすんで学ぶ力の大切さを主張している。

「2023年 『語彙力1600 コンパクト版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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