とかげ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.29
  • (218)
  • (429)
  • (1564)
  • (112)
  • (30)
本棚登録 : 4964
レビュー : 460
  • Amazon.co.jp ・本 (179ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101359120

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 吉本ばななさんは、
    大学時代『キッチン』を読んで強く印象に残った作家さんです。
    1回読んだだけでは、消化しきれなくって
    もっともっと理解したいのになかなか難しいです。
    でもなんとなく、登場人物が変化をするその過程を辿っているのかなと思いました。
    まだまだ吉本ばなな通にはなっていないので、
    感想はこのへんで。

  • 今の自分と正直に向き合って、今生きているだけで十分幸せだと思えてくる。
    それは、心通わす人が側にいるから。
    この本は、そんな希望と優しさに満ち溢れています。

    特に「らせん」がよかった。
    お互いを写しあい、永遠に続くらせん。
    こんな愛情って、素敵ですね。

  • 短編集。
    最初の意外は読みやすかった気がする。
    静かで儚いという感じがした。

  • 最後のが一番強烈だったけれど、思いの外、後味が良かった。

    あとがきがやっぱりいい。
    「このような短編集を今の私はどうやってももう書くことができないけれど・・・」
    その時々に与えられる、極上の悲しみと喪失感、葛藤、閉塞感、孤独感。喜びやなんとでもなれと思う開放感。どれもこれも、その時にしか与えられていないのだから、もっと「今」を大事にしたいなと思わせてくれた。

  • もう20年も前のばななさんの作品。でも色あせず、ばななワールドだなあと思います。日常でありながら、再生していく感じ。心に残ります。

  • この本の36ページ、「どうしてもどうしても…」からの8行は、ずっと忘れることは無いんだろうなーと思った。

  • どの短編も、心や過去に深くて暗い傷を負った主人公たちが、それでも今の幸せを信じて進んで行く物語。このような悲しい経験のない人でも、人生に虚しさを覚えることは誰しもあること。そんな人が、運命を信じて健気に生きていくためのきっかけになりうる本だ。

    大川端奇譚
    他人に明かすのがかなりはばかられるような性的な過去を持った主人公の恋物語。その過去が彼にばれた時、彼がすんなりと過去を水に流してくれた時に主人公はこう思うのである。
    「世の中は私があれこれ考えているから動いているのではなく、大きな渦巻きの中に私もこの人も誰も彼もがいて、なにも考えたり苦しんだりしなくてもただどんどん流れては正しい位置に注ぎ込まれていくのかもしれない」
    そう、人生というのは大きな渦巻きなのだ。抗っても仕方ない。ただ、その渦に身を任せて、リラックスするのが必要なのだ。

  • 2回読んだが、ハマれなかった。でも2回目を読んだということは、何か気になる存在だったのだと思う。

  • うやむやに、それでもいいじゃないかという、再生へ向かっていく大きな力。心を救うのは、白河夜船のときには、うなぎという身体的で、本能的な再生へエネルギー。今回は、関係性と許容しあうことでの再生。より複雑に、文学的に。
    濁流が破壊と再生をもたらすように、全部に対して償いや解決を見ないまま癒し許容し再生へと向かうちからづよさは女性のちからと思われる。自分にはない。
    大川端奇譚がよい。階段の踊り場のような作品
    『死にそうなときに、物理的に共同責任をおってくれることを、理屈ではなく、ー求めてひとはひとと暮らそうとするのだろう。』

    にしても、この人、今まで読んだ話すべて精神の回復•再生について。このテーマを延々と書き続けるのかしら。ストイックすぎ。

  • 穏やかな胸の痛みと、木漏れ日のような優しさ。
    よしもとばななの文章を読んでいると不思議な感覚になります。


    とかげのようなカップル、とても素敵。

全460件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

吉本ばなな(本名:吉本 真秀子 よしもと まほこ、旧筆名:よしもと ばなな)
1964年、東京都生まれの作家。日本大学芸術学部文芸学科卒業。卒業制作の「ムーンライト・シャドウ」が日大芸術学部長賞を受賞。また「キッチン」で第6回海燕新人文学賞を受賞、デビュー作となる。
1989年『TUGUMI』で山本周五郎賞を受賞。1996年イタリアのフェンディッシメ文学賞(35歳以下部門)、1999年イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門を受賞。2000年『不倫と南米』でBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。その他代表作に、映画化された『アルゼンチンババア』などがある。
海外での評価が高く、著作が多くの国で翻訳されてきた。

とかげ (新潮文庫)のその他の作品

とかげ Kindle版 とかげ 吉本ばなな
とかげ 単行本 とかげ 吉本ばなな

吉本ばななの作品

とかげ (新潮文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする