ハゴロモ (新潮文庫)

  • 新潮社 (2006年6月28日発売)
3.59
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  • Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101359274

ハゴロモ (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 羽衣を奪われた天女は空へ帰れなくなり、男の妻となり人間界で暮らす。
    18歳で愛人関係という「ハゴロモ」を手にしたほたるは売れっ子カメラマンの彼に与えられた都内のマンション暮らし。8年間続いた関係は彼からの一方的な決断で終わり、「ハゴロモ」を失った彼女はふるさとに帰ることにした。

    大きな川の流れるその町で、これまでに失ったもの、忘れていた大切な何かを取り戻すまでの再生の物語。

    それぞれ大切な誰かを失った人たちが、寂しさや後悔を乗り越えて、べつの誰かに優しい気持ちを向ける。
    ばななさんらしい優しいおとぎ話。

  • ばななは「マリカのソファー」のように太陽の光で殺菌してくれたり、「ツグミ」のように温かい風で吹き飛ばしてくれたり、そして「ハゴロモ」のように暗闇に光を灯してくれたり形は変われど一貫して人を癒し、再生を後押しする。ラーメンの暖かさに涙しそう。ラーメン食べたい

  • 失恋してふるさとに戻った主人公がすこしずつ回復していく話。まだ大丈夫じゃないときに、無理して大丈夫になろうとすることが一番よくない、無理して元気になろうとしなくていい、と言われて、ほっとした。

  • 「もしも自分が本当に弱っていて、でもそれが病気や事故など命に関わることではなくって、そんなことでこんなに弱っている自分も情けない……という気持ちのときにこんな小説を誰かが書いてくれたらいいな、と再読して人ごとのように思った。そういう小説だと思う。弱っているときにしか価値がないともいえるが、弱っているときにじんわりとしみてくる気がする。」

    文庫版あとがきにある文章ですが、私がこの本について思ったことそのものでした。弱っているときにしか価値がないとは思いませんが、弱っているときには、救いになる一冊です。

    「ハゴロモ」というお話は、主人公が8年間の不倫の末に失恋をして故郷に戻るところから始まります。
    失恋というものは世の中にいくつも溢れている出来事ですが、当事者からしたら人生レベルで大きな出来事になりえるものです。他人からしたらくだらなく見えるような失恋であったとしても、本人にとってはこの世の終わりだと思うくらいのときも多分あります。その時の痛々しい感情がちょっと苦しくなるくらいリアルに描かれています。主人公はその苦しみから立ち直っていくのですが、無理をしていないところがとてもいいなと思います。無理をして立ち直ってしまうとだめみたいなので。

    この本を弱ったときに読む本として本棚に置いておけることが、小さな安心をもたらしてくれるような気がします。

  • がんばれない時に読みたい本。
    それでいいんだよ、って包み込んでくれるような、ゆっくり時間をかけて休んでいいんだよ、って頭を撫でてくれるような、優しいお話。

  • ばななさんがあとがきでも書いてたけど、弱ってる時にとても心地よい雰囲を持ったお話でした。
    ただ、今はちょっと落ち着いたけど、しんどさピークだったら同じ様に思えたのかなぁとも思ったり。

    こんなこと起こって良いよなぁとかひねくれて思ってしまいそうな自分がちょっと嫌やなぁと思ったり。

    けど、未来の自分に恥じない様に、日々真っ直ぐ生きたいものです。

  • 痛みと、そこから癒されていく様をゆっくり丁寧に、優しくあたたかく書かれている雰囲気で、こころ穏やかな気持ちになれました。

  • 久しぶりの読書だったので、リハビリ代わりのばなな。

    ばななの小説は読みすぎて、パターンがわかってきた感じがする。

    この小説も、水・不思議な透明感のある少女・自分のなかに空虚さを抱え、苦しみと戦う主人公・育ちのいい男の子、がでてくる。

    そしてやっぱり、みな優しくて暖かい。

    この感想は、決してばななの小説がどれも同じだとけなしているのではなくて、私にとってはふるさとのような、ここに帰ってくると必ず暖かさを感じられるという安心感があるという意味だ。

    読み終えたあとは、すっかり心があたたかく清々しくなって、また別の小説も読みたくなる。それがばななの小説だと思う。

  • 人が再生していく物語。無理をせず流れに身を任せて。急がずに。

    2016.5.9

  • 大人のためのやわらかなおとぎばなし。

    ふわふわで口に含むとほろり、ととけてしまう甘さ控えめのケーキのようなおはなしでした。
    UAがBGMによく合います。

    新潮文庫の100冊と言うキャンペーンが、2006'9,25迄やってます。
    対象の本の帯にあるマークを2枚集めて送ると、Yonda?マスコット人形がもれなくプレゼントです。
    ※別の読書サイトから感想を移行中なので、その当時のオハナシ。

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