ハゴロモ (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101359274

感想・レビュー・書評

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  • 大人のためのやわらかなおとぎばなし。

    ふわふわで口に含むとほろり、ととけてしまう甘さ控えめのケーキのようなおはなしでした。
    UAがBGMによく合います。

    新潮文庫の100冊と言うキャンペーンが、2006'9,25迄やってます。
    対象の本の帯にあるマークを2枚集めて送ると、Yonda?マスコット人形がもれなくプレゼントです。
    ※別の読書サイトから感想を移行中なので、その当時のオハナシ。

  • こちらもアメリカ行きの飛行機の中で読了。

    恋の終わり、そして前に進むほのかな光に焦点を当てている作品。
    そういうタイミングの人にはぴったり。
    そして無理せず元気になれる本。


    http://blog.livedoor.jp/awaday/archives/1030869981.html

  • 河合隼雄氏の著書の中でシンクロニシティ(共時性・意味のある偶然の一致)が書かれた本と紹介されていました。
    まさに、そのとおりの物語。
    不思議な縁を感じるとき、そこにはきっと何か意味が隠されていて、それに耳を澄ませ、じっと見つめていくことで、大切な何かを思い出す。忘れていた記憶が重なり合ったとき、心の深い部分で眠っていた自分の核のようなものはハゴロモに包まれ、今まで自分をしばっていた重く苦しいものから解き放たれる。深い心の癒しの過程を描いた作品です。

  • 機会があり、読み返してみた。
    以前読んだのは2006年。6年前になる。
    http://booklog.jp/users/huitaine/archives/1/4103834048

    想定が柔らかく美しく、タイトルに正にふさわしかった。
    文庫本は通常のカラー印刷のみなので、致し方無しとは言え
    その点は残念。

    前回読んだときと自分の経験や立場が違っており
    思うことが多く、読み返してみて良かったと思う。

    相手が強い意志でもう決めたことで、こちらは受け入れるしか無い。
    そのあまりの突然さは、自分とのことが大事だったからだと思いたい。
    こんな感情は、前に読んだ時は知らなかった。

    元気な時のお母さんを知らないからいい。
    ハチクロのリカさんの台詞を思い出した。
    最愛の夫を亡くす前の自分を知らない真山の前では、強がらなくていい。
    それと同じだと思った。知らない人だからこそ、気楽になれることもあると思う。

    体が弱ることを疎かにしすぎ、という言葉は耳が痛い。
    心が強い人は心がしっかりしていればなんとかなるって思っているけれど、
    ある線を過ぎると体が弱っていることが心を引っ張ってしまう。
    若い内は気持ちだけでもなんとかやっていけるけれど、年を重ねれば
    やはり体を大事にしなければ動いていけないと思う。
    自分は体を疎かにし過ぎていたと自戒。

    地元に帰って選択肢が狭まることを、窮屈に感じるのも若い内の特権なのかもしれない。
    よくよく考えれば、それは悪いことではないのかもしれない。
    地元のスキーインストラクターと結婚して、子供を友達の保育園に入れて。
    そんな生活が、血に足が付いた落ち着いた日々のように見えるのも
    経験を重ねてこそなのかもしれない。

  • 癒されたくて読んだら物凄く癒された。
    少し息をつきたいというか、まさにほっとしたくて、
    ばななさんの本が読みたくなって。
    これは2年後くらいに読んでもよかったかもしれない。
    でもばななさんと相性が良いのはきっとここ数年だろうから
    いまたくさん読んでたくさん泣かせてもらおうと思う。

    川の流れみたいにゆったりしていて、
    安心して身を任せて読んでいけました。
    ありがとう。ハゴロモ。羽衣。

  • とても優しい物語。弱った心にじんとくる。
    著者は弱った人にしか価値がないかもと言うけど心が疲れている人はたくさんいてその心をまるごと包む本著はすごく素敵だと思った。

    • kuroayameさん
      この本を読んだ時、実際にはありえない出来事でしたが、でもどっぷりこの世界観に浸かることができ、よしもとばななさん作品の中でもつぐみに続く私の...
      この本を読んだ時、実際にはありえない出来事でしたが、でもどっぷりこの世界観に浸かることができ、よしもとばななさん作品の中でもつぐみに続く私の中で好きな作品となりました♪。
      レビューを拝見させていただきとても嬉しかったです★。
      また是非本棚を覗かせてくださーいっ(>・)。
      2012/12/05
  • 流れる水はいつでも惜しみなく目の前をどんどん過ぎ去ってもう戻って来ない。
    失恋で故郷に戻ったほたる。人と人の不思議な縁。
    ほっこりふわり、魔法のような物語。

  • 再読

    ふと読みたくなって、再読
    何回読んでも 胸が苦しくなってしまう、最初の失恋の話。
    ほんとにほんとに 切なくて 苦しくなる

    切なくて苦しくなるとわかっているのに
    時々読み返してみたくなる

  • 私は、スープを飲みながら、ちょっと泣いた。

  • とてもシアワセな小説。
    こころの感度が正常に戻ります。

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著者プロフィール

1964年07月24日東京都生まれ。A型。日本大学芸術学部文藝学科卒業。1987年11月小説「キッチン」で第6回海燕新人文学賞受賞。1988年01月『キッチン』で第16回泉鏡花文学賞受賞。1988年08月『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞受賞。1989年03月『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞受賞。1993年06月イタリアのスカンノ賞受賞。1995年11月『アムリタ』で第5回紫式部賞受賞。1996年03月イタリアのフェンディッシメ文学賞「Under 35」受賞。1999年11月イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門受賞。2000年09月『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞受賞。『キッチン』をはじめ、諸作品は海外30数カ国で翻訳、出版されている。

「2013年 『女子の遺伝子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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