みずうみ (新潮文庫)

  • 新潮社
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本棚登録 : 2194
レビュー : 190
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101359328

感想・レビュー・書評

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  • 人と人が見つめ合うとき、それは宇宙と宇宙が見つめあっている。暗い宇宙を見つめるとき寂しい感じがするように、深い寂しさを感じるのは普通のことだ。
    ばななさんの小説を読むと、自然に生かされているというか、決してひとりでこの世界にいるのではない、人も草も虫も過去も未来も繋がっているという気持ちになる。人が曖昧に納得したふりをしていることや、揺れているのに立ち位置を決めているふりをしていることを、暴きながら許している。

  • 大人になる気はなくても、こうして人は押し流されて選んでいるうちに大人になるようになっている。選ぶことが大切なのだと思った。

    中島くんにも、ちひろさんにも、ミノくんにも、チイにも、なりたいと思った。よしもとばななの描く物語の登場人物は、どうしてこんなにも魅力的なんだろう。孤独を美しいと、尊いものだと思える。優しくて綺麗な魂。

  • 難しい過去を抱えた静かで聡明な人々は、ギリギリで生きている危うさがあり、ロウソクの火を消すように突然フッと消えてしまいそう。
    ストーリーから、親と子の関係について考えずにはいられない。登場人物たちは色々思うことがあっても親を恨んだりはしていない。そこが健気で、大きな愛を感じさせる。「ゆるやかなレベルで多少許す」というのは、自分のこととなると結構難しいものだ。

  • 確か、湯船に浸かって。

  • 初めて読んだ時はお話の透明感に感動したのだけど、今回は印象が薄かった

  • 地元の名士とバーのママの間に生まれた私生児のちひろ。ママが死んでしまってひとりになったちひろは、壁画を描きながら、心に何か重いものを抱える中島くんに少しずつ惹かれていく。
    よしもとばななさんの本は、感想を書くのがとてもむずかしい。読んでいて響くフレーズにブックダーツを刺して後で読み返している。
    自分の精神状態によっても受け取るものはちがうのかもしれないと思った。

  • 2回目
    私にとって 大きな軸となる物語

  • もう一度よみたい よまなきゃ…

  • 表紙が美しい。持っているだけで良い気持ちになる。
    「いつでもおへそをあったかくして それは権利なんだよ。生きているうちに必ずできることなの。」ちひろの母は希望のある言葉を言っていたけれど、それは中島くんにも当てはまるのだろうか。この世に沢山いる、継ぎ接ぎ人間達にもその権利はあるのだろうか。

    最後に中島くんが語った過去が、印象に残った。「誘拐されるって、どういうことかわかる?誘拐した人たちを好きにならなくちゃいけないんだよ。それがどういうことかわかる?」責めるような言葉が胸に刺さった。自分がこの世にいちゃいけない、その感覚は簡単に抜けるものじゃないだろう。悲しい過去ばかりが目立つけれど、中島くんやミノくんやチイは彼らなりに生きている 生活し続けているのだ。貫くものがなければ、ただの世捨て人になってしまう。ちゃんと大学に入って、頑張ってるのねってチイに言われて、恋人とパリへ行くのだ。私達はもう決まっている運命にはめられていて、奴隷のようにグルグル回るだけ…それでも生きていくしかないのだ。チイが歩いて、喋れるようになる日 そんな希望を夢見て、生きていく。

    誰にでも悲しい過去がある。あっただけ。それだけ。
    これからも生きていく。おへそをあったかくして。
    それだけ。

    もう一度読み直したい あまりにも重い きちんと向き合いたい。

  • 2人の間にある空気が、とても静かで綺麗。

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著者プロフィール

吉本ばなな(本名:吉本 真秀子 よしもと まほこ、旧筆名:よしもと ばなな)
1964年、東京都生まれの作家。日本大学芸術学部文芸学科卒業。卒業制作の「ムーンライト・シャドウ」が日大芸術学部長賞を受賞。また「キッチン」で第6回海燕新人文学賞を受賞、デビュー作となる。
1989年『TUGUMI』で山本周五郎賞を受賞。1996年イタリアのフェンディッシメ文学賞(35歳以下部門)、1999年イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門を受賞。2000年『不倫と南米』でBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。その他代表作に、映画化された『アルゼンチンババア』などがある。
海外での評価が高く、著作が多くの国で翻訳されてきた。

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