王国〈その3〉ひみつの花園 (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101359366

感想・レビュー・書評

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  • 高倉さん格好いい…!物は大切にしよう。

  • もしくは優しく頭のてっぺんをなでなでしてあげたくなる。

  • 2010 4/19

  • ―みんないつでも前のめりで、五分先を生きている―


    突然の、けれど必然だった恋の終わり。
    改めて想う、人とのつながり。

    雫石と楓の危ういような、落ち着いているような不可思議な関係が、あの独特の刹那さを生んでいるのだと感じた。


    雫石の王国は、古き良きヨーロッパ風の、あの家だったのだろう。
    二度と暮らすことのない、楓の家が。

  • いやー。
    久々にいいお話だった。

    いのち、植物、生きること。

    なんかそういうのを優しくやわらかく伝えてくれる。

    こころが疲れている今、
    すごく染みわたるような小説だった。

    女でよかったなーとか思ったりして。

    雫石ちゃんみたいに、前向きに、健康に、明るく、頼もしく生きていきたいと思った。

  • 王国シリーズの最終巻。


    読み終わる頃、「この小説はなにをいいたかったんだろう」と
    ふと思ってしまう。
    登場人物は少なく、とても大切な人しかでてこない。
    主人公が出会っていく、人生の大切な芯はなにか。
    そこなのかな。


    気持ちのよい仕事のありかた、やりかた、
    今生の使命について。
    ひとりの女性の生き方に沿って、
    そのことを描いていたのかな・・・。

    かな。。。でしか推し量れないけど
    一気に読んだ。

  • 最近のよしもとばななの本、途中で読むのをやめてしまってた。
    なんだか、いつも同じ話の感じがしたり、
    スピリチュアルとか宗教とか、なじみでないものに入って行けなくて。

    でもこの『王国』、まさにスピリチュアルなものが出てくるしいつもの調子なのだけど、要所要所はっとさせられる記述や展開があって、登場人物たちもなんだか愛すべき人たちで、すごく沁みた。

    よしもとばななの小説は、現実的ではないようなきれいな台詞が並ぶので、少女マンガだとかリアルじゃないと思う人はいるかもしれないけど、それはちょっと違う。

    多分彼女の小説は、伝えたい事や言いたい事を物語にのせて書いているので、それがリアルだとかそうじゃないとかいうのはちょっと視点がずれていて、その物語の奥にある厳しく大きいものを見ると、その深さにただただ感動する。

  • 雫石の旅の終わり。新しく世界を開き、その内側を旅して、今回は、苦しみながら、閉じなければいけない世界は閉じて、研ぎ澄ませて選び抜いた世界をつむぐための準備。

    見ないふりをすることもできるのに、不器用に傷つきながらも、自分の感覚を信じて潔く自分の周りを取捨選択していく。まっすぐ、正直に。ほんとは、そのほうが自然で、最終的には絶対楽なのに、それをできない人がどれだけ多いのか。

    いろいろと、取捨選択したい気分になりました。いろいろ相当大変だけども。

  • なんでもないところにすごくはっとするような文章が書いてあるのがこの人の作品の特徴なのかなー、と思う。
    とても普通に日常のことを書いてる日記にしてもそんな感じだから、多分つくるもの全てが作品になってしまう人なのかも。
    それってすごく楽しくて大変なことだよなー。
    雫石というひとは間違いなくよしもとばななさんそのものだと思う。

  • 物語としてはちょっともの足りない感じなんだけど、傷ついてるときに読むときっと癒されるんだろうなぁと思う。
    今この傷から立ち直った状態で読んでしまったので、冷静にあのときのことを分析しながら読んでしまった。

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著者プロフィール

1964年07月24日東京都生まれ。A型。日本大学芸術学部文藝学科卒業。1987年11月小説「キッチン」で第6回海燕新人文学賞受賞。1988年01月『キッチン』で第16回泉鏡花文学賞受賞。1988年08月『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞受賞。1989年03月『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞受賞。1993年06月イタリアのスカンノ賞受賞。1995年11月『アムリタ』で第5回紫式部賞受賞。1996年03月イタリアのフェンディッシメ文学賞「Under 35」受賞。1999年11月イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門受賞。2000年09月『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞受賞。『キッチン』をはじめ、諸作品は海外30数カ国で翻訳、出版されている。

「2013年 『女子の遺伝子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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