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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784101359403
感想・レビュー・書評
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この小説と出会えてよかった。
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「王国」シリーズの完結(?)巻。
ママとパパとパパ2に愛されて育った娘ノニのお話。
と同時に、ノニが愛しているママとパパとパパ2のお話でもある。
苦しいことがあっても生きていられるのは、この物語に描かれているような気持ちがあるからだと思う。
「今日は今日の光だけを見て、精一杯体も心も動かして、とにかくただ生きるんだよ」
心に残ったパパ2の言葉。
この物語の優しさがこの言葉にぎゅっと込められているように思えた。 -
学校の先生にオススメされた本。この本は人間が生きることにおいて、衝突する様々な事を、不器用な主人公が一つ一つ雫で石を割るように、地道に自分の芯の石へと変えていく物語だった。主人公の周りの人の言葉に読んでいる自分が励まされた。こんなに主人公の気持ちにさせられるのは、きっと主人公が飾っていなくて不器用だからなのかもしれない。
みんな、実はいろんなものに愛されたり支えられたりしてるのに、ちっぽけな自分の悩みでいっぱいになっているのな。
人間ってほんと贅沢なものだよ。」パパ2は言った。
「だれかをとことん好きになるということは、とにかく傷つくことなんだよな。 -
何かの小説の続編って、読まなくても成立するし、むしろ読まない方がよかったと思うことも無くはない。
この小説も、読まなくても成立はする。主人公が別の人物だから。
でも、これを読んでからまたその1から3までを読めば、色んな場面に感慨が増すような気がする。
その1から3までの登場人物のその後。それは少し悲しく、温かく、力強かった。
やっぱり変な人たちだと思ったけど。笑
片岡さんという登場人物がものすごく好き。言葉は乱暴だし直球だし気も遣えないけれど、愛に溢れてて。
「だれかをとことん好きになるということは、とにかく傷つくことなんだよな」
こんなことを言えてしまう、優しい片岡さん。
“命があるから、生きているのであって、なにかを成すために生きているのではない”
もっと若い頃の私なら頷けなかったかもしれないけれど、今の私は、深く頷いた。
目立たなくても、栄誉なんて得なくても、誰かの助けになる生き方をしている人はそこかしこに存在しているということ。
江國香織さんの「きらきらひかる」の続編を読んだときにも思ったけれど、誰かの人生の時間は途切れることなく続いていて、小説や物語というのは、その時間のどの部分を切り取るか、ということなんだよね。
長かったり短かったり、ほんの1日や1時間を切り取った物語も存在する。
続編がなければ勝手に想像できるし、続編があって知れるのも悪くない。選択は自分次第。
素晴らしい“王国”だった。 -
読んでしまった。読んでよかった。
登場人物全員が愛おしい。
生きること、愛すること、働くこと、どこにも正解なんてないのに、優等生でいて優良企業に入って、子育てに悩んで人生に悩むのはくだらないことなのかもしれない、と思える余裕をくれる一冊だ。
ただ、時間が流れていくだけ
今日も何かに、誰かに支えられて生きていく -
3人の続きがうれしい。
やっぱり片岡さんがすきだ! -
1~4すべて図書館で借りたけど、全部買おうかと思うくらい沁みる言葉があった。
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キッチンから始まり、アムリタで何かが確かに出来上がり、この王国でさらに熟成されてゐるやうな気がする。
3巻の終わりにもあるが、雫石といふ存在に吉本ばなな自身も対話してゐる。かうなのか、ああなのか。書きながら少しづつできあがつていつた存在なのだと思ふ。その形が時間の流れた4巻で実を結んでゐる。時間と空間の広がりといふのだらうか。何かが生まれ発生していくその瞬間を目にしてゐるやうだ。死と再生の次にある、旅立ちの物語だ。
この自分が自分であることの不思議さ、どうにもならない何か。ならば、そんな自分がここで生まれ、どういふわけかひとの世で生きていくといふこと。山といふ世界から、ひとの世界へ。植物と動物の世界から、ひとの世界へ。
このどうにもならない自分であつたとしても、決してこの世で生きていけないわけではない。必ずこの世界のどこかで、生き続けられる王国がある。どんな泥水の中にあつても光る石がある。その光があるから、生き続けられる。なんとなく当たり前の日々の愛しさ、人間の気高さ、美しさといふものがより一層光を増す。
ひとりではくじけることもあるかもしれない。だからこそ、また明日も歩き出せる力、神の水、養生の術が必要だ。王国は必ず存在する。その希望と自分に誠実であり続けること。さうして今といふ点をつないでいくだけだ。この点の明滅が繰り返されていく先はただの死・滅びかもしれない。それでも、点はどこまでまた息づく。この自分が滅びてもバトンが世代をつないでいく。 -
2020.1.12 読了。
このシリーズは私の本棚の中に死ぬまで大切に保管して、何度も読み返すと思う。 -
久しぶりに水が身体に染みていくような、言葉が、物語が身体に染みわたる感覚。弱いところもだめなところも、そうなんだと受け入れることができて、気づいてみたら自分に寄り添ってくれる気がした。
また読みたい本。 -
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すごく良かった。ちょっと変わった家族だけれど、みんな愛情で包まれていて素直に生きている。
刺さる言葉が多すぎて困った。きっと読むべきときだったのかもしれません。 -
3.8
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頁を捲ればこの王国に行けることが救いだ。
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失恋したとき涙しながら読んだ、染みたなあ。
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王国1・2・3シリーズのスピンオフのような作品。雫石に娘ができ、その娘が成長して、失恋して、また新たな恋の形に出会い、新しく出発しようというところまでの心の動きを、よしもとばななさん特有の、ちょっと突飛だけれど、最後にはなんだかよくわからない大きく温かいもので包んでくれるような、独特の世界観と文章で書かれている。4冊目ともなるとばななさんが自身の世界に深入りし過ぎてしまったせいか、人間関係が複雑さを増し、中盤までは物語に入りづらいなと感じる部分も多くあった。様々な形の(特にマイノリティの)家族愛はこの小説の中に溢れるほどに書かれていて、この小説に出会って、自分の居場所を見つけたような気持ちになる人は多くいるだろう。
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王国三部作のその後、楓と雫石の子、ノニの話。
ミコノス島や天草の光を感じ、本筋の王国よりも良かった。
奢る人間への警鐘を鳴らし、自然に生きることの必要性を歌っている。
ただ、ばななの話で解せないのは、貧乏な登場人物が、簡単に海外に渡っていくこと。普通の人には、旅は金がかかりおいそれとはいけないと思うのだが… -
1~3 までかなり良かったので楽しみに読んでみたけど、ちょっと期待外れで残念。その後の子供の話。重い感じがして読むのが疲れてしまった。
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たくましい母と二人の父を持つ、石の力を引き出すことの出来る少女ノニは、遠くギリシャのミコノスで占い師の父を思わせる男性・キノと運命的な出逢いを果たす。彼はいつか父が予言した「猫の女王」の家来であって――ミコノス、ランサロテ、天草など海風の吹く美しい島々を舞台に「王国」シリーズのその後を描いたもうひとつの「王国」の物語。
もしかしたら王国シリーズでこれが一番好きかも知れないです。こういう後日談的な話が好きっていうのもあるんですが。もしかしたらばななさんはここに行き着くために書いていたのかなと思うくらい。あとがきは一切読んでいないのでどうなのかわかりませんが。
実際にミコノスとか沖縄とかランサロテとかその場所に行ったことはないんだけど、ばななさんらしい天国のような、あるいは遠い異界のやすらぎの国としての南国の要素があますところなく出ている。すごくばななさんっぽいなって思った。王国1~3では雫石はそんなに動いてなかったので、それまでとの対比がすごく鮮やかに思えました。
以前よりうんとナチュラル……自然が一番みたいな志向になってるというか、そういうところはちょっとお説教くさいような気もしたんだけどね。(王国1~3にも言えることではあるんだけど)それと今まで雫石が主人公だったからか雫石を客観的に見てきたわけじゃない。だからかノニが雫石について語るところで「うーん雫石ってこんなんだったかな」と思ったりしたんだけど、王国3からどれくらいの年月が過ぎているんだろ。年数によって大分変ってきてるだろうし。そういえば結局おばあちゃんの過去とかには触れられなかったな……
最後が片岡さんとのシーンで終わるのすごくいい。家族もの&疑似家族もの弱いだけに。片岡さん好き過ぎる。超能力はないけど私も養ってもらいたい(クズ 片岡さんが雫石と楓のことで「自分だけ邪魔になった」って言っててそれって真一郎くんと高橋君のお母さんと、そこからはじき出された雫石の構図とまんまだなーと思ったんだけど片岡さんは排除されなかったんだよね、当たり前だけど。そこが雫石と楓たるゆえんだね。ノニの中に楓がいるっていうのいいな。これから世界がどんなふうに続いていくのか見たくて、見せたくて子供が生まれたっていうのも、そっか、そうなんだ……ってなんかじんわり沁みました。 -
雫石と楓のこどもノニが、ミコノス島でキノと出逢い波打ち際の小さなお店で一緒に夕陽を見るところから始まる。今は亡き楓との想い出話や、現在の雫石たちや、ノニとキノの恋愛が描かれている。ノニの感情がたっぷり詰まってるぶん少しくどいかなあ。
著者プロフィール
よしもとばななの作品
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